〈〜することができる〉と〈〜られる〉はこう使い分ける
【A】よりも【B】のほうがスッキリする。多くの場合〈~することができる〉は「~られる(れる)」と言いかえるとビシッと決まる。一方で、〈~することができる〉という表現が駆逐されていないのだから、〈~することができる〉を使ったほうがよいこともある。
それはどんな場合か?
文脈や文章のリズム、味わいなどによっても異なるので、決定的な判断基準を設けるのはなかなか難しい。でも、なにかしら目安はほしい。
そこで、おおよその指針としてボクは〈天秤理論〉なるものを唱えている。
たとえば、
よりも、
のほうがいい感じがする。
〈~することができる〉の前にある文字数が多い(重い)ので、「空を飛べる」だけでは軽くて釣り合いがとれない。〈~することができる〉と文字数を多く(重く)してバランスを保つ。これが〈天秤理論〉だ。
もちろん、前者のように「人間は~空を飛べる」と書いてもまったく問題ない。ようするに書く人の好みにすぎない。とはいえ、あなたが文章を書くときにも、少なからず役に立つ考えかただとも思うのですが。
*ライターが文章を書くときに悩んでしまうコトバを紹介しています。読み手にとってはどうでもいいことかもしれない。だからこそプロとしてはこだわりたい。絶対的な正解はなく、個人の言語感覚も千差万別だけど、よろしければお付き合いください。