中国のCDC(中國疾病預防控制中心)の情報
中国のCDC(中國疾病預防控制中心)のインフォメーションで非常に良い記事がありましたのでシェアします。またこれを理解すると、中国のKN95/N95問題の外輪が見えます。
まずこの表を見てください。
ここでは医療現場に直接関わる部分だけを説明します。従いまして説明は1-4番。5番目は医療用ですが、現在は香港デモ隊の乱闘現場でよく使われるタイプですからここでは割愛します。
FOX NEWS
さて上から番号順に簡単に説明を記します。
1. メディカルマスク
製品基準:YY/T 0969
濾過効率:顆粒物の阻隔性能は規定されてない
性能:非密閉性 基本衛生的基準がある
主要な使用場面:今回の疫病(武漢肺炎)に関与しない医療従事者・隔離病棟の患者。人員が密集していない場所、明確に診断された人や疑似症状をもつ人。
2. サージカルマスク
製品基準:YY 0469
濾過効率:≥ 30%
性能:非密閉性 血液浸透の抵抗性能と表面抗湿性能あり
主要な使用状況場面:今回の疫病(武漢肺炎)に関与しない医療従事者・隔離病棟の患者・人員が密集していない場所、明確に確定症例の患者や疑似症状をもつ人がいない場所。
3. 医用防護マスク
製品基準:GB 19083
濾過効率:1級≥95%・2級≥99%≥・3級≥99.97%
性能:密閉性 血液浸透の抵抗性能と表面抗湿性能あり
主要な使用状況:発熱外来・隔離病棟の患者・急診・隔離病棟・その他疑似症状や確定症例がいる場面。
4. 顆粒物防護マスク
製品基準:GB 2626 または NIOSH 42 CFR Part 84
濾過効率:KN90/95/100、N90/95/100、FFP1/2/3、指定防護因数:10
性能:密閉性 呼気バルブが付くことがある
主要な使用状況: 医用防護マスクの不足時の補給品として使用できる。但し、手術室など高湿度な場所や体液が飛び散るリスクがある場面での使用は推奨しない。人員が密集してる場所での防護として使用する。防護効果はメディカルマスクやサージカルマスクより優れる。顆粒物の阻隔能力は医用防護マスクに相当する。
こうしてみると分かりますが、現在の混乱の原因は【3】と【4】の混同にありますね。
前に使った表を出しますと、、、
中国の規定でも【3】は国際規格のN95規定に相当そています(但しNIOSH Approvalが無いと意味がありませんが)。ですから、中国はここをインプルーブしていけば良かったはずです。が、中国CDCは【4】をKN95/N95にカテゴライズしている。ここが混乱の全てです。
これは国の産業の成り立ちから来ているのでは無いでしょうか?と考えました。中国は極々最近まで(現在でも一部は)石炭を掘っています。つまり炭鉱夫の防護と言う観点から話しがスタートしているのでは?と考えられます。
それでKN95はN95だと言い張る根拠がここにあった訳です。
しかし【4】の使用用途になんて書いてありますか?
医用防護マスクの不足時の補給品として使用できる。但し、手術室など高湿度な場所や体液が飛び散るリスクがある場面での使用は推奨しない。人員が密集してる場所での防護として使用する。防護効果はメディカルマスクやサージカルマスクより優れる。顆粒物の阻隔能力は医用防護マスクに相当する。
と、なっております。
しかし現在この部分は、
医用防護マスクの不足時にN95の代替え品として使用する事ができる。代替え品だから、手術室など高湿度な場所や体液が飛び散るリスクがある場面での使用もできる。人員が密集してる場所での防護として使用する。防護効果はメディカルマスクやサージカルマスクより優れる。顆粒物の阻隔能力は医用防護マスクに相当する。
と、勝手に解釈されている訳です。
これは厚労省もその責任を免れませんし、胸張って堂々と医療現場で認められた云々でKN95を輸入販売している方々は、売るなと言う権限は私にはございませんが、その後の賠償金やらお見舞い金は2-30億円くらいは積んで置いた方が宜しいかと。