社労士過去問ランド毎日1000問解けなかった(7ヶ月目にて失敗)(大原・TAC模試比較)
試験まで更新しない予告をしたのですが、気晴らしに更新させてください。
まずは、標題のとおりご報告。
社労士過去問ランドを手放す決意
6/22から再開するかちょっと迷ったんですが、これを機に完全に手放しました。他にやりたいことが増えてきており、そちらが思うように進んでいなかったからです。
他にやりたいこととは主に、
・社労士24のwebテストの復習
(excelに転記し、pdf出力してiPadへ取込)
・トレ問アプリのブクマ問題
・トレ問選択式
・時間の達人(直前対策パック)の復習です。
社労士24と時間の達人は最強コンテンツ
今まで依存していた作業を思い切って手放して、改めて冷静に必要な作業に向き合ってみると、正直…おとなしくトレ問をやっておけばよかったという感想です(2024/06/01の時間の達人の配信開始までトレ問の本当の良さに気づきにくいため)。
社労士24のwebテストと直前対策講座は本当によくできていて、
・トレ問で曖昧になりがちな部分(かつ合格者ならば得点してくる部分)
・合否の分水嶺になる部分
・出題可能性のある未出題分野
を最少の問題で手広くカバーしてくれています。
社労士過去問ランドを全問落とし込んでもまっさらだった合格テキストのページも、時間の達人を落とし込むことでほぼ全範囲捕捉されるようなイメージです。過去問で捕捉出来ないテキストの範囲を通読だけで何とかするのは、不可能ではないと思いますが、実際にはかなり難しいと思います。個人的には直前対策パックは必須だと思います。
また、時間の達人は、解説も充実しており「コレよ!コレコレ!」といった感じで痒い所に手が届く感じになっています(なお、模試の解説も同じような構成になっています)。
社労士過去問ランドをこれまで毎日1000問続けてきたことは、ある種の力は身についた気がしますが、オススメしません。
これから社労士試験の勉強をやろうと思っている方には、
・初学者は大原の本科+社労士24+直前対策を、
・経験者は社労士24+直対を、
それぞれ受講し、変に加工せず、与えられたとおりのやり方で周回を重ねることをオススメします。
また当たり前と言えば当たり前ですが、大原本科生の場合はTACの合格テキストではなく、大原の本科テキストを使用した方が良いと思います。問題集や答練側の参照ページを見ると合格テキストと同等かそれ以上の記載があると思われますし、全ての教材に参照ページがついているため、わざわざ合格テキストの参照ページを探す必要がないからです。圧倒的スピードの差が出ると思います。
ただ、トレ問は社労士24の受講を前提として設計されているため、解説が淡白であったり、より本質的にいうと、問題に一対一の解説というより、合格レベルの人ならこの問題から何を思うか?ということに重点が置かれているところがあり、何の解説をしてるのかが分からなくなったり、合格テキストにフィードバックしたときに「どの語句にチェックを入れればいいか分からない」といったことが起こりがちかと思うので、テキスト作りのスタートアップ作業として最初の1周だけ社労士過去問ランドをやるというのはとても良い(というか必須)と思います。
最近の効果測定の履歴
最近は答練の復習に追われています。
・webテスト
・中間テスト
・修了テスト
・直前対策演習
・第1回全国公開模試
などを行いました。
本当はトレ問の復習をもっとやりたいのですが追いついていません。
結果は次のとおりです(直前対策演習を除く)。
直前対策演習は記録を取り忘れたのですが、概ね模試と同様の傾向です。
ここにきて労基・雇用が結構ヤバめです。
感覚的には、
・3肢は迷わず切れて最後の2肢で迷う=7点以上
・1肢くらいしか切れず4肢の正誤判断は全然つかない=7点未満
のように、迷いのレベルが得点にそのまま投影されています。
国年と厚年も高得点が取れていますが、2肢まで絞って一か八かでたまたま正解しているようなところがある(本当の実力は体感で各科目-2割くらい。webテストも同様)ので、引き続き曖昧な知識を確実にしていきたいと思います。
ちょっと労基と雇用は何をやっていいか分からなくなってしまった感じがあります。今回の模試の得点に関わらず社保でやりたいことのボリュームも結構あるので、労基と雇用にどこまで割いてよいのかという迷いもあります。出来るだけ1から再構築するのに近い形で、社保とのバランスを見誤らないようにしつつ、追い込んでいきたいと思います。
大原の模試とTACの模試、どちらがよいか?
