はじめての青空クラフト市で、準備したこと(なるべく「欲しいものはつくる」で!)
いつのまにか削りたまってきたカトラリたちが、箱の中でだいぶん眠ったままなのが可哀そうな気がしてきて、青空クラフト市に参加してみることを夢想しだしたのが今年の春あたり。
ネットショップなどでなく青空市がよかったのは、手工芸のさかんなメキシコ・オアハカの青空市、ティアンギスが大好きだからです。
ティアンギスにとても近いなあと感じるのが小田原・上府中公園で月に一度開かれているクラフト市「カミイチ」。参加するならここだ、と思っていました。が、なかなか重い腰が上がらずにおりました。
△春に遊びにいったときのカミイチ。
それが今月、翻訳仕事にキャンセルが出てぽっかり時間があいたので、「今月こそ、はじめてのチャレンジをしてみたらどうですかー」と天からの声がしたような気がして。。。とても思い切ってエントリーしてみました。
初めての出店なので、準備も何をどうしたものやら状態。
まず、お品そのものは、いいご縁に恵まれるよう願いを込めてグルーミング。わんにゃん譲渡会に臨むような気持ちになりました。
あとは備品をつくったり、おつりを準備したり、POSレジアプリをスマホに入れてみたり。思いつくことからやりました。。その全部が、たのしかった♡ので、忘備録です。どなたかのご参考にもなれば幸いです。
■出店のためにつくったもの
①お店の看板
オーガナイザーの方から、看板が必要と言われていたので、家にあったものばかりでつくりました(10円でできた!)。木のアイテムのお店なのだから看板も木製がよいかなと思ったけれど、荷物の軽量化を優先しました(電車移動のため)。
△反転させた像をコンビニの印刷機でプリントすると、トナー印刷されるので、これをフェルトにあててアイロンで熱転写。像の写りは薄めだったので、ペンでなぞって濃く整えました。
②お品を渡すときの梱包用品
FSC認証(持続可能なやり方で管理された森からの木々でつくられたという証)の紙袋を見つけたので、家に余ってたオーガンジーリボンを合わせてワンハンドル仕様の手提げ袋に仕立ててみた。
△リボン部分をスリットにくぐらせて持ち手にすることで、口が閉まるデザインにすることを思いつきました。
削り花と、おえかきコマは、どう梱包するのがよいか、数日考えました。削り花は花びら部分が壊れやすいので守らなければだし、おえかきコマは軸が色鉛筆なので先端を守らなければで。。手元にあった紙コップを使うことを思いつきました。
△削り花の梱包。お買い上げくださった方には、これを紙袋に入れてお持ち帰りいただきました。
③お店の什器
品々のディスプレーには、いつも使っている道具「削り馬」のベース部分のみを使うことにしました。
削り馬のトップパーツを留めるための穴を、以前垂直に開けちゃったのだけど(そのあとで、穴は斜めに開けたほうがトップパーツがしっかり留まることを学び、もうひとつ穴を開けた)、垂直穴のサイズが自作のマグカップホルダーの支柱にシンデレラフィット。
ということで、マグカップホルダーをそこに挿し、削り馬の座面部分には手持ちの屋外用絵具箱をくくりつけ。。。残った部分には超軽量の木製ピクニック皿を並べました。
青空市の会場までは電車移動になるので、いかに荷物を小さく軽くしつつ、見やすいディスプレーにするかがチャレンジでした。削り馬はテーブルよりもスリムだし、脚も外れるので便利でした。
回すと絵が描ける「おえかきコマ」は、ちびっこのみんなに実際に回して遊んでもらいたいな、というのが一番だったので、コマを回せる場所づくりを考えました。コピー用紙の上で回してもらうためには、コピー用紙が風で飛ばないよう、マグネットで押さえたい。。ステンレストレイの上で回してもらうことにしました。
ステンレストレイは、鉢植えの鉢皿かわりに使っていたものなので、やや錆びてましたが、気にせずに。
④樹種メニューと「木の葉帳」
削りためたアイテムのなかから、人さまに愉しく使っていただけそうなものを選んでいったら、今回、原木の樹種は23種類になりました。
木々と親しんでいただけたら、というのが自分の大きな願いなので、23種の樹種とその育った場所をメニューのように貼りだしました。
△手元にあった経木+ハガキ大のトレーシングペーパーでつくった樹種メニュー。
それと、23種の樹種の原寸大の葉っぱの写真を、愛用書「樹木の葉」からスキャンさせていただいて、本日の木々の「木の葉帳」をつくりました。
△「木の葉帳」から、こんな葉っぱをした木なんですよー、とお話させていただく場面が何度かありました!😊
⑤樹種+産地のシール
アイテムひとつひとつの樹種とその木の産地、仕上げ用天然油の種類をシールにして、お品のトリセツに貼って持ち帰っていただけるようにしました。
何か削るといつも記録に残しているので、記録を遡って情報を拾っていきました。シール化は、去年一目惚れして買い求めたPhomemoというハンディ感熱紙プリンターでスマホからサクッと。
