年金相談員
前書き
社会保険労務士の業務の1つとして、公的年金(国民年金や厚生年金)についての相談業務があります。
事務所を開いて相談を受け付ける社労士もいれば、年金事務所や街角の年金相談センター(以下街角)で窓口業務を受託するというケースも存在します。
R4年4月に年金相談員として年金事務所で40時間ほど研修(OJT)を受けさせていただきましたので、そのときのことを自分の備忘録兼年金相談員にトライしてみたいという社労士さん宛てにサクッと書いてみようと思います。
年金相談員ってなに?
年金事務所や街角で、社労士会から業務委託を受けて年金についての相談業務を行う社労士のことです。(そのまんまですがw
年金事務所は国(厚生労働大臣)から委託を受けて日本年金機構が運営しています。
街角は社労士会が日本年金機構から委託を受けて運営しています。
委託して委託して委託して…という感じですね。
国→年金機構→社労士会→社労士の流れです。
年金相談員になるには?
まず社会保険労務士試験に合格して、社労士登録を行いましょう。
前提までが大変です。時間もお金もかかります。がんばりましょう。
社労士登録を行った後、年金相談実務研修を受けるとなれるようです。
「都道府県会の社労士会から年金相談実務研修のお知らせ」があるのでそこに応募する形です。
eラーニングでの学習や、システムを使った研修もしっかりと行われるようです。(実力試験もあるよ!)
これは各都道府県会によって募集や応募の要件が異なるかもしれないので、各自チェックですね。(ほかの県会はどうなってるんだろう…)
私はこのケースとは違い、知り合った社労士の先生から年金相談員をやってみないかと誘われたので相談業務にチャレンジしてみました。
結論から言うと、研修を受けてからの方がいいです。
何をすればいいのかがまったくわかりません。
裁定請求書の書き方はわかりますが、その他もろもろの特別な添付書類が多すぎて混乱してしまいます…
どんなことをするの?
年金事務所の年金相談・請求窓口で、相談対応を行います。
年金業務に触れたことのない方・年金事務所へ行ったことのない方はなかなかイメージしにくいかと思います。
具体的な例を挙げます。
各種年金の制度説明(老齢・障害・遺族)
裁定請求の受付(年金を受給するための請求)
各種年金の年金額試算
年金受給者の死亡受付
このような感じです。
(この業務は当然年金事務所の職員の方々がメインでされています。)
一日に7組~8組くらいの相談を受けることが多かったです。
報酬は?
具体的な金額を書くとまずそうなので、ぼやかして言うと、最低賃金の約2倍くらいといったところでしょうか。
普通のアルバイトよりは良い報酬ですが、業務委託なので社保労保は一切ないので、ご注意ください。(給与所得ではなく事業所得や雑所得になりそうです。)
感想
一言で表現するなら
「難易度が高い」
と言えます。
個人的には社労士試験より難しいかなと。
何が難しいかというと
・年金制度に精通
・複雑な内部システムの仕様と使用
・相談者と会話しながらの事務作業
・お金や家族情報というセンシティブ情報を扱う
・予約時間内に愁傷しなければならない
等々。ざっとあげてもこのくらいあります。
その分社会保険の専門家としてはやりがいがありそうです。
おわりに
年金相談員について書いてみました。
いかがでしたか?
やってみたいよ!という社労士の先生方はぜひトライしてみてください!
受験生の方はこれから試験の追い込み頑張ってくださいね!
おしまい