上級詰め連珠第227問
今回の問題は、難しかったので、解くのに苦労しました。その過程を語れば、何かの役に立つかもしれない。そう願って、正直に語ります。
解答は、一番下にあります。
(よかったら、考えてみて下さい)が6回出てきます。気が向いたところで、少し考えてみてもらえたら嬉しいです。
問題はこちら↓
Renju Portalで並べた盤面(石を置いて検討可能)はこちら↓
↑これが問題図、黒先です。
まず、黒の連と剣先を確認しましょう。
連が1個、剣先が2本あります(◎は三引き、◉は四伸びできる位置を示す)。
黒石をどこに置きたいですか?
私は、この交点に置きたくなりました。
どのような詰みがあるでしょうか?(よかったら、考えてみて下さい)
Aの四三と、B1〜B2の四三を狙っています。黒1はミセ手+フクミ手です。白の受けは?(よかったら、考えてみて下さい)
そうです。白2のとび三で、両方の詰みを防げます。三を引いて、両方のノリ手にして防ぐこともできますが、ここでは触れません。この図を失敗図1と呼ぶことにします。
白2のとび三を黒は止める必要があります。それでも、追い手(=四・三・ミセ手・フクミ手)が続けばいいのですが、残念ながら続きそうにないのです。あきらめて、他の黒1を検討しましょう。
私が次に考えたのはここです。黒のナナメの連を利用するミセ手を打ち、追い手が続かないかな?と思いました。
具体的に言うと、yの四三を狙うAかBにミセ手を打ち、白にミセ手を防がれても、残った連で何かできないかな?と思いました。しかし、この場合も、追い手が続かないのです。再び、壁にぶつかりました。
気を取り直して、失敗図1の近くを再検討します。四伸びして相手の三を止めたら、それが追い手になるかな?この場合、どんな詰みがありますか?(よかったら、考えてみて下さい)
いろいろあります。
B1〜B2の四追い、C1〜C3の追い詰め、白4をここに打たれた場合のD1〜D2の追い詰めがあるので、この黒3は、フクミ手+呼珠+呼珠です。
全部受けるには、白4をどこに打ちますか?(よかったら、考えてみて下さい)
実は、この白4で、上記の詰みは全部止まります。この図を失敗図2と呼ぶことにします。
残念。いい手だと思ったのになぁ。連珠難しい!一体、黒1はどこに打てばいいの?
どこかにもっといい黒1があるはず。そう思いながら、ああでもない、こうでもないと、石を動かして試行錯誤して、ようやく見つけました。ここは、どうかな?
どんな詰みがあるでしょう?(よかったら、考えてみて下さい)
B1〜B2の四追い、C1〜C4の追い詰め、白2をここに打たれた場合のD1〜D3の追い詰め、E1〜E2の追い詰めがあります。この黒1は、フクミ手+呼珠+呼珠+呼珠です。
さて、全部受けられる?(よかったら、考えてみて下さい)
今度は、上記の全ての詰みに共通する白の受けがありません。これで詰みです。
四伸びしないで黒1を打つことで、失敗図2では全ての詰みを受けられた白4(この図では黒1の下)でも止まらないE1〜E2の詰みが生じるからです。そうだったのか。連珠難しい!
つまり、今回も、余計な四伸びで詰みが消えるパターンでした。あるいは、結果論ですが、「失敗図1の白2が困るなら、そこに先着するのはどうか?」という発想をしても良かったのでしょう。その方が説明としてはスムーズですが、自分では思いつかなかったのにそのような嘘はつけません。
上級詰め連珠が一筋縄ではいかないのは知っていましたが、ここまで複雑な問題が出てくるのは予想外でした。余裕のない解き方になりましたが、良い経験ができたと思うことにして、またがんばります。
<上級詰め連珠第227問 解答>