Vol.3 購入したらすぐに『機体登録』しましょう!という話。
今回は無人航空機に該当するドローンを購入した後、一番先に行わなければならない機体登録について解説します。
ドローンをとりまく法規制について
みなさん、ドローン、飛ばしてますか?
ドローンの飛行は、主に航空法と小型無人機等飛行禁止法が関係しています。
航空法では、機体とバッテリーの重量が100g以上のドローンを対象とし、小型無人機等飛行禁止法は、全てのドローンを対象としています。
航空法はドローンを飛行させるにあたっての必要な手続きを、小型無人機等飛行禁止法は官邸や原発といった重要施設を対象に飛行禁止区域を定めたものとなっています。
一般に、ドローンを飛行させる際は、航空法による手続きが必要となりますので、ここでは航空法による手続きについて説明したいと思います。
手続きの全体像を知る
以下は、100グラム以上のドローン(航空法上「無人航空機」といいます)を屋外で飛行させるときの一般的な手続きで、赤枠を確認下さい。
主な手続きとしては以下4点です。
1.機体登録に関する手続き
2.飛行許可・承認申請手続き
3.飛行の実施
4.飛行を実施した場合
1.機体登録に関する手続き
機体を購入した後まず最初に行う手続き
2.飛行許可・承認申請手続き
禁止となっている飛行を行う場合の手続き
3.飛行の実施
ドローンを飛ばす前に飛行計画を通知する手続き
4.飛行を実施した場合
ドローンを飛ばした後の飛行日誌等の記録
以下、機体登録に関する手続きを解説したいと思います。
機体登録に関する手続き
機体登録とは
ドローンの機体登録制度とは、2022年6月20日から施行された航空法の改正により、100g以上のドローンを屋外で飛行させる場合に、事前に国土交通大臣に登録する必要がある制度のことをいいます。
登録制度の目的は、ドローンの所有者情報を把握することによって、事故や違反行為が起きた場合の原因究明や責任追及を容易にし、ドローンの安全な飛行を促進することにあります。
100グラム以上のドローンを購入した際、一番最初に行う手続きです。
購入したらまずは機体登録を行うようにしましょう。
登録方法は、ドローン情報基盤システム (通称『DIPS』)を使って行う方法や郵送などで行うことができます。
登録手数料は、申請方法や本人確認書類により異なり、1機目で900円(DIPS申請+マイナンバーカードによる認証)~ 2450円(郵送による申請)となります。
また、登録したドローンには、国土交通大臣から発行される登録記号を表示する必要があります。
ちなみに、機体登録を行わずに屋外でドローンを飛行させると、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されます。必ず機体登録を行いましょう。
次に、機体登録を行う際には、あわせて、『リモートID』の登録も必要な為、こちらも登録します。
リモートIDってなに?
リモートIDというのは、ドローンの登録記号・速度・高度・時刻などの情報を電波で発信する装置をいいます。
飛行中のドローンであっても、発信されている情報からその個体を識別できるようにすることにあります。
2022年6月20日以降に機体登録をしたドローンは、リモートIDの装着が義務化されています。
リモートIDの種類は、内蔵型と外付け型があります。また、内蔵型は、一部の機種に対応しており、専用アプリで登録記号をリモートIDに書き込むことができます。
外付け型は、別途購入して取り付ける必要があります。
リモートIDの価格や大きさは、メーカーや販売店によって異なりますが、一般的には16,000円前後で、軽量で小型なものが多いです。
機体登録方法
DIPSで、機体登録とリモートIDの登録申請を行い、本人確認を行うと、機体登録の審査が行われます。その後、機体登録費用を納付することで、機体登録が完了となります。
機体登録費用は、機体登録の申請方法と本人確認の方法により費用が異なります。以下は機体1台目の費用です。
この後、『登録記号』が発行されますので、この番号を機体に表示させておく必要があります。
かっこいいプレートに機体登録番号を書いて貼付けるでもOKですし、シールでもOKです。
細かい条件は以下のように決まってます。
機体登録番号の表示まで行って、機体登録の完了です。
まとめ:ドローンはちゃんと手続きをして飛ばしましょう。
航空法の改正前は200グラム以上が無人航空機という扱いで、200グラム未満は模型飛行機という扱いでした。
199グラム以下のドローンは、結構自由に飛ばすことができました。
2022年12月の改正航空法の施行以降は、上で説明した通り、100グラム以上のドローンが航空法の制約を受けることとなりました。
リモートIDの登録が義務化されるなど、ドローンを取り巻く環境は厳しくなっています。
それでも、なお、大空を自由に飛ぶドローンを操って、素晴らしい景色を撮影したい!と思いから、ドローンは素晴らしい相棒となりうるでしょう。
手間は少々掛かりますが、飛ばして得られるワクワクは、飛ばさない人には味わえないものだと思いますので、皆さんも適切な手続きをもって、ドローン生活を楽しんでください。
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