【赤潮と青潮の話②】青潮の正体 その①〜どういうときに青潮になるの?〜
船橋漁港の朝市委員会代表の内海金太郎です。
前回の記事で、赤潮と青潮の話をするにあたって大変に重要な「風による海水の動き(特に鉛直方向について)」お伝えしましたが、本記事では「どういうときに青潮になるの?」の質問に答えます。
①「暑い」から【急に】「涼しい」になると
②船橋沖が
③青潮になることが多いです。
①+②=③となりますから、①と②を順番にかみ砕いていきましょう。
①青潮になる時期
「暑い」のは夏場ですよね。青潮が発生するのは「暑い」から「涼しい」に切り替わる下記に発生するのがほとんどです。
(ア)夏から秋への境目
(イ)梅雨の時期
(ア)と(イ)どちらも「暑い」から【急に】「涼しい」になりますよね。
暑いときは南寄りの風が暑い空気を運んできます。暑さが続いているときは南寄りの風が続いて吹きます。青潮になるときは【急に】東寄りの涼しい風が吹いてきます。この【急に】が重要なのです。
ということは。。。
⇄東寄りの風が吹くと青潮になる—————①’
もっと言うと、
①’青潮は東寄りの風に乗ってやってくる
⇄青潮の素(もと)”が船橋よりも東にある—①’’
ことが言えます。
※ ⇄は「⇄(の)右と左が同じ意味」ということを示します)
ここで前回の記事でお話しした「湧昇流(ゆうしょうりゅう)」が登場します。湧昇流は陸から海へ向かって風が吹くと、海底にある水のカタマリが海水面へ湧いてくる流れが起きるものでしたね。
②「船橋沖が」
⇄青潮の素(もと)”が船橋よりも東にある—①’’
上記①’’により、青潮の素は船橋よりも東方にあることがわかりました。
青潮は東寄りの風に乗ってやってきます。船橋を基準に考えると東寄りの風は「陸から海へ吹く風」になりますから湧昇流が発生します。この湧昇流に乗って海底にある青潮の素が海底から海水面へ湧き昇ってきます。
海底から海水面へ湧き昇った青潮はそのまま東寄りの風に乗って千葉沖から船橋沖へ漂ってきます。これが船橋沖が青潮になるメカニズムです(本当はもっと複雑ですが相当はしょってます)。
以上、今回は
①「東風が吹くと」+
②「船橋沖が」=
③「青潮になる」
というお話でした。
次回は、青潮の正体(成分編)と赤潮の関係。お楽しみに!
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