新卒1年目、死のうと思った

新卒1年目、休職した。
一時期辛すぎて、本気で「アタシ、鬱なんじゃ...?」って思ってた。tiktokさんによると、人間は辛い時の記憶を勝手に消してくれる脳の機能を持っているらしい。もしその有難い機能が作動したとき、私のこんなに辛い数ヶ月が誰にも知られることもなく、私からも消えてしまうんだと思うと、なんだかそれは自分じゃなくなってしまうような気がしてどこかに残しておきたくなった。一時に比べれば全然マシだけど、今でも毎日ちょっと辛い。でも辛さも不安も含めて全部が私という人間だから、一種の自己肯定のために書きます。

※だいぶ暗くて重いので元気な人だけよんでね‼️




休職した期間は1ヶ月だった。
医者からはもっと休んだほうが良いって言われたけど、勤続年数によって休める期間が決まっててこれだけだった。実際もっと休めるなら休みたかった。ただあのまま働き続けるのと、1ヶ月休むのなら、断然仕事から離れられる方が良かったので1ヶ月だけでも休めてラッキーだと思った。


そもそもの始まりは多分お盆。夏季休暇終わってから、五月病が8月にやってきたみたいな感覚があった。会社に行くと吐き気と動悸がして、毎朝出社前に会社が入ってるビルのトイレで、精神を落ち着かせてから出社するようになった。当時やってたことは新規開拓だけだから、テレアポと商談の繰り返し。たまに業務中でも、テレアポしててしんどくなって、トイレで泣いたりしてた。ただ、仕事は嫌いじゃないし残業だってほぼゼロだったから、「このキツさが社会人だよな」ってゆる〜く考えてた。

そんな中ある月曜日。
いつも通り家を出て最寄駅のホームに着いたら、知らない間に涙が止まらなくなっていてビビった。なんとなく会社に行きたくない気持ちはあったけど、世間はそんな甘えを許してくれないし、なにより私はできる新入社員でいたかったから、休むなんてしたくなかった。無理矢理泣きながら電車に乗ったけど、乗っている40分間、ずっと泣いてた。正直乗ってる車両も乗客もいつもと同じだから、めちゃくちゃきまずい。めっちゃ見られるし。鼻をグズグズ言わせながら電車に揺られ、乗り換え駅に着いても涙は止まらなかった。今までこんなに涙が止まらなかったことがなかったから、そこで初めてこれヤバいかもって感じて、結局その日は初めて会社を休んだ。

そのままメンタルクリニックを予約して、突撃。
口コミ見てる余裕なんてなくてとりあえず現在地1番近いところ予約した。後から「診察が事務的」だと口コミで書かれているのを不安に感じながらビクビクして行ったけど、フツーに優しいおっさんが話してくれた。おっさん曰く、通常の状態とうつ状態の間に、適応障害の状態があるらしい。そして私はまだうつまでは行ってない、適応障害だと。エェ〜??あの、Twitterやテレビでよく見る適応障害?あれそんな簡単になるんですか?私が?の気持ち。クソ楽観的な自分が精神病に罹ることが、なんだか新鮮な気持ち(不謹慎)だった。

そこからの1ヶ月、処方された薬を飲みつつ定期的に休みをとりながら出勤した。動悸を抑える薬だったんだけど、副作用が酷い。マジで眠い。朝会で何度もカックンしそうになって耐えまくってた。
ただ、薬は頓服薬であって、根本的な不安は改善してくれない。出勤時の停滞は防げても、やっぱり毎日の不安感と会社で出る涙は止まらなのよ。
むしろ普通の人が飲まないような薬を毎日飲んで必死に戦っても不安感が消えなくて、それが長引けば長引くほど、終わりの見えない暗い人生にハマってしまったようで辛さは増す一方だった。

一度沼にハマってしまうと本当に抜けるのは難しくて、今まで気にしなかったことまで苦に感じるようになった。家事をすることや、趣味のライブ、先輩や同期に声をかけられること、上司に期待されること。家事をするのもやる気が出ないし、ライブに行くのもめんどくさい。上司に褒められれば「そんな注目しないでほしい」と苦笑いになる。段々テレアポも取れなくなっていって、空のスケジュールを見るたびに、心がギュッとなる。テレアポ以外にできることがない自分なのに、それすらも出来なくなって行って、どんどん自信がなくなっていく。

