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ドイツ - リューベック バルト海の女王と呼ばれたハンザ同盟の中心都市

リューベック(Lübeck)は、ハンザ同盟の中心として中世後期の北ドイツおよび北海・バルト海の交易で重要な役割を担ってきた都市です。また、「バルト海の女王」と呼ばれた素敵な古都ですので紹介します。(この記事は2014年05月頃にドイツのリューベックを旅行した時のことを書いています。)

ハンザ同盟という言葉について、簡単に解説します。ハンザとは古いドイツ語で「団体」の意味で、都市の間を交易してまわる商人の組合的団体のことをさしています。北ドイツを中心として中世後期に、バルト海沿岸地域の貿易を独占した都市同盟がハンザ同盟都市であり、リューベック以外にハンブルク、ブレーメンなどドイツの主要都市、現在の国だとオランダ、ベルギー、北欧、ロシア、リトアニア、ポーランドに位置する多数の都市がこの同盟に参加していました。

リューベックへ向かいましょう。滞在していたハンブルクより、高速鉄道で東に向かうと1時間以内でリューベック中央駅に着きます。

市街地は、駅から少し離れています。駅の前にはバスターミナルがあり、バスで市街地へ行くこともできますが、途中に見どころがあるので歩くことにします。

トラヴェ川の手前にはホルステン門(Holsterntor)という立派な門があります。15世紀後半に建てられた門で、左右には重厚な塔が建っています。塔はレンガがあまりに重すぎて少し傾いてしまったそうです。ここを越えればリューベックの旧市街に入ります。

入り口の上には「CONCORDIA DOMI FORIS PAX」と書かれています。これはラテン語で「リューベック内は団結、門の外には平和を」と言う意味だそうです。この門の内部は市歴史博物館になっています。

門を越え、トラヴェ川を渡って市街地を歩くと、右手(南)に聖ペトリ教会が見えてきます。改修中なのか工事用の足場が組まれています。この教会の塔には上ることができ、そこから街を見渡せます。左手(北)にはマルクト広場があり、その先には市庁舎があります。市庁舎は全体的に黒レンガ造りで重厚な印象ですが、マルクト広場側は写真の様に白い部分もあり対照的でした。早い時間だったためか、人がいなく静かです。なお、市庁舎内はツアーで見学ができます。

市庁舎の裏側(北側)には、マリエン教会があります。13世紀から14世紀にかけて建築されたゴシック様式の教会です。北ドイツの他の都市の教会はこの教会を手本にしたとも言われています。

マリエン教会内部には世界最大級のパイプオルガンがあります。バッハはこの音色に感激して、リューベックの滞在を延ばしたそうです。

マリエン教会東には、ブライテ通りという商店街があります。しかし、この日はどこの店も休みでした。北にヤコビ教会の大きな塔が見えますので、見に行きましょう。

ヤコビ教会は船員のための教会だそうです。内部は黒・白・金の組み合わせの装飾が綺麗でした。マリエン教会の壮大・荘厳さとは異なる良さを感じました。

次は市街地の南側に向かいます。すぐにカターリネン教会が見えてきます。外壁の彫刻が美しい教会として有名です。内部は宗教美術の博物館になっています。

マリエン教会の近くに戻ってきました。ここにはブッデンブロークハウスというノーベル文学賞作家トーマス・マンの祖父母の家があり、現在はマン兄弟の記念館になっています。

マルクト広場に戻ると・・・さっきはいなかったバイク軍団がいました。何かの集会でしょうか・・・どんどんバイクが増えてきました。気にせず、通りを南に向かいます。

市街地の南には、大聖堂があります。このあたりは聖アネン博物館、自然史博物館、民族博物館など博物館が多くあります。

大聖堂からトラヴェ川沿いにホルステン門に歩きます。曇っていますが、川沿いは街並みが綺麗です。

歩き疲れたのと、軽く食事をとりたくなったのでレストランに入りました。川の風景を見たかったので外の席を希望してしました。もちろんビール(ドイツ北部を代表するJAVERのピルスナー)を頼みます。

ビールは美味しいのですが、気温は低めで寒かったので冷えてしまいました。そのため、温かいスープもいただきました。温まる~

リューベックはいかがでしたか?ハンブルクからアクセスも良いので、北ドイツを旅される際は、訪れることをおススメします。

なお、旅したのは5月初めですが、気温が10度くらいだったので、ジャケット姿では寒かったです。マフラーを持ってきていて助かりました。春先でも服装には気を付けたほうが良いです。

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