ライブのアーカイブ配信はやはり別アングルのカメラがマストではないかと思った話
去る2020/07/11、Northwind SAGA & 奏楽忍者隊HANZO 10周年記念配信ライブに撮影スタッフとして参加しました。ライブ配信用のスタッフではなく、後日のアーカイブ配信時に用いる別アングルの撮影を担当していました。
覚えているうちに所感をまとめておきます。
今回撮影の人手としてお誘いいただいたきっかけは以前から自分がツイートしていた配信ライブに対する否定的なコメントからでした。
TackさんとSHOVELでお会いした際に、11日に配信ライブをやるというお話になりました。
ご本人から「前書いてはりましたけど、配信は抵抗があって。出来る事ならお客さんを入れたかった」と。
特に後日配信については、米丸さんも同じような意見をお持ちでして、やっぱり1カメ固定はつらいと。それを30分以上見るかと言われるとよっぽどじゃないと見ないという事で、この辺りはバンドマンさんは口には出さねども同じように思われている人が多いような印象でした。
でまぁ、その際に「別アングルの撮影をして、後日編集した分をアップしてはどうか」という提案と、「11日、もし撮影の手が足りなかったら言ってくれたら行きます」とお話して、正式にオファーを頂きましたという経緯です。
当日撮影をしてみて、改善して行った方がいいなと思った内容はおよそ以下の通りです。
1.アップを撮影する人員は2.3名欲しい
2.トイレ行く暇がない
3.通知の問題でやはりビデオカメラの方が望ましい
当日はライブハウス側のビデオカメラに入ってもなるべく目立たないよう、黒の長袖パーカーを着用しフードを被りました。
1.アップを撮影する人員は2.3名欲しい
まず1点目ですが、自分自身撮影していて、ここ使えないカットだなと思う所はいくつかありました。編集の小技で全然関係ない所や、あるいは1番や2番の同じメロ部を差し替えて誤魔化すという手段もなくはないのですが、素材として提供するにはよろしくないかなと感じた次第です。
知っているバンドなので曲の流れなど、ある程度予想はつきましたしその時その時の主役をなんとか追う事はできましたが、やはり上手か下手、どちらか片方に偏りますし、後ろに何かぶつからないとも限らないと考えると、別アングルで上手下手とセンター、3つの区切りで役割分担したスタッフがいた方が望ましいなと。確率論として使えないカットは減らせられるはずです。
問題は人件費がかさむ、データー量も膨大になる、編集の手間が大きく増えるといったコスト面の圧迫が大きくなり、再生数や告知にどこまで貢献するかを考えるとリスクと見込めるリターンが釣り合わない可能性が高くなるところかと思います。
定点カメラをアップにして使うという手も無くはないので、最低限一人、アングルを自由に撮影しているスタッフはいた方がいいと思います。
2.トイレ行く暇がない
転換中はトイレに行きましたが、ほんとにトイレに行く暇がないです。最悪おむつ推奨かもしれません。
ワンマンとかだと真面目にキツイ所が有る可能性が有るので、この面でいくと万が一に備えて2名がベターだと思います。
3.通知の問題でやはりビデオカメラの方が望ましい
スマホでの撮影を試みていましたが、バッテリー切れの通知が入るなどでやっぱりそのあたりはビデオカメラの方が望ましいと思います。
利点
大きなメリットの一つですが、ステージ上で一人が様になる事をしてくれていれば他のメンバーの気を抜いた瞬間などをカットできるため、実際のステージよりも大きく魅力を引き出せる力があると思いました。
カッコイイステージはより凝縮したものを、若干残念なステージはその残念な部分を排除しての底上げを作る力があると、画角にはそれだけ大きな可能性があると感じましたので後日配信分に関しては、編集を加えて別アングルのカメラを挿入すべきであるという結論には至りました。
総括
帰りの電車でゾンPさんともお話してましたが、いずれこのコロナ禍は終息に向かいます。終息に向かった際、このライブ配信の撮影技術などは死んでしまう可能性が高いものであることを考えると、このノウハウや機材を育んでいくこと自体に抵抗があります。
この点も恐らくですが、バンドマンさんみんな同じように思っていて、思っているけどやっているという心理的にも難しい状況なのかなと言う印象は抱きました。
ただ、いずれ終息に向かうと言えどもいつ終息に向かうかは解らない現状ですから、何かしら対応策は取らねばならなくなるでしょうし、そういう人がいる以上、今回の経験をまとめておくことは記録として重要かと思いました。
以上、簡単ではありますが撮影をしてみた身として所感、総括をここに残します。長文にお付き合い有難うございました。