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私はWtrouble予備軍

お客様の健康と安全を最優先に考慮しました結果、誠に残念ながら中止とさせていただきます。

こんな内容のメール毎日2通は最低でも届く。
私はしがない就活生なので、この時期はめちゃめちゃ忙しくなる予定だったが、見事に3月のスケージュールが真っ白になった。

そしてその前に、情報解禁前日の29日に観劇をして気合い入れをするつもりだった。
一つは『泣くロミオと怒るジュリエット』
この公演は3/4まで行われる予定だった東京公演が中止になった。確か発表は27日のお昼過ぎだったと思う。私は何も驚かなった。

「知ってた」

その一言に尽きる。
劇団四季や松竹、東宝など次々と有名企業が公演を中止発表する中、役者の憧れシアターコクーンを有する東急文化村が例に漏れる訳がない。
もちろん残念だった。
正直めっっちゃ観たかった。

けど仕方がない。

私や役者たち、スタッフさんたちの健康と安全が最優先された結果なのだから。

命の問題を振りかざされてしまったら、こっちには為す術がない。
こっち、というよりエンタメや芸術は「命」のいう言葉を持ち出されてしまうとめちゃんこに脆くなる。

人間の生活に必要なのは衣・食・住だ。

そこに疑いの余地はない。
芸術、エンタメはそれ以下なのは間違いない。
だから、真っ先に「全国的なスポーツ、文化イベントの中止、延期が要請」された。


無差別の数百人が2時間同じ広い空間でマスクをしてじっと座りつづける行為

無差別の数十人が30分狭い空間でマスクをせず飲食をする行為


私は科学的な詳しいことは知らないがどちらも同じように思える。Twitterにも私と同じような考えの人たちがたくさんいた。とにかくいた。
彼らは一様に、

「エンタメだって生きるために必要なんだ!」
「なんの為に働いてると思ってるんだ!!」

と叫んでいる。
でもね〜~〜〜これはマジでこれだけは覚えてほしいんだけど


エンタメが一切なくても苦痛を感じることなく生きることができる人は一定数いるし、そういう人たちは私たちのことを本質的には理解できない。

もしかしたら、日本のトップの人たちはこういうタイプの人が多いのかもしれない。
どっちが良い悪いとかじゃなくて。
そりゃ、国レベルの問題抱えて忙しけりゃ仕事以外のことが考えられないのかもしれない。規模が大きいから「命」というバカデカ基準のもとで、感染拡大防止の策が為されているんだと思う。
だから国民のリアルが見えていない。 

楽しいこと、から順に奪われていく。




いーーやそれ、Wtroubleはじまっちゃうじゃんねーーーーーー!!!!!

我々が生きているのとは少し違う次元にある日本。
ここはあらゆる“芸術”が禁止された世界。
音楽・映画・書籍などの芸術は取り締まられ、 喜びや哀しみを失ってしまった世界で人々は叫ぶことも怒ることもなくなり、 一見平和になった…。
そんな世界に抗うグラフィティアート集団、それがW trouble。
彼らのアートが導くその先には…!?

勝手にだけど、オタクは娯楽禁止される系の設定に弱いと思ってる。
確か10年ほど前の天てれで音楽禁止の世界設定の夏イベやってた。アレめっちゃ好きだった。今でも好き。「夢のチカラ」歌えます。私はそういう世代です。



話がそれた。

他の方がツイートされてるのも見かけたんですけど、Wtroubleの世界観って完全なフィクションではないような気がしてきた。

Wtroubleの予告映像で、注目するのは日常生活のシーン。
ほんとに普通なんですよ。
みんな普通に仕事してる。

今日の現実の街もそうだった。
普通すぎるくらいに普通だった。


あんだけTwitterで嘆き悲しんでいるのに。
みんな普通に電車乗ってるし、
みんな普通に働いてるし、
みんな普通に笑ってる。
悲しみは見えない。

もちろんマスクの品薄状態とか、そういったことはあるけど外を歩いてる分には本当に何も変わらない日常がそこにあった。
びっくりした。

こりゃ「別にエンタメいらなくていいんじゃね」
ってお偉いさんなるわ。「いっそ禁止してしまったら、今度同じような事態になった時に中止延期ですったもんだ考えなくていいわ」ってなるわ。Wtrouble現実化されちゃうわ。


ここで考えた。
もし本当に芸術が禁止されてしまった、
私はどうするのか。


私、Wtroubleになる。


抗う側の人間になると思う。
正確にいうと、世の中に馴染んだフリをしながら抗う準備を着々と進めていくと思う。

今日スーパーで買い物しながら考えてたら、ホントに自分でも分からない覚悟が自分の中にあることに気付いた。
本当にどこにでもいる大学生なんですけどね、
夢と堅実に悩む普通の就活生なんですけどね、

もし、もしかしたらもしかしたら
芸術が禁止されてしまったら、
家族やそれまでの友人にも言わず、また1人になってしまうことも顧みずに立ち向かってしまう覚悟があるんですよ。

何でかはしっかり分からないんですけど、
確固たる意思が自分の中にあったんですよね。



でも反対に言えば、私のような平凡な人間にその覚悟もさせてしまうくらいに芸術やエンタメには力があるんだろうなって。 

なめたらアカンで!!!!

という話です。






まあ私はWtrouble落選したんですけども。
ぴえん。










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