「草の根アニメかわらしべアニメか？」・・・「やくならマグカップも　二番窯」放送開始。

「草の根」という言葉は最近あまり使われなくなった。
「草の根運動」と言えば、特定の地域や個人が社会に変化をもたらす活動の事だし、「草の根民主主義」は、一般市民の一人一人が積極的に政治に参加する事だ。

いずれにしても、トップダウンで物事を進めるのではなく、
ボトムアップで、市井の人々の取り組みから、物事が始まる事や状態を言う。

学生時代、この「草の根」のやり方が好きな奴がいた。

とにかく何をするにも、

「みんなでやろう」「一緒に考えよう」

という言葉をまるで合言葉のように多用し、多くの人を巻き込んでいく。

それは良いのだが、最後に必ず

「それに関しては俺が一番分かっているから、俺が判断する」

と言って、自分を選択や指示をする立場に持っていこうとするところが、
学生時代の私は気に入らなず、冷めて見ていた。

だが、社会人になると、いつもそんな冷めた目ではいられない。
仕事の役割としての「企画者」「計画者」「実行者」「評価者」などに
分かれざるを得ない。

その人数が少ない方が健全で風通しの良い印象はあるが、
多様性に限界が生じやすい。

人間の多い少ないには、それぞれメリットとデメリットがある。

様々な役割を担当し、ある程度社会を俯瞰で見られるようになってくると
学生時代の彼のやり方も、一概に悪いとは言えないと思えるようになった。

ところで、学生時代の事とは全く関係はないが、
「草の根アニメ」とも呼べるTVアニメがある。

地方のIT企業が発行した小さなフリーコミックから、全国放送のアニメーション番組にまで成長した「やくならマグカップも」である。

その第二期「やくならマグカップも　二番窯」が放送を開始した。

岐阜県多治見市を舞台に、女子高校生たちの新鮮な感覚で、陶芸を見つめ、芸術を作り上げていくアニメ。

前回に引き続き、豪華声優陣の様々なアプローチが楽しみ。

今回も前半アニメ、後半主演声優たちが実際に岐阜県を巡って、主人公たちの足跡や陶芸に触れる実写レポート。

この構成が画期的で、地元の小さなコミックから、奇跡のような出会いと偶然によってから生まれた「草の根アニメ」らしいところでもある。

もはや「草の根」というより、出会いによって大きく発展していく
「わらしべ長者アニメ」なのかもしれない。

CBCテレビ 10月1日（金）～ 毎週金曜25:55～
MBS 10月2日（土）～ 毎週土曜27:38～
TOKYO MX 10月4日（月）～ 毎週月曜22:30～
BS11 10月4日（月）～ 毎週月曜23:00～

キャスト
豊川姫乃役　田中美海、
久々梨三華役　芹澤優、
成瀬直子役　若井友希、
青木十子役　本泉莉奈。

土岐川幸恵　真山亜子

スタッフ
監督　神谷純（「キングダム」「ヒカルの碁」）、
シリーズ構成・脚本　荒川稔久（「キングダム」「この美術部には問題がある」）、
キャラクターデザイン　吉岡彩乃（「劇場版はいからさんが通る」）、
アニメーション制作　日本アニメーション

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