③隔離をされたその後
*今の精神医療、措置入院、の実態について知ることもできるので、そちらに興味がある方もぜひお読みください。
隔離をされた部屋は、大便器と布団一枚しかない部屋だった。この時僕は、なぜ閉じ込められるのか、いつまで閉じ込められるのか、何もわからず部屋で混乱していた。
部屋の鉄のドアに開いた穴から覗き込むと見える時計を一晩で何十回、何百回も見も見て過ごした夜は一生忘れられない。
次の日の朝、僕の主治医になったおじさんから色々話があった後々、
『この治療計画書にサインしてほしい。今は不在のケースワーカーさんに相談してこの入院が不当だと訴えることもできるけど、それだと入院が長くなるよ。』と脅しのように話をされ、混乱していた僕はサインをしてしまいました。今でも、あの絶望的な敗北感、無力感にとらわれることがあります。
そこから10日間に及ぶ、退屈という罰を受ける生活が始まりました。
僕が閉じ込められていた部屋には、前も書いた通り、大便器と布団しかなく、何もありませんでした。
コップも与えられず、トイレの横にある壁の凹みにある水道に口を近づけて飲んでいました。便器の周りはカビだらけで緑色でした。
また、部屋には何も持ち込むことができず、何もすることはありません。
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