コロナウイルスワクチンについての私見

コロナ関係のことについては専門外なので情報発信するつもりはなかったのですが、個人的に色々と気になったので調べているうちにまとめてみたくなり、記事にしてみました。

はじめに書いておきますが、私はコロナウイルスワクチン接種を他人に強制するつもりはありません。しかし私個人は打とうと考えております。

この記事を書き始めてから、ここまで書いていいのかなとか、ここを読んで不快になる人がいるのではないだろうかという場面に多々、遭遇するようになりました。また私の記事を読んでくださっている人はそこまで多くないため、気にしすぎかとも思ったのですが、今回はコロナに関する記事ですし、ネット上には流れるので、記事の一部を切り取られ、変なことに使われる可能性もゼロではありません。色々考えた結果、有料公開とすることで、いま書いたようなリスクをヘッジしようという結論に至りました。もしこれがうまくいったら他の話題でも、もう少し踏み込んだことを書いていこうと考えています。そして色々、考えすぎて長くなってしまいました。この記事を読まれる場合は適当に飛ばしながら読んでいただくと良いと思います。

1:コロナウイルスワクチン開発のニュースを聞いて感じたこと

この記事は、ファイザー社のmRNAワクチンを想定して書いています。このワクチンの特徴については専門のホームページを見ていただいた方がよいと思います。ですが簡単に書くと、ウイルスのスパイクという部分をコードするmRNAを体内に打ち込み、体内で翻訳させ、蛋白質として合成されたスパイクに対する免疫システムが構築するという理論だそうです。ウイルスそのものを打ち込んでいないので安全だし、劇的な有効性も臨床試験で証明されたということでした。
このmRNAワクチンが話題になった当初、妻から逆転写とゲノムインテグレーションの可能性について聞かれました。私が日々、実験でウイルスベクターという、ウイルスによる感染システムを使って、ある特定の遺伝子を壊したり、逆に強く発現させたりしているので、詳しいと思ったのでしょう。このシステムの詳しい説明は省きますが、一言で言うと逆転写酵素といわれる特殊な酵素を持つウイルスの特性を利用したシステムです。
逆転写とは何か。通常の生体を構成するのが蛋白質ですが、これはDNAからmRNAに転写され、さらにそれが蛋白質に翻訳されるという一方向性の順序をたどって合成されます。これはセントラルドグマと呼ばれます。一方、一部のウイルスなどは逆転写酵素と呼ばれる酵素を持っており、これによりRNAから DNAに逆戻りしてしまうということがあります。これが逆転写です。この逆転写を起こす有名なウイルスとしてはHIVウイルスが挙げられ、HIVウイルスは逆転写により、ヒトのDNAに組み込まれ、感染を成立させるのです。
さて妻の質問はワクチンでもこういったことが起きて、DNAが書き換えられたりする可能性はないのかということでした。もっと言えば、例えばがんに関わるような遺伝子情報が書き換えられて、ワクチンを打つと将来、がんになりやすくなるとか、そういうことはあるかということを聞きたかったようです。これを聞いて、私もたしかにそうだなと心配になったのですが、この点は大丈夫なようでした。
そもそもmRNAというのは非常に不安定で、DNAのある細胞内の核に入っていけないというのです。核内に入らなければ、DNAに触れることはありません。