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悩みながら 【2021年 J2 第16節 松本山雅対ファジアーノ岡山】
こんばんは。
栃木戦に続き3失点で敗戦した先日の岡山戦を振り返ります。
ちなみに昨年も第16節は9月の岡山戦でした。アウェイでしたが。その時のスコアは0-1での敗戦。フォメは4-4-2。圍に左から浦田常田乾吉田、中盤は左から杉本アウグスト塚川久保田、前線は阪野ジャエル。16節終了時で勝ち点は13、20位。
昨年に比べて基本一週間は空く超ゆとりスケジュールなのに目ぼしい修正がなされないまま試合が消化されていくことが今年の残念に感じるところです。
前置きが長くなりました。
試合結果
(Jリーグ公式より)
最近鬼門になっているのは後半。セットプレーからの流れで喜山に恩返し弾を喰らうと、松本が苦手とする上門にも一発を浴び、終盤に一点返し追いつきそうな雰囲気を作り出していたものの、自らのミスからこれまた山本大貴に恩返し弾を喰らい終戦。
ぎこちなさ、焦り。そんなものを感じます。最も難しいことですが、まずは対戦相手以前に、自分たちに勝たなくてはいけません。(漠然としててすみません)
GW開けぐらいは3連勝してて、いよいよ浮上か!?みたいな感じでしたが、ここにきてまた負けを積んでしまいました。まだまだ浮き沈みの激しいチームですね。チームは水物だなぁと痛感します。
スタメン&交代
▽松本
橋内、浜崎、阪野がベンチ外。ノノ、安東、横山INでスタート。前Tが久々に右WBに入りました。
25' 安東→米原
61' 横山→戸島
83' 河合→小手川、下川→村越
前線に潰しに行った安東が巻き込みで負傷。中盤の潰し屋として期待していただけに残念。横山は初めて後半途中までプレー。戸島・村越と途中投入の選手は追いつくだけの可能性を感じさせました。それだけにあの3点目が痛かった。。
▽岡山
4-4-2。3人入れ替え。サブを含めて自信あり。
前半振り返り① 手の内、バレてんとちゃいます??
試合前のインタビューにて柴田さんは岡山について失点の少ない「生真面目なチーム」とし、ロースコアな展開を予想しているようでした。そこからも、お互い探り探りで入るのではと考えていたんだと思います。
でも実際は、開始から岡山はアグレッシブに前に前に放ってこちらのサイドの裏を狙ってきました。それは岡山は、松本のサイドの裏をシンプルに狙ってボールを送り込めば、ウイングバックが下がり、5バックになって前線とバックラインが開き重心が低くなることがある程度分かっていたからだと思います。
さらに言えば、とりあえずシュートを打って、CKを誘いこむことができればそれもチャンスになるぞ、と踏んでいたように思えます。早速の開始30秒、ボランチから前線へラフに、クリアのセカンドボール回収からの川本のミドルシュート(結果CK)からもわかります。
前半振り返り② どっちがホームなのかわからん
これは戦い方うんぬんの話じゃなくて、ピッチ上で出ている声の話です。岡山の有馬監督の野太い声ばっかり耳に入ってきます。ワーワー声出している選手も、もしかして岡山の選手たちなんじゃないかって気がしてきます。あの野太い声だけでもピッチを支配されている気分になります。
声出てるかとかそういうのって、選手のインタビューで最近目にしましたが、なんか松本の「声」というのがあまり感じられない気がしました。いや声出れば勝てるかと言えばそうでもないかもですが。。
前半振り返り③ 相手は松本のなにを一番恐れるか
もっと国友を使うべきだし、国友はもっと欲しがるべきだと思うんです。
左サイドに人数をかけながら低い位置からビルドアップする、相手を引き付けて横山を走らせてスペースに流す。栃木戦に比べ「潰し」に来ないので、この辺の狙いはある程度出せています。でも極端な話、いままでそれだけでゴール奪えているかというと、そうでもない。相模原戦くらい。確かに横山の速さは時に相手の思考を上回る怖さがあるけど、それにプラスなにかが必要。
じゃあもっと点取っている存在はと言えば、国友じゃないですか。左で回している時、横山が相手ディフェンスを引き付けながら走っている時、こういう時に近くやスぺースに出すだけじゃなくて、中央に寄る国友に当てられればいいなって思いました。その為に国友は左で作っている時でも相手ボランチの背後を取る受けの動きがあるといいと思います。
それかもう右サイドを捨てて直接貰いに行くか。41分、国友は自ら左サイドに行って河合とハーフスペースを攻略しに行きました。ワンツーがカットされたためシュートまではいけませんでしたが。でも岡山の守備はいきなり現れた国友のフィジカルに苦戦したように見えました。
ごちゃごちゃ書きましたが、相手にとって一番持たせたくない選手にどんどん預けることを心がければチャンスは増えると思います。自ずとワンパターンになりがちな組み立ても解消されるかもしれません。欲を言えば競らせるのではなくグラウンダーで。
