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「見たぞ!」・・・池袋シネマ・ロサにて。

最終日に滑り込みで間に合った。
「野球どアホウ未亡人」(池袋シネマ・ロサにて26日まで)。
ポスターとタイトルですっかりやられていたが、
実際の映画も実にぶっ飛んでいた、やられた。

地方の興行も上手くいっているらしく、5か月近くロングランしている映画館もあるそうである。

まだちょこちょこと公開は続くようなので詳細は省くが、
まあその、野球どアホウ感、未亡人の映画的雰囲気、脱力と剛腕の見事なコラボである。
特訓、魔球、勝負といったかつての野球漫画に必須の要素が描かれている。

宣伝文にも使われているセリフから、その内容を察して頂きたい。

劇場に設けられた「野球どアホウ未亡人」コーナー。

それらが心地よいのだろう。もう既に5回も見ている人がいるらしい。

数日前に、「面白い映画は沈黙を、詰まらな映画は会話を生む」という作品を書いたが、もう一つ、「バカバカしいい映画は(作り手と観客んも)共犯関係を生む」と付け加えたい。

ちなみに、この映画のスタッフには野球に詳しい者が居なかった、ということだが、気にすることはない。それは歴史が許してくれる。

巨人の星の作画担当である川崎のぼる氏は、連載当初全く野球の事を知らず、投げる手と足がどうなっているのかさえ分からなかったらしいし、
あしたのジョーの作画担当ちばてつや氏もボクシングを全く知らず、ライバルの力石徹を大男に描いてしまい、ジョーと同じクラスで対決させるために、地獄の減量という必然的な描写から、悲劇の名作が生まれた。
スポーツ漫画や映画を観て、「そんな馬鹿なことは現実にはあり得ないだろう」と自粛警察張りの事を言うのは粋じゃない。

そんなことは軽く乗り越えてしまうのが、映画や漫画の魅力であるのだから。映画に必要なのは、作り手の熱量なのだ。

というこれからも何か所かで公開は続くらしい。
もし見かけたら、是非。


熱量に溢れた?主人公たちと監督

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夢乃玉堂
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