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<タングラム/ブロック>その2


前回説明した通り、これは視空間認知トレーニングの知育教材です。

この視空間認知力は非言語性の能力であり、読み書き計算など言語性の能力とは別の能力だとお考え下さい。

よって、読み書き計算が苦手でも視空間認知は得意という子もいます。

逆に、読み書き計算が得意でも視空間認知は苦手という子もいます。


なお、この視空間認知力については、9歳までが発達の臨界期という説があります。

臨界期とは、ある特定の能力を発達させるためには適切な時期があり、それを逃すといくら努力しても限界があるという考え方です。

実際にタングラムやブロックは、幼児向けの知育教材としてよく使われています。


そうは言っても臨界期には多少の個人差があります。

私の指導経験からすると、小学5,6年生までは、まだギリギリ伸ばせるチャンスがあると考えています。

もしくは、伸ばせなくても、眠っている視空間認知力を呼び覚ますことができるかもしれないと考えています。

だから、5、6年生の子もあきらめずにトライしてもらいたいと思います。


タングラムやブロックは、得意な子にとっては、夢中になれる楽しい遊びです。

それに対して、苦手な子にとっては、かなりの精神的苦痛を伴う試練となることでしょう。

しかし、苦手な子こそ、逃げずにがんばってやってもらいたいと思います。

「できない!もう無理!」とあきらめたら、もうそこでこの能力の向上は見込めなくなります。


ここでがんばった時間は決して無駄にはならないと思います。

タングラムやブロックには、集中力やワーキングメモリーを鍛える効果もあります。

やるなら今しかないと思って、しっかりと取り組んでもらえればと思います。

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一般社団法人視覚認知教育協会 代表理事 藤川陽一
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