スーパー銭湯アイドル?「強烈」に興味を持ち、ライブに行くまで
お笑いユニット「強烈」が気になって、ライブに行くまでの話。
※知らない人でも読めるよう、強烈の説明など盛り込んではいます(足りてはないかも!)
芸人のアイドル扱いについて
お笑いファンの間では、しばしば芸人をアイドルのように応援することの是非が議題に上がる。
これについては「芸人の軸はルックスではなくネタなんだから、そういった楽しみ方は適切ではない」とか、「昨今の事務所の売り出し方がアイドル的人気を意識しているから良いだろう」とか、色々な意見がある。
かく言う私は、どの推しもネタをきっかけに好きになっているし、なにより彼らの面白いところが好きである。
……というのを前提に、好きになった暁には、キメキメな写真が掲載された雑誌にキャッキャウフフしたり、アクリルスタンドを飾ってウキウキ写真を撮ったりするタイプのオタクでもある。
個人的には、現場やSNSのルール、マナーを守っているかが重要であり、別にどのような動機でファンをやっていても良い、と思っている。
とは言うものの、実際そういう楽しみ方を大っぴらにしてもよいものか? というのは脳内のどこかにある。
その躊躇いの原因について突き詰めると、周囲からどう見られるかよりも、推し本人がそれを望んでいるのかどうか? があるように思う。ファンである以上、推しの嫌がることはしたくないからだ。
そういった背景から、推しがそんな応援の仕方を許容している空気、コンセプトを出してくれると非常に助かる。
そんな中、私が新たにハマりつつあるのが、「強烈」というユニットである。
説明「強烈」とは
強烈とは、下記の中堅芸人6人で結成された、”スーパー銭湯お笑いユニット”である。
・島根定義(元・ツインカム)
・高倉陵(三拍子)
・佐々木優介(磁石)
・ムートン伊藤(元・ムートン)
・岡安章介(ななめ45°)
・和賀勇介(元・トップリード)
テレビだと、爆笑オンエアバトル、爆笑レッドカーペット、(賞レースの) THE MANZAI等で活躍した人たちである。
ユニット名はお察しの通り、あの「純烈」にちなんでいる。(ちなみにちゃんと純烈から容認も得ている。)
純烈のように全国のスーパー銭湯を営業に回るのを目標としているようだ。(最近は紅白出場を目指すとも言っているけども)
メインの活動は無論、漫才・コントなどのネタライブとなる。
そんな強烈だが、前書きで言及した「アイドル的応援」を受け入れる空気が非常に漂っている。
まず各メンバーのプロフィール。
・メンバーカラー
・自己紹介コール
・ファンネーム
がそれぞれ決まっている。アイドルっぽくない?
たとえば、私の推しの佐々木さんの場合、下記の通り。
色名の読みは「さいたづまいろ」。なぜかみんな難読な日本の伝統色が設定されている。
自己紹介コールは公演中の漫才でコールするくだりが盛り込まれており、この時は客も声出しOKとなっているようだ。
★他メンバーのプロフィールもinstagramの投稿で確認できます。
また、メインはネタだが、公演中には歌のコーナーもある。
現在は「片思いセツネーゼ」の一曲のみだが、この時、観客はうちわを掲げ、ペンライト(サイリウム)を振ることが許されている。
芸人のお笑いライブでうちわを出すと物議を醸すものだが、ここではそれが許されるのだ。(ネタの時は皆さんしまっています)
このように、お笑いを楽しみつつ、アイドルのように応援できるユニットなのである。
オタク身の上話
※これは私のオタク遍歴になるため、特に読まなくてもいい話です。
私は学生時代に一度お笑いにハマったものの、社会人になって界隈から離れ、21年のM-1を境に再び追いかけるようになった、いわゆる出戻りである。
磁石は、その一度目のマイブームの時にファンになったコンビである
好きになったきっかけは何気なく録画していた07年のオンバトだった。
その時に持った感想はもちろん「磁石の漫才って面白い!」。
と同時に到来する「ツッコミのルックスが良い!」。
(これは言い訳だが、同じような磁石ファンは多いのではないだろうか。逆に、永沢さんのルックスで落ちた人も多いはず……)
そんなわけで、私には元々佐々木さんにワーキャーしたい欲がある。強烈のことが気になりだすのも一瞬のことであったよ。
最初の遠征を決めるまで
ちなみに現在、強烈の主な活動場所は二つある。
・東洋館:浅草の劇場
・森乃彩:町田のスーパー銭湯
私は関西に住んでいるため、強烈で見るためには遠征することになる。
なので、強烈が活動を始めた当初は、「来年(24年)のどこかで見に行けたらいいかな~」ぐらいに思っていた。
……のだが、Xに上がる銭湯員(強烈のファン名称)のレポを見続けた結果、日に日に行きたい気持ちが出てきてしまった。なんか楽しそうだから。
