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投資を成功に導くカギは『投資哲学』を持つこと
こんにちは。
逆張りファンダ投資家です。
心の師のハワード・マークス氏は著書「投資で一番大切な20の教え」の冒頭で、『これまでの成功のカギは?』という質問に対して、『投資哲学』の重要性を説いています。
私の答えは単純明快だ。40年以上かけて築きあげ、磨きをかけてきた、そして同じ文化と価値観を共有するきわめて有能な人材によって誠実に実践されてきた、実効性のある投資哲学である。
テクニカル分析のテクニックの勉強ばかりして損ばかりしていた私に、まったく違った価値観を教えてくれました。
『投資哲学』を築くには時間がかかる
このころに私が考えたことは、自分自身の投資哲学ってどんなだろう?ということです。
自問自答したものの、
『投資哲学と言って良いような考えはまったく築けていない』
という結論に至りました。
株価が上がりそうか下がりそうかを毎日チャートとにらめっこして予想して、その予想が当たったか当たらなかったかで一喜一憂するだけでは、投資哲学と言えるような考え方を築くことはできなかったのだと振り返って思いました。
もちろん何も考えていなかったわけではありません。
いろいろなことを考えながら、そしていろいろな知識やテクニックを勉強しながら取り組んではいましたが、考える方向性が間違っていたのだと思います。
方向性を間違えたままその方向に頑張り続けても報われないですよね・・・。
心の師のハワード・マークス氏も下記のように述べています。
投資哲学とはどのようにして生まれるのか。一つ確信を持って言えるのは、完全にできあがった投資哲学を携えて、投資キャリアの入り口に立つ者などいないということだ。
哲学というものは、長い時間をかけて、さまざまな情報をもとに蓄積した数多くのアイデアの集大成でなければならない。人生の中で教訓を得ることなしに、実効性のある投資哲学を築くことは不可能だ。
うまくいかなかったときの経験が『投資哲学』を育てる
ビジネスでも投資でも成功するためには『PDCAを回す』ことが大切だと私は考えています。
株式投資では仮説(P)を持って銘柄に買いを入れて(D)株価はどういう値動きをしたかを確認して(C)仮説の立て方の改善を行う(A)ことの繰り返しではないでしょうか。
そして、立てた仮説通りに株価が上昇した場合よりも株価が下落してしまい、損失を被った場合が一番の経験になるのではないかと思います。
なぜなら人間は誰でも損することが本能的に嫌いだからです。
上がると思って買った株価が逆行して下落して損してハッピーという人はまずいないと思います。いないと信じたいですw
心の師のハワード・マークス氏も下記のように言及しています。
私は、「経験は、望んでいたものが手に入らなかったときに得られる」という言葉を好んで使う。相場が良い時期に得られるのは、「投資は簡単である」、「投資の秘訣は明らかだ」、「リスクを恐れる必要はない」といった悪い教訓ばかりだ。
最も価値のある教訓が得られるのは厳しい時期だ。
深く考え抜いて試行錯誤しながら株式投資を行うことで、たとえ失敗したとしても価値のある教訓が得られるということですね。
逆にあまり深く考えずに流れにまかせて株式投資を行っていると、その取引が成功しても失敗しても価値のある教訓は得られないということでしょうか。
株式投資を始めたばかりの自分自身に教えてあげたいです。
そして下記のようにも書いてありました。
重要なのは、投資哲学というものが、周りをよく見渡しながら生きていくことで育まれるという点だ。投資家は、世の中で何が起きているのか、その結果どのような状況が生じるのかということを意識していなければならない、そうすることでのみ、過去の教訓を同じような状況が再現されたときに生かせる。過去の教訓を生かしそこなうことは、ほかの何にもまして、投資家をバブルと暴落のサイクルに翻弄され続ける運命へと導く要因になる。
私自身を振り返っても、テクニカル分析の本とチャートばかり毎日見ていて、周りをよく見渡せていなかったので価値のある教訓が得られるはずはありませんでした。
唯一得られた教訓は、私はテクニカル分析ではどうやっても利益を出せないというものだけでした。
おわりに:株式投資でうまくいっている人は独自の『投資哲学』を持っているのではないか
ここまできてふと思ったことがあります。
テクニカル派にしても、ファンダメンタルズ派にしても、順張り派にしても、逆張り派にしても、株式投資でうまくいっているという人は、その人独自の『投資哲学』を持っていて、それをブレずに実践しているのではないか?
そして日々の取引の実践の中で、その『投資哲学』を磨き上げているのではないか?
ということです。
どうしても即効性のあるすぐに成果の出るものを求めてしまいがちですが、そうではないのではないかと思っています。
自分自身の『投資哲学』とは?と自問自答しても、その問いに明確に答えられるようになるにはまだまだ膨大な時間と経験が必要になりそうです。
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