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順位度外視、ダービー色強めの【2021年 J2 第38節 松本山雅対アルビレックス新潟】
気迫で上回る山雅、技術で上回る新潟。そんなゲームでした。順位こそ違えど、ダービーならではの意地を見せてくれた試合だったと思います。
今の松本は、順位が順位なだけに、結果にフォーカスされてしまっています。でもこの試合は、お互いやろうとしていることがはっきり分かれていて、内容的にはめちゃくちゃ面白かったです。これが順位に関係ない試合になっていたら、もっとこの試合に対する評価も変わっていただろうなと思いました。あっという間の90分でした。
個人的には、2週間ぶりのアルウィンでした。
今回もちょっと試合を観返している時間がどうしても取れないので、試合の日に記録しておいた内容を書き起こして、撮った写真とともにまとめます。(最近ただの絵日記と化している説。)
【試合結果】1-1のドロー
幸先のいいサトカズの先制点。その後はじわじわ押し込まれる前半。こちらもチャンスはあり。後半の入り、FKを弾いたこぼれ球を押し込まれ失点。前線を替えるも、両者リードを奪えず。
松本と新潟の戦い方
松本はロングボールで榎本くんを狙います。セカンドを翔さんが回収する役割。あまりビルドアップで繋げることはしない。サトカズがアンカー、セルジと河合くんの両IHは出ていく。WBは縦に行く。
やることはシンプル。長身の前線をターゲットに押し込み、セカンドをちょこちょこ回収しようとする。まさにソリボールっぽさを感じました。榎本くんはたかさーきを彷彿とさせます。
対する新潟。4-2-3-1の布陣。駆け引きを繰り返す1トップの谷口に小見ロメロの両ウイングが高い位置。トップ下の高木がサイドに流れ、ウイングとSBで数的優位を作ります。
局面局面で人とボールが連動してスライド。松本の守備の間を通してきます。特にボランチ福田のレーンをまたいだドリブルでのスライドがゴール裏から見ていて印象的でした。崩しの部分では個の技術・ポゼッションの完成度の高さを見せつけられた格好でしたが、肝心の決定力の部分に救われました。
【前半を観て】先手を取った松本!
主審の三上さんがいきなりカードを出したことで、全体的に荒れました。松本も新潟もいくらカードが出ようと球際で譲ることがなかったので、最後までバチバチでした。時間帯によって変なところで取ったり、逆に取らなかったり、やや一貫性に欠きプレーが止まってしまうのが残念でした。
よく吹くとはいえ、セットプレーでの失点が多いので、前半からFK与えすぎだよなぁと思っていました。(結果的にそれが後半の失点に繋がってしまうわけで。。)
幸先よく先制できたのはよかったと思います。キックオフから集中した試合の入り、アグレッシブに行けていて、そのままそれがゴールに結びつきました。早すぎるのがちょっと心配ではありましたが、こうなると試合運びも楽になりますね。
その後は新潟がじわじわ押し込んできました。やはりトップ下の高木を自由にさせすぎたことが気になりました。サトカズがどこまでついていくか、どこで誰に受け渡していくか。ワイドに動いてそういうのを外すのが上手いと言ったらそれまでで、そこを軸に動かされたのが後手を踏んでしまう原因に見えました。
【後半を観て】気持ちは伝わってくるが...
前半を0で抑えたものの、後半早々に追いつかれてしまいます。そのまま完全に傾いて失点を重ねてしまうのではと心配でしたが、失点後もそこまでダメージを受けている様子ではありませんでした。リードしている時間がそれなりにあったことによる精神的な安定感があったのかもしれません。
阪野・アンドゥ・パを投入し、活性化を図ります。
ワァンも入れて、いよいよ放り込み作戦を全開。ただ技術で上回る新潟に悉くセカンドを拾われ、なかなかゴールに向かえません。その中でもパのシュートで終わったCKや阪野のヘッドで終わったシーンなど、この日一番の自分たちの時間を作ることができていました。
ソリボールっぽい放り込みをするには榎本くんが不可欠だし、割り切ってそれやるならもっと早い時期からやってればよかったのに、、ってちょっと思った試合でした。シーズンを通して新潟の積み重ねてきたものと比べてしまうと、ぶっつけでやっている感が否めないなって。
繋ぐ新潟に松本のスタイルは効果あり
ソリボールだとか、急造だとか、じゃあこの日の松本の榎本くん作戦は失敗だったの?っていうと、そうでもないと思います。確かに相手に渡してしまったりセカンドを易々と回収されたりすることもありました。しかし前半立ち上がりのように前から取りに行く強度の高い守備と相まって新潟が繋げようとしたところから奪って得点できたという意味では、簡単に蹴り返してこない新潟相手には一定の効果はあったと思います。
GKも出てくるし、なにかスクランブルが起こりそうな場面もちょくちょくありましたし、いかんせん変なところで吹いてくれる審判でしたし。
逆にもう残りの4試合はこの戦い方をベースに積み重ねた方がいいような気がします。
”カースト”を感じますね
次節は満身創痍だ
終盤に腕をブンッて振って「行けよ!」とやっていたヒロシ。めちゃかっこよかったです。
今回の絵日記はここまで。寒くなっております。こういう時こそ心身ともに健康で応援することが最も大事です。ご自愛ください。