見出し画像

上級詰め連珠第215問

みなさんは、連珠の速度について、ご存知ですか?

聞いたことある!三より四が速いんでしょう?

そう!それです。速度には、いくつかのレベルがあるのです。この記事では、

レベル3=四

レベル2=三・ミセ手・フクミ手

レベル1=呼珠

と呼ぶことにします。対局中は、相手と自分が、今どのレベルなのか、常に把握することが大事です。強い人にそう聞いただけで、私も練習中ですが。

「三を引かれたら四追いで勝てばいい」のは、相手にレベル2の手を打たれても、レベル3の手を連続して打てれば勝てるという意味です。「四追いを解きましょう」と言われるのは、四追いが、「連珠最速の攻撃手段」だから。

問題はこちら↓

↑検討盤

画像1

↑今回の問題、黒先です。

最初に、黒の連と剣先を確認します。

画像2

剣先が1本のみ、連が2個あります(◉は四伸びできる位置、◎は三引きできる位置を示す)。

画像3

「三・四三で勝ちでしょ?」と思ったうっかりさんは、いますか?私です。こうすると、ノリ手で、相手に棒四ができて、負けてしまうのですね。白の横の連は、ジャマだなぁ...

右だけで勝てないなら、上で、左右を繋げるように勝ちたい。どうしようかな?

画像4

白の連を左から止めるように三を引きました。この時、自分はレベル2です。相手が下止めする場合、相手のミセ手なのでレベル2です。自分はレベル3の手、四追い勝ちをする必要があります。自分に四追いがあるかな?

いくら探しても見つかりません。この三は引けないようです。

画像5

それなら、相手がミセ手を打てないように三を引く(=レベル2)?

すると、上止めされて、相手に三ができます(=レベル2)。先程と同様に、自分の四追いを探しますが、見つかりません。一体どうすればいいの?

画像6

もしかして、ノリ手ができて、止めてから三を引くのかな?この場合も、白6は下止め=ミセ手で取られる(=レベル2)?

画像10

そうか。今度は、黒7から四追いで勝てるのか(=レベル3)!黒1の存在により黒7・黒9が四となるから、白は、黒5の三を下止めできないんだ!

画像8

したがって、白6は上止めするしかない。これは、レベル2ではないから、黒は次にレベル2の手を打つことができる。そんな上手い方法があるなんて!その後は?

画像9

黒7の三を引いた後は、

画像10

黒11で勝ち。めでたしめでたし。

なるほど。相手を上回る速度で勝つとは、こういうことか!

これ、難しい!難しいが、気持ちいい!実戦でも、刻々と変化する互いの速度を把握して、勝ちにたどり着きたい。

この問題は、連珠の速度とは何か、実感できる良問でしょう。ハイサレ先生、出題ありがとうございます!読んで下さった方も、ありがとうございます!

<上級詰め連珠第215問 解答>

画像11