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生産性向上の次なる一手は「ジョブガタコヨウ」と「コヨウノリュウドウカ」?

 生産性がなかなか改善されない日本。最近は、「ジョブ型雇用」や「雇用流動化」というキーワードが流行っているようです。

「ジョブ型雇用」をバッサリ

 管理職に専門的知識も経験もありません。誰が管理するのでしょう?

 知識や経験がなくても、部下からの人望が薄くても、従来は指揮命令権を振りかざし、上下関係において、なんとかやり過ごせていたかもしれません。それで、高い専門性を有する人々をコントロールできるとは、到底考えられません。

「雇用・人材流動化」をバッサリ

 流動化の末路が“非正規雇用”の増加だったのでは?

 スキルそのままで、転職を繰り返す人が増えるだけでしょう。なにか、生産性を押し上げる要素はあるでしょうか。

見るべきは「流行」ではなく「本質」

 始まったばかりのビジネスが、あたかもそれが素晴らしいもののように、メディアで紹介されることがあります。しかし一方、そうして紹介され、世間から大絶賛されたベンチャーやスタートアップが、あっという間に消えている、ということが多々あります。

 始まったばかりでは、何も結果が出ていないのに、素晴らしいがどうかなんて、わかるはずがありません。

 結局は、「紹介する側」の主観に過ぎないのに、「新しいもの」は「正しい」、つまり“新しさに訴える論証”という誤謬(ごびゅう=誤った推論)に、人々は、まんまと嵌まってしまうのです。

 その結果がどうであれ、“新しさに訴えること”には、誰かしらの利益を生み出す可能性があります。ジョブ型雇用や雇用流動化だけではなく、生産性向上に関する耳慣れないキーワードが、今後も、次々と「流行」するでしょう。しかし、生産性向上のために、正しいかどうかわからない未知の手を、あれこれ使うことを考えること自体が、まさに生産性が低い行為です。

 生産性向上のためには、業務改善。

 業務に合わせて人のスキルや働き方を変えていくより、業務を変える方が、簡単で、合理的です。

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