そして後押しとなったのが、見かけてからずっと頭に残っていたムートンさんのポストである。
「年内参加したら最古参認定」
……認定されたいかも知れない。
そんなわけで、気づけば12/4の東洋館公演のチケットをポチっていた。
(この時2月に森乃彩にまで行くことになるとはさすがに思っていない訳だが。)
遠征までの準備
ちなみに私は本物のアイドルにちゃんとハマったことが一度もない。
しかし、せっかくだからうちわは作りたい……
そんなことをうだうだ言っていたら、フォロワーたちが「うちわは100均より専門店で買った方が丈夫でいいよ」とか「このアプリを使えば簡単に作れるよ」とか、有用な情報をたくさん教えてくれた。
持つべきものはジャニオタのフォロワー。
そうして出来上がったのがこちら。
絵を描くのが好きなのと、コラージュや切り絵的なものはセンスに自信がなかったので、アプリ+illustratorの組み合わせで作ったものをコンビニプリントして貼り付けた。
ペンライトは「買うならいいものを買った方がいい」とアドバイスされたのだが、そうなると頻繁に現場に行けない私にはコスパが悪いと判断、代わりに100均でサイリウムを買うことにした。
はじめて色々準備してみたけども、正直かなり楽しかった。
アイドルオタクがこういうのに凝りだすのも納得ではある。
ライブレポ①(23/12/4 東洋館)
開演まで
開演が19:00と遅めのため、当日昼に新幹線で東京に向かう。
ホテルに荷物を預け、フォロワーと合流、渋谷で遊んでから浅草へ。
銀座線の浅草駅から徒歩10分ほど歩いて、はじめての東洋館に到着。
時間があったので、近くの喫茶店で軽食を食べる。開場15分ほど前に戻ってきた。
東洋館の外には既に人が並んでいたので、それに倣う。
開場時間になったところで、いったんそのまま中に入れられる。狭めのエレベーターで上がると受付があり、そこから順番に案内される形式だ。
前回公演でチケットを直接購入した人→tigetで購入した人→置きチケで購入した人、の順番で呼ばれる。整理番号1から10の方~と、ざっくりした区切りで案内された。
私たちはtiget購入だったが、前列中央付近に座ることができた。
席を確保して物販を見に行く。グッズ担当のムートンさんご本人が座っていた。はじめて見ると割と面を食らう。でもムートンさんの醸し出すオーラがとても優しいので買いやすい。
この日販売されていたのはブロマイドと缶バッジ。
ブロマイドはレギュラーグッズのようだ。3枚1セット500円。重ねてある3枚のうち、一番上の1枚は隠されていないため、好きな絵柄を選ぶことができる。
缶バッジは2個セット500円の完全ランダムだった。
ランダム商法を取り入れてはいるが、システム、価格共に親切設計だなと思う。
なお、差し入れは会場のスタッフに預ければ渡してもらえた。
(誰宛のものかわかるようにタグなど下げておくと吉)
開演前は高倉さんによる諸注意を案内するたどたどしいアナウンスが流れていた。
公演中
そうこうしているうちに開演時間となり、公演スタート。
いきなり片思いセツネーゼの前奏が流れ、慌ててうちわとサイリウムを取り出す。
メンバーが登場し、振付つきの歌を披露。それに合わせてファンはうちわを持ち、ペンライトを振る。
踊っているのは齢40overのおじさん芸人である。
しかし
むっっちゃ楽しい。
ちなみにこの日が振付初披露の公演だった。
ほどなくしてシークレットゲストとして手越祐也氏とちぃたん☆が登場した。今までになく湧き上がる黄色い歓声。
テレビの企画で、サビの振付を手越君が考えてくれたとのこと。
「振付:手越祐也」と聞くと、なんだかとても豪華な曲に思えてくる。
なかなか手越くんをこんな近い距離で見れることってないと思う。やっぱり頭がちいちゃくて綺麗なお顔だった。キラキラしてた。
何分かのトークの後、次の仕事があるとのことでゲストの二人は退場。そして「俺たちが出てきた時より喜んでた」とブツブツ文句を言うおじさんたち。
その後、芸人のライブらしくネタの時間に突入。
はじめに漫才1本してから、コントが6本続いた。結構ボリューミー。
当たり前かもしれないが、ちゃんと全部面白い。
漫才は和賀さんがツッコミ、それ以外がボケの形をとっているよう。
佐々木さんがずっとボケの漫才ってちょっとレアかも……? 佐々木さんのツッコミが好きすぎるオタクだが、たまにはありだなと思う。
漫才は全員でやるのに対し、コントは全員でやったり、3人だけ出てきたり様々。
ちなみにネタは特定の一人ではなく、各々が作っているらしい。
そう聞いて改めてメンバーの情報を見返したが、おそらくこの6人、全員ネタが書ける。バケモノユニットか?
