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解放

コンテンツの溢れる今日この頃、自己表現の方法は無限にあると言っても過言ではないような気がします。しかし私の自己表現の方法はというと、物心がついたときから『文章を書く』の一択でした。幼稚園の年少で、絵本『ママいない』(内容は、ママが急に家出をし、3か月経ったある日に何事も無かったかのようにひょっこり帰ってくるというもの)を書き母に怒られたり(きっと内容が気に入らなかったのでしょう)、小学校4年で学級演劇の脚本・台本を書いたりしました。また小学校5.6年の2年間で、大学ノート3冊に及ぶ超大作の小説を書き上げたりもしました。私にとって小学校の思い出といえば、自然教室や修学旅行といったメジャーな行事を抜きにすれば、『書くこと』と『書くための材料を探すこと』に大別されるのではないかと思います。

しかし小学生のころの私の夢は、小説家ではありませんでした。私が小学校1年生のときに父が買ってくれた本、『13歳のハローワーク』という本に、”若いうちは、小説家になろうとしてはいけない。いくつになっても小説家になれるのだ”というような内容を読み、それが私の頭からずっと離れないでいたのです。だから、『大人になったら』小説家になろうと思っていました。

ところが、中学校2年生になった私は気付いてしまいました。『大人になったら』とはいつのことなのか、そして私にそのときが来るのかと。当時は部活内でいじめに遭い、孤立感を憶えてしまい、人生ここで終わってしまったらいいのに、と思っていました。明日が来なければいいと毎日思いながら、でも明日は毎日来てしまうのでした。そんな日々では、『大人になったら』という時が来るまで生き続けることを、諦めるしかありませんでした。つまり小説家になるという夢は永遠に叶わないと知り、ひとり絶望の淵に立たされていたのでした。

そんな暗黒の中にいた14歳に光を灯してくれたのは、携帯小説というコンテンツでした。『恋空』という物語を皆様は覚えていらっしゃいますでしょうか。ブームがだいぶ過ぎた頃ではありましたが、毎日パソコンのディスプレイにへばりついて読んでいました。それから携帯小説の虜になり、他サイトも覗くようになりました。
特にドはまりしたのは、エブリスタで当時連載されていた『放送禁止。』シリーズでした。この物語が私の命を繋いだと言って間違いないと思います。
特筆すべきは、命を繋いだそのシステムです。私は無料会員だったため、数日に一度更新されるのを待つしかありませんでしたが、逆にこのシステムが、次回更新日まで生きるモチベーションを与えていたのです。そうして更新日まで生きることを目標に生きていると、いつの間にか暗黒時代から抜け出せていたのです。
私を救ってくれた『放送禁止。』シリーズの作者、櫻川さなぎさんのように、私も誰かを勇気づける人間になりたいと思い、少し携帯小説を執筆してみました。これが、デジタル時代における私の自己表現の第一歩でした。

読者数が5桁を超えるなど、非常に満足のいく携帯小説家生活でしたが、携帯小説市場そのものがすっかり活気を失ってしまい、自分の書いた文章が段々と届かなくなってきていきました。『自己』表現といっても、読んでくださる読者の皆様があってこそのもので、ほとんど自分のためだけに文章を書く気には全くなれませんでした。このとき、もっと自分の文章を届かせる方法を見つけたいと思ったのです。時代の後押しもあり、いろいろな代替手段を試すことができました。結論を言うと、Twitterが最適な手段でした。
しかしTwitterには、大きな弱点があります。1ツイートにつき、字数が140字までと制限されているのです(それはもちろん、大きな特徴であり特長なのですが)。ですから、自分の考えたこと・思いついたことをしっかり伝えるには、少々字数が足りないのです。

10000ツイートの記念にnoteを始めた理由は、140字で伝えられない事柄を伝えたかったからです。もっと言うと、字数制限がほぼなくなったことで、自分のアイデアを、より洗練されたかたちで発信できるのではないかと思ったからです。正直な気持ち、自分の書いたものが誰かの役に立ったり、誰かの思考・行動の契機となることも期待しています(笑)。

今後の方向性はまだ具体的ではありませんが、まず初めにこれまでの大学生活で書いてきたレポート類をまとめようと思います。
完全な自己満足ページになる未来がありありと見えているような気がしますが、温かく見守っていただけると幸いです。成果物への意見、感想も心より歓迎いたします。(おひねりもお待ちしております。とても喜びます。(笑))
重ねて、これまで通りTwitter(@aya_momomika_jp)の方も動かしていくつもりですので、よろしくお願いいたします。

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あやなか
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