「スピリチュアル噂話」・・・金縛りの解き方。
世の中の何%の人は金縛りというものを経験していると言います。
夜中眠っていると特に理由もなく目が覚める。
ところが体を動かそうとして全く動かない。
気持ちだけあせっていると、お婆さん、もしくは怪しい影などが、
布団の上にのしかかってきて、どんどん息苦しくなってくる。
どうやっても体動かせないが、
頭だけがはっきりしている。どうしようもない。
黒い影が自分の顔の前にまで上がってくる所で悲鳴をあげて、気を失う。
それで朝目が覚める頃には、動けるようになっている・・・
大体はそんな話です。
これは三木和尚が語っていた事だけど、霊というものは、磁気の一種、もしくは磁気のような性質を持っているらしいのです。
だから、金縛りから解放されるためには、
金属製品を持って電気をアースに流すように、
霊の波動を何かに流してしまえば良い、ということなのですが、
何とも簡単な方法ですね。
ところが、それを実践した人がいるのです。
女子大学生のBさんは、今のアパートに引っ越し以来、毎日のように金縛りにあっていました。
「これ、効果あるぞ」
同期の友人Cくんが「金縛りを解く方法として語ってくれたのが、
この方法でした。
「金縛りにあった時ってさ、足元から怪しい人影が近づいてきてのしかかって来るじゃない。だから俺、枕元に置いた鉄の輪をその影に向かって振りかざしたんだ。
すると、その影が悲鳴のようなものを上げて消え去って、もう二度と金縛りにあう事は無くなったんだよ」
金縛り経験もあるというCくんが、誇らしげに言うものですから
Bさんは、早速試してみる事にしました。
鉄の輪が無かったので、工具箱から金槌を持ち出して枕元に置き、
「これで万全」と眠りに入ります。
真夜中過ぎ、案の定、目が覚めると金縛りの状態。
「よし。今日は準備しているから大丈夫ね!」
と身構えていると、徐々に足元から黒い影がやって来ます。
「来たな、吹き飛ばしてやるわよ」
とばかりに、枕元の金槌を手に取ろうとしたのですが、
手は布団の中で全く動かすことができません。
当たり前です。動かないから金縛りなんだから。
「やられた~。ちくしょー、Cの奴~」
と後悔してももう遅い。
足元からのしかかって来た黒い影は、徐々に顔まで迫ってきます。
Bさんは恐ろしさで目を閉じ、必死になってうろ覚えのお経を唱えました。
すると、黒い影は動くのを止め、
体にのしかかっていた感触も無くなっていきました。
「あ。効果があったのかな」
Bさんが恐る恐る目を開けると、
口が耳まで裂けた恐ろしい形相のBさん自身の顔が、目の前に迫っていました。
そしてもう一つのBさんの顔は、
悪魔のような笑みを浮かべて、こう言ったのです。
「信じてないなら、効果は無いわよ~」
「ぎゃあ~」
Bさんは悲鳴を上げて気を失ってしました。
翌朝、目を覚ますと動けるようになっていたBさんですが、
それ以来、鏡を見るのが恐ろしくなったそうです。
結局、Bさんは次の日は、新しいアパートを探して引っ越しをし、その部屋に現れる影が何だったのか、
なぜBさんの顔をしていたのかは、分からずじまいでした。
ただ一つ、Bさんが分かった事があります。
それは、
「友達と、家は良く選ぼう」
という事でした。
おわり
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