20241015 マッサージ師たち
身体がブリキ人形並にしか動かなくなったのでマッサージ屋に行きました。おかげでブリキ人形・改くらいには動くようになった。
私はマッサージ中に寝るという大胆さだけでなく、寝た瞬間に全ての施術をストップされているのではと疑う臆病さも持ち合わせている。それゆえ、マッサージ屋の帰りはいつもなんとなく不安になるのだ。
想像上の邪悪なマッサージ師たちは、客が寝た瞬間に手を止めて起きそうになる直前に施術を再開する。寝ている隙に荷物だって漁るしミラーボールだってつけるしピザだってデリバリーする。「やぁボブ、君のところの客は夢の中かい?」「もちろんさマイケル、君のベイビーも羊を数え終わったみたいだな!」……
というのはさすがに冗談として、客の寝つきを研究しつつ楽して儲けているマッサージ屋が世界のどこかにあるのではくらいのことはかなり本気で思っている。その店に出くわさないよう祈りつつ、今日も日記を書いています。
今日はなんとなくずっとエビが食べたかったので、磯丸水産に行った。磯丸水産に入った瞬間エビのことを完全に忘れてホッケの定食を注文してしまった。注文し終えたあと「嗚呼エビを忘れていたな」と思い、せめて定食の写真を撮って日記のネタにしようと思っていたのに料理が到着した瞬間そのことすら頭から抜け、まるまるしたお腹とともに店を出た後すべてを思い出して頭を抱えた。この間わずか三十分、私の人生は兎にも角にも忙しない。
磯丸水産のホッケ定食はすごかった。みんなに見せてあげられないことが残念でならないほどすごかった。
まず、汁物が味噌汁かうどんで選べる。味噌汁とうどんの中から片方を選んだこと、ありますか?その二つって天秤にかけた時うどんがかなり沈みませんか?そのあたりは度外視なのか、そもそもうどんの原価は大したことがないのか。詳しいところはわからないが選択肢にうどんがあるというのはなんだか嬉しい。まんまと冷たいうどんを注文したところ、かなりコシの強い麺が提供されてホホウと思った。お値段据え置きで味噌汁をうどんにできるというのはかなりお得な気がするね。
付けあわせもすごい。コロッケが丸々ひとつ、付けあわせとしてついてくる。そんなことあるかい、あたしゃ騙されないよ!と言いたげなそこのあなた。ついてくるんです。これだけはどうしようもなく、事実。
調べてみたところ、これは「週替わり一品」という枠で提供されているらしい。コロッケだけでなく、揚げ出し豆腐の週などもあるとのことだ。揚げ出し豆腐と比べたらコロッケの方が好きなので、今週行けてラッキーだったな。揚げ出しが好きな方は今週じゃない方がいいかもしれません。
さすが水産を名乗っているだけあって、ホッケもかなり大きくて美味しかった。北海道から帰ってきたばかりなのに東京のホッケを褒めそやしてしまって申し訳ないが、美味しかった。磯丸水産はいったいどこの海からこんな立派な縞ホッケを連れてきているのだろうか。これが北海道の海なのだとしたら、札幌に海鮮を食べに行く意味は全くなくなってしまうな。全然磯丸で満足できる。
そもそも札幌の海鮮が旨いという理屈もよくわからない。輸送技術が発達した現在、漁港〜札幌と漁港〜東京の輸送時間はそう大きくは変わらないはずだ。札幌で海鮮を食べてうまいと感じるのは、完全に気持ちの問題なのではと私はやや疑いながら過ごしている。ラーメンハゲこと芹沢さんよろしく、私たちは情報を食べて暮らしているのだから。
マッサージのおかげなのか、身体がぽわぽわ温かくて眠いので寝ます。みんなもちゃんと寝るんだよ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?