真夜中あたり
'ROUND ABOUT MIDNIGHT
The MILES DAVIS Quintet
Columbia
1955 1956
ロングアームにモノラルカートリッジを取付けたので、今晩はコレ。
Miles DavisがColumbiaレコードと専属契約をして、まず録音したのがこのアルバム。
しかしながらマイルスはPrestigeにアルバム4枚分のレコーディングの契約が残っていて、その録音をこなさないとコロンビアからレコードを発売することが出来ない。そこで2日間のセッションでアルバム4枚分を録音してしまったのが、いわゆるマラソンセッションと呼ばれるWorkin‘、Steamin‘、Relaxin’、Cookin‘の4枚だ。
実際にこのアルバム冒頭の ‘'Round Midnight’ は1956年の9月に録音されているが、上のような事情で発売が出来ず、10月に残りのプレスティッジとの契約分を全て録音したということだ。
しかもプレスティッジレコードには、
「もうすぐ俺の必ずヒットするレコードが出るから、まだ発売するな。一枚ずつ出していけば必ず儲かる」
と言ったとか。
1957年3月コロンビアがこのアルバムをリリースする。
そんなわけでプレスティッジは
1957年 Cookin’
1958年 Relaxin‘
1960年 Workin‘
1961年 Steamin’
と丁寧に発売をずらして発売した。
この間にマイルスはBlue Noteに Somethin’ Else(1958)
Kind of Blue(1959)
という世紀の名盤を残す。
さぞかしプレスティッジも…ということだと思う。
ちなみにマイルスとコロンビアレコードが契約に至ったのも「ラウンド・ミッドナイト」の演奏がきっかけ。コチラは1955年の Newport Jazz Festivalにおける演奏だ。
さて、ちょうど時刻も真夜中あたりかなという感じだ。