どのネタを誰が書いているか予想してみるのも楽しいかもしれない。
最後に片思いセツネーゼをもう一回歌って、公演は終了。だいたい90分ぐらい?
終演後
外の受付では強烈メンバーによるお見送りが(これも恒例?)。意を決して出てくると佐々木さんがハイタッチしてくれた。普通に照れる。
ところで。ササキッズには、他のメンバーにはない独自のサービス(?)がある。
ササキッズ会員証の配布である。
「ササキッズです」と直接本人に申告すれば手書きの会員証がもらえるというもの。他のメンバーのファンの兼任でもいいらしい。
実はこれを貰うのが一つの目標でもあった。
「あの……、ササキッズになるのって……」と聞くと、「あー、今(紙とペン)持ってないや」とのことだったので、「下で待ってます」宣言をして会場を出た。本人が出てくるのを待つことにする。
30~40分ほど待ったところで、強烈のメンバーが出てきた。
佐々木さんは私の分を予め中で書いておいてくれたようで、出てきてすぐに会員証をくれた。無事目的達成。
そのあと他のファンの会員証も書いていた。東洋館で会員証を貰うなら出待ちすることになりそう。
※出待ちは特に制限されていませんでしたが、今後ルールが変わる可能性はあります。
ライブレポ②(24/2/4 森乃彩)
開演まで
森乃彩は関西に住んでいると家から片道4時間半近くかかるため、しばらくは行かないかな……と踏んでいた。
そんな中、某賞レースの予選のために2/3に東京に行く予定を立てていた矢先、2/4に森乃彩の営業の告知が入った。
え、チャンスでは?
ということで延泊し、東京から森乃彩に行くコースが急遽決定した。
せっかくだからお風呂には入りたいので、早め到着でスケジューリング。
今回宿泊した新橋から、森乃彩までの所要時間は2時間弱。
……東京からも結構遠くない?
と思いつつ、電車とバスを乗り継いで、11時半ごろに森乃彩に到着した。
日曜日なのもあって、地元の人で結構賑わっていた。
受付でタオルセット(バスタオルレンタル+フェイスタオル購入)を注文の上入場、ひとまず風呂に入る。
外湯はちゃんと温泉らしい。気持ちよかったです。
風呂から上がり、会場の食堂に行ってみる。既に食事中のフォロワーの席に合流させてもらった。お昼ご飯を食べる。食後、舞台目の前のベンチがまだ空いていたので、確保させてもらった。
15分ぐらい前から、徐々にメンバーがやってくる。岡安さんなんかは入ってくる時に手を振ってくれたり。
公演中
14時になり開演。今回も片思いセツネーゼの歌唱でスタート。学習しておらず、ここでもうちわとサイリウムを慌てて取り出すことになった。
しかし最前のベンチ、東洋館の比じゃないぐらい距離が近い。
当然演者側もよく気づくらしく、佐々木さんがうちわを指さしてきた。
ぎゃー(心の悲鳴)
森乃彩の特徴は公演中、常時撮影OK(写真・動画共)なところである。ありがたいけどちょっと忙しい。
ネタのコーナーは、ビンゴ大会があるため短めに設定されており、漫才1本+ショートコント数本となっている。漫才は自己紹介を兼ねているので必ずやる模様。ショートコントが見られるのはここならではなのかも……?
