スプリッティング
ー
「診察室入るなり
号泣して嗚咽する30代の女性
ちなみに初診。
問診票は解読不能
同席した母親と思わしき女性も「この子先生に会いたくて半年待ってたんです。」「本当に先生に会えてよかった」
となぜか一緒に大号泣😭
精神科の開業医はその瞬間にGoogleの口コミ1をつけられる事を覚悟する…」
ー
これ、ちょっと意味が分かんなかったけど奥が深い。
そもそも何で会えて大号泣してるのに低評価にするん?
答え
スプリッティング
【スプリッティング(splitting)は、精神分析や精神医学で使われる専門用語で、心理的な防衛機制の一つを指します。この概念は特に境界性パーソナリティ障害(BPD: Borderline Personality Disorder)の特徴としてよく知られていますが、他の状況でも見られることがあります。
スプリッティングの基本的な特徴
1.極端な評価の二分法
対象となる人物や出来事を「全く良いもの」または「完全に悪いもの」のどちらかで捉え、中間的な評価ができない心理状態です。
•例:「この医者は本当に素晴らしい」と思う一方、少しでも不満を感じると「この医者は最悪だ」と感じる。
2.理由
スプリッティングは、感情や状況を統合的に理解するのが難しい時に、心理的な負担を軽減するために無意識的に用いられる防衛機制です。特に以下の場合に見られます:
•不安やストレスが高い時。
•自己と他者の境界線が曖昧な場合。
•対人関係での過剰な期待や不信感がある場合。
3.発生する背景
幼少期の発達段階で「自己」や「他者」に対する一貫したイメージが十分に形成されないと、物事を全体として見るのが難しくなり、スプリッティングが現れやすくなります。
スプリッティングの具体例
•対人関係
ある人を「理想化」して大好きだと思っていたのに、些細なトラブルがあると急に「嫌い」や「裏切られた」と感じる。
•職場や学校など
仕事で評価されたときは「自分は天才だ」と感じるのに、少し失敗すると「自分は無能だ」と感じる。
•医師や治療者への理想化と幻滅
精神科診療では、患者が医師を「救い主」として理想化することがあります。しかし、期待が満たされない時、急に医師を批判したり嫌悪感を抱くことがあります。
今回のツイートでのスプリッティング
ツイート内では、患者とその家族が医師を「半年待った先生」として感謝し、理想化しています。しかし、このような理想化の裏には、期待が裏切られた場合に急激に否定的な評価に転じる可能性が潜んでいます。
投稿者が「Googleの口コミで1をつけられる事を覚悟する」と述べたのは、この「スプリッティング」に基づく急激な評価の変化を自虐的に表現したものです。
スプリッティングの理解と対応
1.心理的背景を理解する
スプリッティングは防衛機制であり、患者の不安やストレスの表れです。攻撃的に受け取る必要はなく、患者が安定感を得られるよう関わることが重要です。
2.現実的な期待を共有する
治療者が「万能な存在ではない」ことを冷静に伝え、患者の期待値を現実的なものにすることが、理想化と失望の極端な振れ幅を減らす助けになります。
3.安定した態度で接する
スプリッティングに巻き込まれず、治療者が一貫性のある態度を保つことで、患者が徐々に感情を統合的に捉えられるようになります。
スプリッティングは複雑な心理現象ですが、患者自身も自覚していない場合が多いです。この概念を知ることで、対人関係や精神科診療の背景がより深く理解できるようになります。】
出そうだ。
長い
つまり…
最初に劇的な高評価をしてると少し間違えば理想と違い、
【裏切られた】と勘違いして
一気に低評価になる。
>> 期待が裏切られた場合に急激に否定的な評価に転じる可能性が潜んでいます。
そう言う事みたい。
でもこれって恋愛でもあるよね。
最初物凄い寄り添って来ていきなり攻撃してくる。一気に低評価になる。
だから最初から怪し人は警戒する。
熱く冷めやすい とは少し違う。
まあ、最初のポストは主治医なんでワシには関係ない事である。
ー