【観戦記】カリアリ対アタランタ(セリエA第30節)
はじめに
こんばんは。
ユーヴェとのビッグマッチを前に相手を知ろうの企画、アタランタ2回目の対戦相手は、”王”ナインゴランを擁し、前半シーズン躍進したサルデーニャ島の宝、カリアリです。前節ナポリに見事な勝利を飾ったアタランタ。今節も堅実かつアグレッシブなサッカーを展開できるか。DAZNで視聴、無観客。
スタメン
カリアリ
カリアリのスタメンは3-5-2。シメオネジュニアとジョアンペドロの強力2トップは破壊力があります。
アタランタ
ターンオーバーをしいてきました。前節に引き続きスタメンなのはカルダーラ、デローン、パシャリッチの三人。ムリエルのワントップをマリノフスキーとパシャリッチでシャドーのような形でしょう。状態が良ければイリチッチの出場もあるかもしれません。本当に層が厚いチームですね。
試合メモ
前半
4分 カリアリCBカルボニに早くもイエロー。アタランタのFK、シュートは直接キーパーへ。
立ち上がりからカリアリ陣地でアタランタが回して攻めます。FKを蹴るのはマリノフスキー。キーパーがかろうじて弾きます。
アタランタはターンオーバーでも質が落ちない印象です。
11分 シメオネjr!ナインゴランからのパスを受けたシメオネが技ありのコントロールシュート。ゴール右に吸い込まれました。素晴らしいシュートです。
しかしVARで取り消し。カルダーラがヘッドで処理したボールがシメオネの手に当たったとのジャッジ。いずれにせよカルダーラの処理は少し不用意でした。
20分 マリノフスキーのクロスからパシャリッチのヘッド!わずかに枠外。久々のシュートとなりました。
22分、パシャリッチのとデローンで崩して当てたムリエルがターン、キープして左脚シュート!ポスト直撃。カウンターからシメオネjr、アタランタDF2人追いつかずフリーで左脚シュートも枠外。互いにチャンスメイクできています。
うーん、この試合に関してはアタランタのセンターバックがジョアンペドロを捕まえ切れていません。
25分 レッドでカリアリCBカルボネ退場。ペナルティエリア内でロングフィードを受けたマリノフスキーをたまらず押し倒してしまいました。ロングボールを蹴ったのはデローンでしょうか。とてもいいキックでした。
26分 ゴール!これで獲得したPKをムリエルが冷静に決めてアタランタ先制!アタランタにとってはリードと相手の退場で非常に楽な試合になりました。
カリアリは4-3-2のような形。中盤に負担はありますが、最少失点出防いで2トップに奮起してもらいたいところ。ウルグアイ人のナンデスが右と中央を行き来して目立っています。
デローン、マリノフスキーは本当にいいキックを持っています。ミドルからファーサイドへ、いいクロスやロングパスが供給されます。カリアリDFは無理に行き過ぎることが多く、危ない場所でファウルを与えたりムリエルにターンされたりしています。これが目立つということは、その前後で彼らのいいキックがあるからと言っていいでしょう。
44分、センターアーク内で直接FK。またしてもカリアリはバイタルで倒してしまいました。ムリエルのシュートはシメオネjrに当たります。
前半終了 カリアリ 0-1 アタランタ
前半総括
マリノフスキー、デローン、パシャリッチあたりが高い精度のキック、ムリエルが積極的にターンしてシュートを打つなど、アタランタペースで試合が展開されました。ムリエルはかなりモチベーションが高く、チーム内での競争の激しさを感じさせます。序盤はカリアリにシュートを打たれるシーンがいくつかあり、センターバックの守備に対して若干の疑問は残りますが、この試合でそれが原因で何か起こるといった程ではないでしょう。
カリアリはVARでゴール取り消しになったことがターニングポイントになったようです。そこからは守備面で不安定な対応が続き、直接FKを与えたり、簡単にターンさせてのシュートを打たれていました。退場が出たのも決してその時の対応だけが悪かったからではなく、全体的に対応が遅れていることや無理にプレスしていることのひとつとして起きてしまったことのように思えます。
後半
カリアリは守備時ジョアンペドロを下げて4-4-1のような形で守っています。
立ち上がりからアタランタペース。バイタルでキープした後、サイドに流してクロス。ゴールならず。
54分 ナインゴランから裏へ抜け出したシメオネjrへ。カリアリがCK獲得。ゴールをおびやかすまではいかず。
シメオネjrが献身的に走っているためこの時間はカリアリ。
60分 マリノフスキー、パシャリッチ、ムリエルを下げて、ゴメス、イリチッチ、サパタ。
パロミーノがナインゴランを倒してしまいイエロー。次節出場停止。
66分 ナインゴランが下がりました。
69分 ナンデスがサパタを倒してイエロー、そのあとハテブールにもイエロー。イエローカードが舞い踊ります。
73分 ハテブールを下げて推しメンのゴゼンスが入ります。カスターニュが右、ゴゼンスは左に入ります。カスターニュのような両サイドできる選手はありがたい存在ですね。
ここまで失点をPKだけに抑えているのは、カリアリにとっては好材料でしょう。しっかり守ってから一発狙いで勝ち点を狙いに行きます。アタランタはイリチッチが試合に入り切れていません。
79分 切り込んだゴゼンスが一人かわして右足シュート。キーパー正面。パンチ力のあるいいシュートでした。
84分 サパタの粘りからイリチッチ!非常に惜しいシュートでした。
後半アディショナル ナンデスの右からのカットインからの右足シュート!DFに当たりコーナー。カリアリは全力で点を取りに行きます。
試合終了! カリアリ 0-1 アタランタ
試合総括
おそらく前半にもう一点取れていれば、もっとアタランタは楽に試合を進めることが出来たでしょう。しかしながらこの試合でも無失点、更に誰が入っても同じようにプレーできるチーム全体の層の厚さを感じました。マリノフスキー、パシャリッチあたりが中盤とムリエルのつなぎ役をやっていたのが効果的でした。後半はイリチッチのシュートなどチャンスがあったものの決めきれず。ただ失点をせず難敵カリアリを見事に下しています。
カリアリは前半に不用意なファウルを何度か犯してしまったことが仇となってしまいました。やはり中盤からサイドに流れるアタランタの組み立てはなかなか捕えるのが難しいようです。
気になった選手はアタランタのタメズ。ニースから今年の冬にレンタルで加入した選手。終盤バックパスでやらかしていましたが、それ以外は攻守で顔を出し積極的にボールに絡んでいました。決して上手くはないですが、ターンオーバーでこういう走れる選手がいるというのはいいことです。
次回は相手を知ろう企画の最終回、サンプドリア戦です。おつかれさまでした。