正直、辛いのは会社のことだけだったから、友達とかに会うのは今まで通りできた。それでも、1人になった瞬間にものすごい不安感が押し寄せてくる。
毎朝起きるたびに、「また今日も1日が始まるんだ」と絶望を感じて、日曜日の夜は次の日のことを考えて毎晩嗚咽しながら寝る。月曜日の朝は、薬を飲んで副作用の眠気と闘いながら会議に出て、効果が切れるお昼頃にまた逃げたくなってできる限りトイレに篭ってた。会社を休むたびに、周りの友達は皆頑張って働いているのに、自分だけが駄目なんだと感じて不安が大きくなった。「そんなに辛いなら辞めてしまえ」「今の時代転職なんて普通だよ」って言われたって、こんなにやりたいことがハッキリしてるのに今からエンジニアになんてなりたくないし、別のことなんてやるわけない。そもそも転職できなかったら生活はどうするの?大学まで行かせてもらってフリーターなんて許される?普通に大学に行って普通に就職したはずなのに、どうして自分は普通から外れてしまったんだろう。なんて事を毎日ぐるぐるぐるぐる考えて、どうしたらいいのか、最終的な結論はいつも「死ぬこと」だった。人生に希望が持てないし、このまま全て捨ててしまいたい、いっそのこと死んでしまいたいと本気で毎日思ってた。そんな勇気ないんだけどね。

休職期間中は、映画を見たり、本を読んだり、久しぶりに会う友達に会いに行ったりした。なるべく外に出た方が良いらしいけど、めんどくさすぎて8割家にいた。家に食べるものも何もないので毎食ラーメンだった。
毎日死にたいと思うなかで、身体だけは元気でいなきゃって謎の気持ちだけはあった癖に、自炊は出来なかった。体は正直だから、お腹は空くし何かは食べたいと感じたけれど、それと同時に死のうと思う気持ちも変わらなかった。

今になってちょっと後悔しているけれど、ライブも殆ど行かなかった。それでもやっぱり音楽だけはずっと聴いてた。毎日毎日、家で1人で過ごして死にたくなっては泣いてまた次の日の朝を待つ日々を今日まで生き耐えられたのは、正直家族とか友達のお陰じゃなくて、私の好きなバンドのお陰だと思う。宗教みたいに、信者が祈りを捧げて幸せを願うのと同じように、私はバンドに自分の想いを乗せて日々を願ってる。マジで一種のカルトだと思う(笑)でも人生そんなもんでいいよ、全部自分1人で背負ってたらみんな死んじゃうんじゃないかって本気で思ってるもん。


生きていく意味など 今わからなくてもいい
目の前の小さなことにも 息を切らしてる君でいい
答えはいつでも 心のずっと奥
無理に引き出さなくて良い
君のペースで探しに行けばいい

遠回りする度に 見えてきたこともあって
早く着くことが全てと 僕には思えなかった
間違ったことがいつか君を救うから
数え切れないほど無くして また拾い集めりゃいいさ

ジターバグ

就活のときも、本当にこれでいいのかなって迷いながら、荒れた海を必死に陸に着くためにもがくように毎日過ごしてたな。あの頃より物事をもう少し達観して見れるようになったと思っていたけど、まだまだ私は目の前の小さなことにいっぱいいっぱいだし、溺れかけてしまってる。
結局のところ、"自分がなんで生きてるのか"とか、"なにが人生の正解なのか"なんて、誰もわかってない。毎日働いてたお父さんも、尊敬するあの先輩も、好きだったあの人も、バンドマンもみんな、自分でいくつもの人生の選択をして、時には苦しんで、間違いだったことも正解にして生きてきたのかもしれない。そう思うと、やっぱり私の人生は今はどん底かもしれないけど、もうちょっとだけ生きて「あの苦しかった時間も、私の正解だった!」って言えるようにしたい。そうしないと、細美武士は大嘘つきになってしまうし....。


今は毎日苦しいし、不安だし、将来なんて何も考えられない。死んでしまえば楽になるとどうしても考えてしまうことはある。でも、もしかしたらこれから正解の人生になるかもしれないから、今は自分のペースで生きてみて、死ぬのはもうちょっと先にしてみることにする。


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