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上級詰め連珠第226問

良質な問題ばかりでも、私の棋力には限界があるので、今回の説明は、ややぎこちないかもしれません。が、無い棋力は振れないので、その辺はあまり気にしないで、気ままに書いて、気楽に読んでもらいましょう。

解答確認は一番下へ。

(よかったら、考えてみて下さい)が7回出てきます。一部でも、お好きなところで、少し考えてみてもらえたら嬉しいです。

問題は、こちら↓

連珠ポータルで並べた盤面(石を置いて検討可能)はこちら↓

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↑これが問題図、黒先です。

まず、黒の連と剣先を探しましょう。


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連は無し、剣先が2本あります。(◉は、黒石を置ける位置を示す)

どこに、黒石を置きたいですか?(よかったら、考えてみて下さい)


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私は、新しくできる連と連の交点に置きたいです。


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ここに黒1を置きました。どんな詰みがあるでしょうか?(よかったら、考えてみて下さい)


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黒1は、Aの四三とBの四三を同時に狙う両ミセ手ですね。白はどうやって防ぐか考える前に、AとBの四三に関わる場所を確認しましょう(線を引いてみましょう)。


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白石1個で、両方の四三を同時にジャマしたいのですが、できそうですか?(よかったら、考えてみて下さい)


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そうですね。黒1の上に白2を置くと、Aの四三を防ぎながら、Bの四三をノリ手で防ぎます。この白2は絶対(=唯一の防ぎ)です。それでは、黒3はどうしましょう?(よかったら、考えてみて下さい)


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よくわからないので、試行錯誤します。例えば、白2でできた白の剣先を防ぐように四伸びします(黒3)。白は止めます(白4)。黒5は?と聞きたいところですが、追い手(=四・三・ミセ手・フクミ手)が続かなそうですよねぇ(ため息)。別の黒3を検討しましょうか。


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ノリ手を承知で四伸びしました(黒3)。黒の四を止めて(白4)、白の四を止めて(黒5)。おや?何が起こってるんだ??

白6はどこに打ちますか?(よかったら、考えてみて下さい)


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非常にわかりやすいミセ手を焦点(四と三の交点)で止めました(白6)。では、黒7は、どこに?(よかったら、考えてみて下さい)


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そうです。黒7で四三を作って勝ち。つまり、黒5は、黒1とは全く別の両ミセ手だったのです。そうだったのか!黒7を打つまで気付かなかったよ(本当)。

両ミセ手を打ち(黒1)、ノリ手を使って受けられて(白2)、ノリ手を承知で四伸びして(黒3)、相手の四を止めたら(黒5)、その手が実は受け無しの両ミセ手だったとは知らなかった。連珠難しい!

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黒5は、Aの四三とBの四三を同時に狙う両ミセ手です。そして、両方の四三に関わり、かつ、石を置ける点は存在しません。ですから、受け無しです。

ノリ手で受けられた=勝ちが消えた、と思うのは早計で、勝ちが残っている場合も時にはあるのですね。

そして、この問題には大事なポイントがもう一つあります。

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黒1、白2は同じ、その次にノリ手を承知で四伸びする前に、横の剣先を四伸び(黒3)したらどうなるでしょうか?黒5で四伸びして、白6で四を止められて、白の四を止める黒7は、両ミセ手ではないですが、ミセ手であり、三です。白8は、どこに打ちますか?(よかったら、考えてみて下さい)


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黒の三は、止めません。白に四追いがあるから、四伸びして(白8)、白の四三勝ち(白10)。すなわち、黒の負け。

横の剣先を四伸びした影響で、白6が相手のフクミ手になったと気付かず、勝つつもりで、ミセ手+三引きである黒7を打つと、黒が負けてしまうのです!むやみに、三引きや四伸びをすると、相手の石も増えて、相手に詰みが生じることもある。連珠難しい!

『上級詰め連珠を解いて、複雑な詰みのある局面検討に慣れておく・詰み成功と詰み失敗を知っておくと、対局時に役立ちますよ』とハイサレ先生に言われているような気がするのです。実際には言われていませんが、ハイサレ先生の優しさが感じられます(個人の感想です)。転ばぬ先の「上級詰め連珠」、おすすめします!

<上級詰め連珠第226問 解答>

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