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2つのロゴ


パズルでは15周年を機にコーポレートアイデンティティ(CI)を刷新しました。パズルとは何をする会社か何をするべきか、パズルにはどんな人がいてどうあるべきか。いろんなことを考えていたらコーポレートロゴが2つ出来てしまいました。

ロゴの検討が始まったのは2019年の秋ごろ。デザイナーたちがたくさんの案を考えて会議室に並べてみると、いろんな会社の姿が見えるようで面白かったです。デザイナーたちのパズルへの想いや考え方、いろんな希望が透けて見えました。自分にとってのパズルは彼ら彼女らのパズルとは違うこと、このパズルという器でどんな自己実現をしたいのか、多くのことを気付かされ、考えさせられました。
(経営者はこういうプロセスを数年に一度でも経験すると良い気がします。)

何度か繰り返すうちに、後に“コンセプトロゴ”となるものの原型が出てきました。
(画像は完成した“コンセプトロゴ”。フォルムはほとんど原案のまま。)

200615_logo_書き出し_01

時は折しも国の働き方改革で、中小企業のパズルも労働基準法改正による対応を進めていました。ちょうど有給休暇を5日以上消化しなければならなくなって、会社全体で休みやすくするために計画年休を導入したばかりでした。2020年4月の労働時間の上限規制も気になっていて、作り手にとっての仕事の仕方、働き方を考えさせられている時期でもありました。

社内では、良いモノ作りのためにはプライベートの充実が必要、と言ってきてはいるものの、ワークライフバランスなどとも言われて働き方と生き方を考える上で、これまでの常識とは違う考え方、新しい基準による新しい価値観をつくっていく必要があると考えていた最中です。メンバーの半数以上が20代のパズルでは若い世代によって「これからの働き方を作ろう」と話し始めていました。

そんな時にこのコンセプトロゴの原型、文字のアウトライン(様々な形の中身を包み込む外側)をつないでいく考えを示され、これからのパズルは関わりあうモノやコトを一旦バラバラにして関係をリセットし、時代にあったカタチへつなぎ直す役割、新しいつなぎ方を考えて実行する役割を目指せば良いのではないか?と解釈しました。検討しているメンバーも漠然と同じような感想を持ち、たぶん良さそう、たぶん合っていると感触をつかみ、この方向で進めることが決まりました。

ただ、この解釈はきちんと言語化しておいた方が後にブレなくて良いだろうということで、デザインの調整は進めながらも、新しいロゴの元でのパズルの決意を表明することになりました。そうしてできたのが15周年のステートメントです。2019年の初冬には草案ができていました。

と同時にロゴの考えをまとめました。新しいコーポレートアイデンティティです。

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あらゆるモノ・コトを、より良いカタチでつなぐ。


一つひとつ、つなげて新たな価値を生み出す。
そこに生まれた関係性を大切に育てていく。

まだ誰も見たことのないつなぎ方で新しい関係性を定義していく。
我々は作り方、働き方、生き方をつくるプロダクションカンパニー
puzzle(パズル)

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一方、デザインの調整過程で問題が起きていました。使い方やサイズによって視認性が悪い、と。つながり続けるpuzzleの左右はどうしましょうか、と。

そこで、このフォルムはパズルの拠り所となる概念であり、アウトラインが包んでいる中身を見えるようにしてロゴにしよう、ということで“ベーシックロゴ”となるものができました。

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となると、概念の方、アウトラインは無くしてしまうの?と危惧しましたが、そこはステートメントと新CIのベースの考えとして、これまでの常識とは違う考え方、新しい基準による新しい価値観をつくって再定義していくのがこれからのパズルなので、それぞれにきちんと役割を持たせて、コーポレートロゴが2つあっても良いという結論になりました。そしてアウトラインの方を“コンセプトロゴ”、包まれる中身の方を“ベーシックロゴ”とし、それぞれに用途を定めました。

また、これらのロゴには拡張性や自由度があって良いだろうと考え、それぞれの文字をフォントデータ化し、コンセプトロゴは左右にいくらでも伸ばせて文字で表現できるものなら何でもつながれるようにしました。

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フォントは「puzzle gothic」ファミリーとして、connect、Bold、Medium、Lightの4種類ができ、やがてサイトからダウンロードできるようにします。

図2

新しい名刺や封筒には表と裏にコンセプトロゴとベーシックロゴをレイアウトしています。CIを変えると最初は違和感があるかもと思っていましたが、もう半年以上も検討して考えてきたせいか、すっかり親しみも感じて馴染んだ気がしています。これから徐々にお目にかかると思いますので、よろしくお願いいたします。

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