
小林亮太という男
第101回 箱根駅伝が終わった。
20年連続シード獲得。
チーム状況が芳しくないなか、よく踏ん張ったのではないだろうか。
もちろん走った者、走れなかった者、サポートに徹した者全員で勝ち取ったシードであり、誰かが良い悪いなどないのだが、チームの功労者である、小林亮太についてみていきたい。現4年生世代には、スーパー中学生と呼ばれた石田洸介や1年次から箱根を走り、監督からエースと呼ばれた梅崎蓮など、よく知られた選手がいる。
その陰に隠れがちで、なかなか目立ってこなかった。いや、注目されていなかった。
小林亮太の三大駅伝デビューは第99回箱根駅伝だった。前評判では、"当て馬"、"区間変更第一候補"。1,2区で苦戦し、19位という難しい位置で襷を貰いながらも、区間9位、62分33秒、3つ上げ、16位で柏優吾(当時4年)に繋ぐという前評判を覆す走りで見事ゲームチェンジャーとなった。
"駅伝は前を追うだけだから突っ込むしかねぇ"と時計を外して挑んだようだ。
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