飛行機のリクライニング

私は飛行機のリクライニングは基本的に倒さない。本当は倒してゆっくりしたいし体が楽になれるけど倒さない。一方で新幹線は倒す。
なぜか?というと飛行機の場合、着陸の時に元に戻さなければならないから。ゆったり居心地良かったのに「席を元にお戻し下さい」とアナウンスがあり、残り着陸までの時間がそれまでの姿勢とのギャップで苦痛になる。
だったら最初から席は倒さない方が良いと考える。楽を知るからキツくなる。先日、会社説明会で学生にこの話をしたら「ストイックですね」と言われたけど、自分にとってベストな選択でストイックとも思わないし、それは人それぞれだと思う。

似たような話だと、体型の維持。私は食べるのも甘い食べ物も大好きで、神様に願いを叶えて頂けるなら、いくら食べても太らない体にして欲しい!と切に思う。しかし、そんな甘くは無く…。3年前にパーソナルジムに通い約10キロ体重を落とした。3年前も一般的なデブではなかったが、隠れ肥満で体も重かった。落としてからリバウンドせずにキープするためにランニング、筋トレは必ず週1回、出来れば2回はする。正直、深酒の翌日の朝はキツイいが、太って体重を後で落とす方がよっぽどキツいと考えると、定期的な運動や食事制限はするようにしている。

人は原理原則、キツいより楽、痛いより気持ちいいに惹かれるに決まっているが、そこに落とし穴があると思う。

理想の体型を手に入れるのも、理想の会社を創るのも、理想の仕事がデキル自分を作るのも楽だけしていては絶対に無理なのである。大切なのはその苦痛すらも前向きに捉えて楽しめる精神力を身につけられるか。それは果敢にチャレンジし、失敗しながらも腐らず、諦めず向き合うことで養われる。社会人を23年、経営者になって10年で振り返ると間違いなくそうだ。そんな考える自分でも…まだまだ甘いと思うことが多々ある。

学生さんの言うストイックにはまだまだ遠い。