ちなみに森乃彩では、佐々木さんによるサングラス配りイベントが発生する。序盤で「サングラスいる人~?」と言われたところでマンキンで手を挙げる厚顔無恥な私がいた。(無事いただきました)(その節はすみませんでした……)
ネタが終わるとビンゴ大会が始まる。
ビンゴになるとくじで引きあてた景品がもらえるのだが、「ビンゴ!」ではなく「強烈~!」と宣言する決まりらしい。
大会中は強烈のメンバーがトークで盛り上げてくれるので、ビンゴにならなくても楽しいし飽きない。
最前に座っていると、結構メンバーが観客に話しかけてくる。
こういう機会があると、他のメンバーにも興味がわいてくる。頻繁に通えると、推し以外にも目を向ける余裕があるだろうからいいなあ、と思う。(たまにしか行けないと、推しを追いかけるのでいっぱいいっぱい……もったいない)
ビンゴ大会が終わると、東洋館と同様、片思いセツネーゼをもう一度歌って終了となった。
12月の東洋館と比較すると、振付が上達していたように思う(えらそう?)。ダンスする側に余裕があると、見てるこっちもより楽しい。
そしてやっぱりこの曲、耳に残るのである。早く音源化してほしい。(CD販売でも、サブスクでも)
終演後
公演が終わったところで、ムートンさんがいそいそと物販の準備を始める。森乃彩の場合はここでグッズを買うことができる。
この日は在庫が残り少ないカレンダーを買うと、メンバーの一人からサインを書いてもらえるサービス付き。悩んで悩んで、結局買った。
物販の間は、メンバーに差し入れを渡すのはもちろん、写真をお願いしたりできる。(ササキッズ会員証貰うのもこの時間がよさそう。)
かなりたっぷり贅沢にファンサービスに時間割いてもらえるな~と感じた。
(写真やサインをお願いする場合は、なにかグッズを一つでも買うのがベターかも)
会話することも許される空気だったので、佐々木さんに少し話しかけさせてもらう。
渡した差し入れについて「また配信で感想言うね」と言ってくれて、こういうところにササキッズは骨抜きになるのだなあとしみじみ。おまけにこのあと新幹線で帰ることを言ったら「天気大丈夫?」と気にかけてもらってしまった(この日はギリギリ雪の影響なく動いていた)。
もう誰も買わないかな~というところで撤収する模様。引き留めることになりそうだったので、フォロワーと共に退散。
なお、帰りはバスがなかなか来ないので、タクシー呼んで相乗りした。
多摩境駅まで~というと「渋滞しているから時間がかかる」と言われ、勧められるままに相模原駅まで乗せてもらうことに。
駐車場を出ると、確かに多摩境方面は車列がまったく動いていなかったので、いつもこの感じなら今後も相模原駅ルートがいいかも知れない。運賃は1700円だった。
参加してみて
メインの現場2種類参加した感想は、
「どっちもハチャメチャ楽しい」に尽きる。
相対的な特徴はこんな感じ
①東洋館
・日程→平日の夜
・場所→23区内なのでアクセス良 ※あくまでも森乃彩と比べて
・内容→ネタ本数が多く長め。たくさんお笑い見れる
・撮影可否→OKと言われた時間+エンディングのみ(おそらく写真のみ?)
・ファンサ→そこそこ
・その他→特になし
②森乃彩
・日程→土日の昼
・場所→アクセス微妙(バスの本数が少ないのが一番のネック)
・内容→ネタ本数が少なく短め。ビンゴ大会がある
・撮影可否→常時OK(写真、動画共)
・ファンサ→手厚い
・その他→風呂に入ったり食事が楽しめたりする
私はフォロワーに勧められたのもあり、東洋館から行ったのだが、自分で経験してみてもこの順がいいなあと感じる。
東洋館でネタをしっかり見て、実力派のお笑いを楽しんでから、森乃彩で距離近ファンサを浴びるルートである。
選べるようなら是非これで行ってみてほしい。(無論、なかなか行けない人は行けるところからでいい。)
楽しかったなあ。また行きたいなあ……