突然ですが興味がある方もいるかと思いますので見出しについて言及します。
当職は去年はTACの模試を使用しました。今年は大原の模試を使用します。両方受けた身として自分なりに比較をしてみました。
先に結論ですが、大原がオススメです。
★講義動画について
表面的には、講義動画がかなり違います。
●大原は解説動画できちんと解説をしている。内容自体も良い(2024年度)。
●TACも解説動画はあるが、ほぼ応援メッセージで、講義の体はなしていない(2023年度)。
これだけ見ると「TACが悪い」と言っているみたいですが、これはあまり本質的な違いではないです(後述:「売上における」位置づけ)。
★復習のしやすさについて
●大原は左ページが問題、右ページが解説のように、見開き完結になっており、解説冊子のみで復習ができます。
●TACは問題冊子は問題のみ、解説冊子には解説のみで問題は載っておらず、復習には問題冊子と解説冊子の両方が必要です。持ち歩きはともかくとして、机に「B4を2冊」と「テキスト」を広げることになるので復習の場所がかなり制限されることになります。特にコワーキングスペースやカフェなど、机の面が狭いところだとかなりストレスフルです。問題と解説が物理的に遠くなるので対照もしづらくなります。
●この差はiPadに取り込む際にも大きく表れます。私は裁断したくなかったので時間の達人と大原模試を見開きでスキャンしました。見開きB4くらいであればiPadAirで何とかイケますが、「B4を2つsplit表示」はハッキリいって無理です。2台持ちで~と考える方もいると思いますが、かなり邪魔なので、これではスキャンする意味がなくなってしまうと思います。
さて、これも前述に比べると大きな差ではありますが、そんなに本質的ではなく、より決定的な差は次の項目になります。
★問題の構成について
●大原
・トレ問・社労士24・時間の達人・模試がそれぞれ連関して緻密に設計されており、新作問題も豊富です。
・これだけ復習しておけば相当広範囲の記憶が保持できると思います(ただし、少なくとも社労士24+時間の達人を受講している場合のみ得られる感覚と思われます。トレ問だけだと厳しいかと思われます)。
・社労士24のテストがかなり「広く」かつ「厚く」出来ています。時間の達人・模試と比べても最も優れていると感じました。
・時間の達人はかなりの範囲で社労士24のテストに内包されますが、問題の「選別がより緻密」にされており、「解説がより充実」している印象です。
・社労士24テスト>時間の達人>模試(1回分)と、ボリュームがはっきり分かれており、許された時間の中で「どれを復習するか」という決断を迫られた時、かなり選びやすいです。しかも「全ての復習は無理」というときに、どれを取ってもそれなりに成立するようになっています。
・その他の空間は、未知の肢や曖昧な肢に意識が引きずられて、基準点を下回ることもありうるという意味合いです。
●TAC
・TACは過去問の難しめの肢を集めた印象で、新作問題が少ないです。
・講義による解説が無いのでやや復習がしづらいです。また、これだけ復習しても微妙な感じがします。
・そもそも過去問の焼き直しがほとんどなので、あえて講義で解説することがないのではないか?という疑念すら浮かびます。
・ちなみに、実際にTAC本科生で合格した知り合いがいますが、その方は「模試は復習しなかった」と言っていました。
・ただし、TAC本科の方は同じように合格できるレベルまでそれなりに設計されている思います。その意味では大原も同じですので「模試だけを取り上げてどちらが優れているのか」という議論は実はあまり意味がないということになりますね。
・しかし、模試の在り方から垣間見えるように、大原のトレ問・社労士24・時間の達人・公開模試は他社のパッケージよりも緻密に設計されていることは間違いがないし、おそらく本科の方も優れているであろうということだと思います。
おそらくですが、大原の模試とTACのそれとでは、「教材としての」ではなく「売上における」位置づけがそもそも違うのではないかと思います。
大原は全てのコンテンツと連関させた効果測定兼復習ツールとして設計されていますが、TACの模試は市販テキストや本科のアップセルの趣があります。
大原は社労士24プラスなどのyoutube無料動画を配信することでアップセルに成功しており、模試をアップセルに使わなくても済む事情があるのかも知れません。
youtubeのアナリティクスの方が模試後の教材の売れ行きよりも、説得力があるのかも知れません(新動画を配信すると社労士24の申込みが増える、といった具合に)。
逆に、TAC側では模試の後に合格テキストが売れるという現象が観測されているのかも知れません。実際、私は去年、TACの模試の復習のしづらさと、テキストの記載の少なさがきっかけとなって合格テキストを購入しました。
●同社のみんほしテキストの対照ページが載っていない
ちなみに、TACの模試には「合格テキスト」の対照ページは載っていますが、同社の「みんほし」の対照ページは載っていません。
みんほしには条文索引がないため、TACの模試の対照ページを見つけるのにはかなり難儀します(当時は丸2日=30hくらいかかりました)。しかも、みんほしはそもそもボリュームが少ないため、すごい時間をかけて探したのに結局載っていないということが頻発します。30hもあれば、この時期であればトレ問4500問を全部やり直せるくらいの時間になります。タイパが非常に悪いことが分かるでしょう。
多く見積もっても、合格テキストに載っている模試の対応部分の4割くらいで、7割くらいは載ってないです。これは結構心が折れるし、模試の復習をしなくなる要因ともなりました。
みんほしの対照ページについて更に言及すると、同社の「みんほし問題集」や「ツボ」とも実は相性が悪いです。対照ページが書いてあると思いきや、よく見ると、セクションごとの対応しか書いておらず、問題レベルの対照ページはありません。「違う。そうじゃない。」と叫びたくなります。
(但し、テキストとの対照がしづらいからダメなのかというと、そういうことではありません。実際「みんほし問題集」は合格者の間でもかなり評判が良いようです。)
(逆にTAC合格テキストから大原模試の参照ページを見つけるのは容易です。条文索引があるので。)
★総括
TACは市販教材や模試によってコアコンテンツである本科受講へ、大原は動画や模試でコアコンテンツである社労士24へ誘導するようにそれぞれ設計されているように感じました。
社労士24の強みは、他社で本科を受講していても普通に使えるところかと思います。その逆はなかなか成り立ちづらいように思います。
ここで謎の総括をしておきます。
・独学ならTAC合格テキスト+大原社労士24。
・スクーリングなら大原本科生+社労士24。
・他社スクーリング中でも大原社労士24は使える。
よって社労士24は万人にオススメできる。
参考になれば幸いです。
「社労士24はwebテストが本体」については、過去記事の(11)項をご参照ください。
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