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「内なる自分を旅しよう7」 #58
前回のあらすじ 「内なる自分を旅しよう6」
〇主婦業とは世界一大変な仕事
・どんなに社会経験が豊富な人でも、主婦業のそれは別格。対価のない世界で、時間という括りもなく愛のこもった活動をできる人がどれだけいるだろうか。
子育ての難しさ
ビジネスマンとして成功している人でも、子育てもビシバシ出来るかというとそういうわけではない。
ビジネスの世界では、組織的な意味合いも含め人間関係にある一定の強い弱いのベクトルが働く。親会社と子会社。発注元と取引先。上司と部下。役所区間。それらはビジネスを効果的に機能させる上で必要な側面もある。
しかし、子どもとの関係性は、上でもなく下でもない。
むしろ子どもが生まれたとともに、親も生まれたてという考え方でいけば、同じ1年目の新人社員みたいなものである。
しかし、ここのスタートラインをはき違えてしまっているケースが多く見られる。
それは、親だからちゃんとしなくてはいけないとか、親だからなんでも知っていて当たり前だとか、親だから子どもに偉そうに言うとかの類の呪縛に囚われている場合だ。
長く生きているという意味ではそうなのだが、親と子という括りでは素人同士。そして、長く生きていればすべてが正しいのかというとそういうわけではないということでいえば、年齢なんてものは記号の一つにすぎないのであって、そこで優位性を保とうとするのは間違っているといえる。
ある部分に関しては正しいこともあろうが、ある部分に関しては子どもの方が優秀であったりもするものだ。
そのベクトルを間違ってしまうとかなり痛い親子関係になってしまう。
かくいう私もその一人。
主夫業中の1年に関しては、散々声をあらげ、我が正義という価値観で子との関係性を築いてしまった。
その時間を取り戻そうとしてももう戻ってくることはない。
しかし、気付いた時からがスタートでそこからちょっとずつ考え方を改め変化していくしかない。
いつからでも気付いた時がスタートラインである。
そこには遅いも早いもない。
なので、今更と思う必要性もない。
今、この瞬間からどうするか。
そのことを子育てを通して教えてもらえた気がする。