【アウェイ松本戦】
— ファジアーノ岡山スタッフ公式 (@fagiano_koho) May 30, 2021
前半終了
🏆2021明治安田生命J2リーグ#松本山雅FC 0-0 #ファジアーノ岡山
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後半振り返り① 後半の入りの違い
0-0で迎えた後半。岡山の先制点は51分と早い時間でゴールが生まれました。この先制ゴールまでの時間で、後半の入り方の違いが感じられました。結局これがゴールできるかできないかに繋がったのかもしれません。
まず、岡山は誰かがボールを持つと、その味方を追い越す、もしくは前方でボールを受ける動きを見せます。この動きを何度も繰り返すことで攻撃への厚みを出していました。
対して松本は、マイボールの選手へのサポートが遠い。さらに前方へのパスが少ない。中盤では縦パスがなかなか出てこず、相手陣内で国友に収まっても周りに追い越す動きをする見方がおらず、囲まれてしまう。
回収したセカンドボールが、それぞれどの方向へ飛んでいくか。味方のいないところへ蹴ればいいというわけではないですが、後半の入りは全体として受けてしまった印象でした。
後半振り返り② 守備の基本を今一度忠実に
ボックス内では、一発で行きすぎない、シュートコースを消す。この基本的なことを今一度忠実に遂行して欲しいと思います。
先制に繋がったCKしかり、喜山のゴールしかり。「たちあがりの集中を欠いた」と言われても仕方ありません。
その後も川本上門ラインに何度も危ないシーンを作られました。追加点も上門にかわされたところから。
人数は揃っているのに打たれてしまう。そこにいるだけ、立っているだけの「アリバイ守備」は一刻も早く無くしてしていきたいところです。
後半振り返り③ 焦りを狙う岡山のシステム変更
60分過ぎに走力が落ちてきた横山を下げて戸島を投入。3-5-2の並びに。岡山はパウリーニョと徳元を入れて、川本をワントップの5-4-1にシステム変更。どちらのチームもシステム変更の効果は出ていて、試合の雰囲気が変わりました。
岡山が守備時5バック気味に引くようになった事、松本が前線にわかりやすいターゲットをおいたことで、松本がボールを持って侵入する回数が増えます。中盤からサイドまでのボール供給がしやすくなったことで前に行きやすくなっていました。
岡山はリスクを取りすぎず、松本のびっくりするようなタイミングでのロストを奪ってショートカウンターを狙う、やや受動的な戦い方にシフトします。この要所で「奪う」の強度が維持できていたのがこの日の岡山の強さ。そしてバランスをとる役割としてパウリーニョの存在がかなり効いていました。
結果として時間が経つと松本は「持たされている」状況に陥っていきました。
後半振り返り④ 松本の”ジェコ”
戸島はジェコだ。(?)
前Tも何度か出していましたが、シンプルに戸島へ狙うボールが何度もでて、80分過ぎにそれが実りました。戸島を狙った外山のアーリークロスがそのままゴールへ吸い込まれていきました。ポストプレーで存在感を出しました。
たらればを言うのならば、最近のセオリー通りハーフタイムで横山を下げて後半の最初から戸島をターゲットとして入れたほうが相手の入りの圧力を回避できたのかもしれません。
交代でもう一つ気になったのは、65分過ぎあたりからヘロヘロになっていたサトカズ。アグレッシブさがなく、2点目を献上したときも球際の弱さが目立ってしまいました。もっと早い時間に小手川を入れるとか、前Tを真ん中に持ってきてIHに表原を入れるとかあってもよかったのかなって思いました。というか最近表原みてないので出てほしいです。
【アウェイ松本戦】
— ファジアーノ岡山スタッフ公式 (@fagiano_koho) May 30, 2021
試合終了
🏆2021明治安田生命J2リーグ#松本山雅FC 1-3 #ファジアーノ岡山
51分 喜山
75分 上門
90分 山本
各地からチームを応援していただき、ありがとうございました。 pic.twitter.com/u546Nq8qjx
雑感
守備でも攻撃でも立っているだけみたいな印象があって、そんでもって結果からもなかなか見返す気力が沸かず、更新が後回しになってしまいました。それに加えて安東とシノの離脱の発表。例年通りの野戦病院と化してきている松本山雅ですが、やられた栃木や岡山の松本戦までの状況からも、松本だって一つのゴールや一つの勝利で傾きは変わるかもしれません。もっとボールにみんなが連動して走らないと、せっかくの展開したパスも明後日の方向の無駄なパスになってしまいます。特効薬に期待せずに、今は地道にやっていくしかないのかなぁなんて弱気になってしまう自分が嫌なので、とにかくスタジアムで観戦したいです。