CDレンタルと、知らないはずの曲たち。

昔から好きなアーティストの楽曲を知っているのはよくわかるが、たまに「あれ、私この人そんなに好きだったっけ?」というアーティストの曲も口ずさんでいたり、知っていたりすることがある。

そういうときは大抵、学生時代にCDレンタルでアルバムごと借りて、音楽プレーヤーに入れてあった楽曲である。

学生時代、どうやってやりくりしていたかは謎だが、あまりお金を持っていなかった私はなけなしの金でCDやDVDを借りていた。

もちろん、CDを借りるとなると、シングルよりアルバムの方が高い。
しかし、CMで聴いたりドラマの主題歌になったりしたような有名な作品が数曲入っていることを考えると、それらのシングルを借りるよりはアルバムの方が安い。

そんなことを考えながら、数枚のアルバムを選び、さらにそこから厳選して、ようやく借りていた。

そんな経緯を辿って借りたCDなのだから、「余すことなく聴きたい」ということでアルバム収録曲まで聴いていたのだ。
そういう機会がなければ聴かなかったであろう曲は多いが、良い曲が多くて、アーティストは本当にすごいと思う。

今は配信で聴いているのでアルバムを全て聴くというよりは、SNSでバズった曲を聴くとか特定のアーティストの一番人気のある曲だけを聴くとか、そんな感じになっている。
これはこれでまた、いろんな音楽に幅広く出会えるスタイルなので悪くはないと思う。
しかし、どうしても音楽に接する時の態度が踏み込むというよりは浅くなりがちな気もしている。
(これは、私に音楽のセンスや専門知識が皆無であることが要因な気もする。)

ここ10年以上、もっぱら配信派の私だが、配信だと、かなり有名で人気のある人でも特定のアーティストの作品はごっそり無くて、「聴けないのかあ」と寂しい思いをすることもある。

しかし、逆にCDレンタルだと、ある程度知名度があって有名なアーティストはジャンル問わず発売されてから割とすぐにレンタルできるようになるので、良かったのかもしれない。
あまりにも人気があると1ヶ月くらい借りられなかったりして、それもまた趣深い。

配信に慣れた今は「人気すぎて在庫切れで聴けない」ということはないので、自分のペースで聴けるのが良い。
でも、昔のように「あ、借りられちゃってる。もう少し待つか。」とワクワクしながら、待っていたあの頃の気持ちも良かったと思う。

今になって思い返してみると、私は学生時代から、かなりのエンタメ好きだったのだと思う。
なけなしの金を費やすものなんて、ほとんどないが、ライブやイベントのチケット代は何も考えずに出してしまう。

大人になった今でも、エンタメにかけるお金や時間はかなり多いし、仕事もそちらをやっていた。
(いろいろあって辞めたけど。いずれ、またやりたいとは思っている。)

今、仕事をしていなくて、次にどうしようか悩んでいるところではあるが、結局、昔から好きだったことをアレンジして仕事にするのが良いのだろうと思っている。

そのヒントを探すためにこの空白期間でいろいろ思い返してみることにする。


ちなみに私が当時利用していたレンタルショップは専ら「TSUTAYA」であった。

この記事を書いた後に知ったのだが、2025年の大河ドラマ「べらぼう」は浮世絵を多くの人により親しまれるように活躍した版元・蔦屋重三郎の話とのこと。

この蔦屋重三郎から「TSUTAYA」の名前は来ているらしい。

大河ドラマで裏方を取り上げることは珍しい気もするので、とても楽しみである。

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