「今、此処に在ることに感謝」 #43
毎朝、出社前に立ち寄る神社で手を合わせ、
「今、此処に在ることに感謝致します」
「心豊かな優しい世界になりますように」
というお祈りをするのが日課である。
しかしその数分後には、職場での人間関係について腹を立てたり、全然違うことで頭を巡らせてしまっている。
神社にいって手を合わせる時に、皆さんはどのようなお祈りをすることが多いのだろうか。
心に念じるものなので、口にだして言わない限りは知る由もない。
利己的なことばかりを願う人もいるだろうし、
無心で手を合わせるだけの人もいるだろうし、
下心満載なお願いをしている人もいるのやもしれない。
しかし3ヶ月手を合わせ続けてきて見える世界というのは、
あくまで目の前の神との会話ではなく、
自分自身への対話なのである。
お願いするのではない。
自らの中にしか答えはなく、故に自ら答えを出して行動するしかない。
ああなったらいいな、こうなったらいいな。
ではなく、ああなるために、こうなるためにどうしたらいいのか!ということを突き詰めることが必要なわけだ。
勿論、神頼みの全てを否定するわけではない。
生命の範疇を超えた世界というのも存在するだろう。
それでも、神に縋る人生ではなく、その神自身は自らの中に宿っているからこそ、そこから逃げてはいけないということだ。
自分自身との対話。
外に世界を求めるのではなく、内なる自分との向き合い。
携帯の普及で、その時間を持つことは少なくなったからこそ、もっと自分自身を大事にする時間が求められているのやもしれない。