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最近はチェスも将棋もAI搭載のPCに人間が負けちゃうことが続いております。
シンギュラリティなんて言葉も生まれました。
『AIが人間の知能を追い抜く時』のことです。
なんか恐ろしい話だなぁと思っていました。
シンギュラリティの世界って、言わば映画『ターミネーター』の世界ってことですよね。
人間よりも賢い人工知能が世の中を最適化し、支配する。
『そんな社会になったら怖いなぁ』なんて考えて生きておりましたが、最近、1つの物語に出会いました。
それが、アメリカの昔話『ジョン・ヘンリーと蒸気ハンマー』という物語です。
アメリカって1776年が建国なので、今年で245年の歴史ということになります。
日本に比べると、物凄く歴史が浅い国ですが、ちゃんと建国の物語が残っているんです。
それも、史実かどうかわからない建国の物語なんです。
これって面白くないですか?
日本の建国の物語と言えば、古事記、日本書紀ですよね。
いわゆる神話から始まります。
全て本当かどうかはどっちでもよくて、『日本の国ってこんな感じなんだぁ』と感じることのできる物語が揃っております。
こういう物語ができるのって、科学技術も何もない時代のモノだからと思っていました。
ところが、建国245年のアメリカにも同じようなタイプの物語があったんです。国を作るって物語を作ることなんだなぁとしみじみ思ってしまいました。
で、今回のジョン・ヘンリーですが、鉄道をアメリカ中に広げていく時代のお話なんです。
犬釘というのを線路を留めるために打つ必要があるのですが、ところが、蒸気機関が発明されると、それを自動でできる蒸気ハンマーというのが作られたんだそうです。
すると、それまで犬釘を打っていた労働者は必要なくなり、一斉に解雇されることになりました。
そこに、登場したのがジョンヘンリー。
「そんな蒸気ハンマーに俺たち人間は負けない。どうか、勝負をさえてくれ。そして、俺が勝ったら、解雇はなかったことにしてくれ」
こう懇願するのでした。
その提案にオーナーが乗っかってくれたんです。
まぁ、「疲れ知らずの蒸気ハンマーが不平不満をいう人間に負けるわけがない」と思ったんでしょうね。
ところが、結果はジョン・ヘンリーの勝ちだったんです。
世界で最初の機械対人間の本格的な戦いは人間の勝利で終わったのです。
(僕が知らないだけで、もっと古い機械対人間の戦いが存在するかもしれません。講談師の話は大袈裟なので、全てを信じず、おかしいなぁと思ったら、自身でお調べ下さいませ!!)
労働者たちは解雇を免れ、その後も働くことができました。
しかし、ジョン・ヘンリーは蒸気ハンマーとの戦いを終えたのに、力尽き果てたのでした。
アメリカの映画で見たことがあるような既視感のある物語ですね。
でも、こういう原型があるから、新しい物語が動きはじめるんです!!