なぜ僕たちはララムリの腰巻きを作るのか④
【ララムリの腰巻き第一号】
ウィシブルガ(ララムリの腰巻き)が本当のところどんなふうになっているかは見ることが出来ないのでわからないという前提の中で、2022年6月24日に第一号を製作しました。
最初に作ったのはインド綿の藍染めの生地をつかいました。
自分がインディゴが好きなこともあって、以前沢山買って、色落ちする分を洗ってから保管していた生地でした。
ホーリィさんも藍染めは気に入ってくれたようで安心しました。
でもね。締め方を伝えるのが難しいのです。
腰紐と同じだと思っていたので、一つの動画と、一つの参考資料をホーリィさんにお送りしました。
一つは腰紐の締め方の動画。
もう一つはNHKテキスト趣味どきっ!の「古武術に学ぶ体の使い方。」のなかにある図でした。
果たしてこれで伝わるだろうか?
ぼくたちは奈良(ホーリィさん)と兵庫(ギボンヌ)と、離れた場所に住んでいるので、オンラインのやりとりでした。
実は、ララムリの腰巻きを観察していて気がかりなことがありました。
六尺ふんどしの上にウィシブルガを締めることをやってみると、締める位置がなかなか難しいのでした。
実はララムリは私がホーリィさんにお伝えしている場所より高い位置で締めているようでした。
それこそ、本当にスカートのような感じの位置です。
でも、それで走ってもスカートが回ることもなく安定しているのは、ララムリの走るカラダがあってこそなのではないか?と思っていました。
僕ら日本人は長く着物文化から離れていて、カラダ感覚を失っています。
毎日着物や毎日六尺ふんどしというのではないとしたら、ララムリのような身体感覚は無いと見た方がいいと思っていました。
ですから、ここは本家のウィシブルガと同じではなく、日本のカラダに合わせた位置に締めた方がいいだろうと思ってお伝えしました。
つまり、完全コピーではないということです。
neo ウィシブルガとでも呼んでおきましょう。
しかし、これは私が韓氏意拳の指導者で、呉服屋さんの店主で、お茶の先生でもある守伸二郎先生から「男帯」を教えてもらって、体感していたタイミングだから、分かることでした。
男帯を締めるとカラダで違いを感じるのです。
その体験がないホーリィさんにどこまで伝わるか?というのはとても難しいことだと思いました。
でも、ホーリィさんが締めてみてのテストを待ってみようと思いました。
つづく