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ポーランド - シュチェチンと醸造所「NOWY BROWAR」

Szczecin(シュチェチン)は、ポーランドの北西にある都市であり、ドイツとの国境の都市でもあります。ビールを求めてドイツを旅行中、国境を越えポーランドまで足を運びました。(この記事は2018年1月始めに、ポーランドのシュチェチンを旅行した時のことを書いています。)

滞在していたドイツのベルリンより、鉄道で2時間半ほどで、シュチェチン中央駅(Szczecin Główny)に到着します。駅の東側はオーデル川、西側は高台になっており、そのまま市街地へ続いています。

オードラ川沿いに歩きながら旧市街へ向かうことにしました。途中に海事事務所(Maritime Office in Szczecin)の立派な建物がありました。この辺の公園には錨のモニュメントもあります。オーデル川の河口が近いので海運業が盛んの様です。

北に向かうと聖ヤコブ大聖堂(Bazylika Archikatedralna pw. św. Jakuba Apostoła)の高い塔が見えてきます。元々は1187年に建てられたそうですが、第二次大戦で大部分が失われ、現在は修復された姿です。教会の展望台に登ることができますので、行ってみました。2つのエレベータを乗り継ぐと展望台に着きます。ガラス張りの屋内の展望台の為、あまり寒さを感じませんでした。シュチェチンの地図や昔の写真などが展示されていました。

塔から北東の風景です。オーデル川の中州とシュチェチンの旧市街が良く見えます。雨が降ったりやんだりしている天気でしたが、この時は晴れてよい写真となりました。

さらに北に向かうと、ポメラニア公の城(Zamek Książąt Pomorskich)があります。16世紀頃に建てれたルネッサンス様式の城です。旧市街地側から見ると建物が近いので全体像が見えにくいですが、北に抜け向かいの通りからみると高台の上に立つ城が見えます。この城も第二次世界大戦で被害を受け、現在は修復された姿です。

バルト海に面したポーランド北西部からドイツ北東部をポメラニア地方とよび、ドイツ領の時代もありました。また、犬のポメラニアンの名称のもとになっています。その地方を治める公爵の城であり、見学することが出来ます。一部が観光案内所になっているので、 シュチェチン観光の情報集めにも役立ちます。

さらに北に向かうと、聖ペテロ・聖パウロ教会があります。ポーランドはローマ法王も出している国ですので、キリスト教徒もおおく、シュチェチンにもカトリック教会が多数あります。教会によって特徴が異なり、ここ聖ペテロ・聖パウロ教会内は白い壁、木の椅子と落ち着いた感じ、清潔な感じがあります。訪れた際は閉まっておりました。

ポメラニア公の城の東には旧市庁舎があります。正面はファサードというデコレーションが綺麗な建物です。内部は街の歴史について展示がされています。この周辺はポーランドの伝統的な料理を出すレストランが多数ありますので、観光しつつ、食事をとるのに良いとと思います。クリスマスの飾りなのか、イルミネーションで装飾されたツリーが真ん中にありました。

オーデル川沿いに北に歩くと立派な建物が見えます。この辺りはクラブリー堤防と呼ばれ、堤防の上からオーデル川の景色を眺めることができます。散策にも良い場所ですし、雰囲気も良いのでカップルも数名見かけました。堤防の上側には、この写真の立派なシュチェチン国立博物館(Muzeum Narodowe w Szczecinie)があります。

シュチェチン国立博物館の裏手は、ステファナ・ジェロムスキエゴ公園という公園があり、ここを通り抜けて市街地の方へ行きました。市街地にはかつての城塞都市の面影として、ポート・ゲートと呼ばれる門が複数残っており、セブン・クロークス塔という塔もありました。歩いていると雨が強く降ってきましたので、途中にあるローマンカトリック教会(Kościół Rzymskokatolicki św. Jana Chrzciciela)に入りました。

教会内は紺色の木の椅子、大理石の床、天井、レンガ色の柱、ステンドグラスと息をのみ美しさです。外からステンドグラスを通して入る光と、内部の照明の柔らかい光が調和されていて素敵でした。雨が止むまで休ませていただきました。

その後は、シュチェチン市内にあるブリュワリー「NOWY BROWAR」に行きました。立派な建物の一つが醸造所兼ビアパブになっています。「NOWY BROWAR」はポーランド語ですが、意味は「新しい醸造所」です。

店内にはビール醸造設備があり、客席からも近いので仕込んでいる風景を見ながらビールを楽しむことができます。店内もかなり広いので大勢で飲むこともできそうです。ここで製造されているピルスナーやヴァイツェンなどのスタイルのビールをいただきました。美味しかったです。

外に出るとすっかり日が落ちていました。旧市街は歴史的な建物が復元されており、中世の面影を見ることができます。市街地は古い建物と近代・現代的な建物が混在し、また、旧共産圏でしたので、その特徴ある建物もありました。

ドイツのベルリンに戻るため、シュチェチン中央駅(Szczecin Główny)に向かいます。行とは別に高台の方から行ってみましたが、夜の景色も良いですね。楽しい日帰り観光になりました。

シュチェチンはいかがでしょうか。ポーランドの通貨はズロティですが、ユーロも流通しており、ほとんどがクレジットカードで決済できるので両替せずとも困りませんでした。そして、物価がかなり安かったです。ドイツの首都ベルリンからアクセスも良いですし、ポーランドという異なる国の文化に触れる良い機会です。ぜひ、訪れる都市の候補にすることをおススメします。

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