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山梨・韮崎旭温泉。

 今年のGWには2年ぶりに1週間近く帰省出来たし、カレンダー的にもあんまり休暇が長く取れないこともあって、今年のお盆は帰省しないことにした。
 代わりに、夫と山梨へ日帰り旅行に出かけた。山梨は、去年の春以来のお出かけですごく楽しみにしていた。
 暮らしている家からズンズン北上していると到着するし、お気に入りのお店や温泉がいろいろあって、夫といっしょのおでかけ先として、山梨は伊豆とともに近場の行きやすい場所となっている。大都会ほどあんまり人もおってないし。

 朝のいつもの時間にうさぎさんに朝ごはんをあげてから、支度を整えて早目に出発した。部屋には床から天井までの大きなCDラックがあるので、そこから聴きたい音源を選んで持っていく。ドライブのお供は、the band apartやSuchmosが多い。the band apartの『Memories to Go』は、聴けば聴くほど旅に合うスルメ盤ですよ奥さん。

 早めのお昼でお腹も満たされたところで、ここのベーコンはものすごく美味しいと感激した手作りソーセージのお店でお買い物をして、いざ、韮崎市にある韮崎旭温泉へ。

 暑い夏のど真ん中に、温泉か……としょんぼりする必要はない。ここは新鮮なぬる湯が溢れると噂の極楽の地、期待は高まる。

 浴場には大きめの浴槽が1つ。カランも、浴槽も、源泉のところも、全部流れるものは、加水・加音・消毒なしの温泉とのこと。
 「源泉は飲めるからぜひどうぞ」と受付のおっちゃんに聞いてたので、蛇口に手を伸ばして一掬い飲んでみる。炭酸温泉はえぐみがあると思ってたのに、不思議と飲みやすくて美味しいなと思った。

 いざ、お風呂へ!
 この熱くなく冷たくもない温度。柔らかくてほんのり金気のあるまろやかなお湯の何と贅沢なことか。
 浸かる前には、炭酸温泉やからどれくらい泡が付くか楽しみやな〜なんて考えてたのに、そんなことすっかり忘れてウトウトと過ごした。だってあんまりにも気持ちよくてな。
 源泉が流れ込むところからお湯がどんどこ溢れて床を流れていく。その様子をぼんやり見ながら、ノロノロとあっちに行きこっちに行きしてたらすっかり出来上がっていた。

 疲れた時、やる気がうんともすんとも出ない時、すっきりしたい時、何か羨ましい時、いろんな良くない時があるけど、そういう時は温泉に入ると、ザブリと上がる頃には気持ちも持ち上がってくる。
 石鹸で余分な皮脂を洗ったら、あまりの極楽の気持ちよさに「うあ~~~」と言うてしまいませんか。
 ここもそんな温泉でした。

 お風呂上がり、受付のおっちゃんが「水分補給しなー」と、冷蔵庫から冷やした源泉をなみなみとコップいっぱいに注いでくれた。
 冷たい源泉は湧きたての浴槽のとまた違って、とろりとした喉越しで、暑い夏から生き返らせてくれた。