△Phomemoは画像の白黒印刷もわりときれいで、お品そのものの写真もシール化してみたらかわいかったので、お品をディスプレーするときの場所決めに使いました。お品の写真シールを貼っておけば、お品が売れたあとディスプレーに空白ができても寂しくなくてよいかな、と思いました。
■おつりの準備はなぞだらけ
おつりはどう準備すべきか、皆目わからなくて、青空市でマヤナッツ&グアテマラ雑貨の販売をもう20年?くらいやってきている親友のみほちゃんにお尋ね。小銭は1万円分くらい用意していると教わりました(品々の値段の付け方についてもグッドアドバイスをもらえました、みほちゃんありがとう!)。
品々の価格を鑑みて、どのコインをどのくらいの枚数にするかを考えました。
小銭の収納に大変便利だったのは、和泉化成さんのセパレートコインケース。手のひらサイズで、ポシェットにも収まります♪
小銭への両替は、まず横浜銀行でやろうとしたところ、お店の係の方がとても親切で「手数料がかなりかかりますよ」と教えてくださり(440円でした)、ならば自分のメインバンク、城南信金でやろうと思いましたが、そちらも440円で。。。
一番近所にある湘南信金へ行ってみると、小銭の枚数によって手数料が違っていて1枚~50枚 なら110円でした(50枚以上は440円)。自分の場合は500円玉と100円玉のみで50枚以下だったので、良心的手数料がありがたかったです。しかも機械でなく窓口でやってくださいました、感謝。
■品々のリスト化や売上集計に秀逸だった、SquareのPOSレジアプリ
なんやかんやで70点を越える品数になり、しかも一つひとつサイズも機能も違うものだったりして、どう記録すればいいのだー……と果てしなくなっていたのです。
そこへたまたま目に入ったSquareさんの広告。クレジットカード決済ができるようになるのはよいことかもと思いましたが、そのための端末を用意するまでのことは不要。
と思ってましたが、POSレジアプリは無料で使えて、少しの手間をかければ、専用端末なしでスマホでクレジットカード決済に対応できるとわかりました。
SquareのPOSレジアプリは、商品を登録する際に画像を付けられる。ので、一点一点形が違う手づくり品にはうってつけで、決済うんぬんよりも品々の管理に秀逸でした(70数点のひとつひとつの違いを言葉で説明しきれないので…)。
△スマホで写真を撮ったら、それをレジアプリに登録。ひとつひとつの情報(樹種や仕上げオイルの種類、制作日など)も付記できて便利でした。
当日は、POSレジで「現金で会計」とやっっていったら、1日の終わりに売上集計や細かな分析までしてくれていた!(そこまで数が売れたわけではないですが💦)。クレカ会計をご希望の方は今回はいらっしゃらなかったですが、次回以降、いらっしゃる場合は、モタモタはしますが対応可能なのもよき。
△売れたものはそのまま「売り切れ」と表示されるので、在庫管理が簡単です。すばらしき。
■出店のために新たに買ったもの
①タープテント
電車で現地に行って設営する関係で、タープテントとおもりはオーガナイザーにお借りしたほうがよいかもとも思いましたが、タンスのゲンさんの小さめサイズのタープテントを見つけて盛り上がってしまいました(庭で足踏みろくろをやりたくなったとき便利そう、などとも思った)。
△わりと手ごろな価格でしたし、なんなら1人でもわりと簡単に広げられるワンタッチタイプで、よかったです。
タープテントの持ち運びはコンパクトキャリーカートに薄板を渡して括り付けたら、楽々でした。
△コンパクトキャリーカートGo Easyは8年前くらいに求めたもので、車輪の運びがスムーズで気持ちいい。しかも折り畳むとコンパクトになり大変お気に入り。販売終了してますが、別ブランドの似た形のものはあるもよう。
②タープテント用おもり
タープテントの脚に付けるおもりは、いろんなタイプがありましたが、どうせなら災害時に飲み水タンクとしても使えるほうがいいなと思って、BUNDOKさんの9ℓタンク+袋のタイプにしました。袋に砂を入れて使うことも可能です。持ち運びするときはタンクも袋もフラットになる。
△当日は相方が現地でタンクに注水してくれたのですが、あるはずの水道が見つからず、洗面所の手洗いシンクで注水してくれたそうでした。苦労かけてしまった。。けどもこのタンクの形だったから、洗面所のシンクでも楽に注水できたそう。よかったです。
③値札用に、丸シール
白い丸いシールに数字を書いて、品々に貼り付けました。カトラリなどは、ひとつひとつ、樹種や大きさ、形によって、制作時間も原木入手の経費も違ってくるので、おのずと価格も違ってきてしまうためです。
ちなみに価格設定は、当初は「なんとなくこのくらい?」と感覚的にアプローチしてましたが、やがて、「ある程度しっかり原価計算をしてみる」ということを果敢に(数字が苦手な自分にとっては)やってみたのです。そのほうがすっきりと価格設定できました。材料費、梱包費、出店料、交通費などの経費を出して、そこに自分の作業代(地域別最低賃金より少し低い数字で計算)を足しました。
自分の手を通して生まれたものの金銭的価値を決めるのって、自分に自信があるわけもなくて難しい。。。手に取ってくださる方が気軽に買えるのが大事と思うところも多々あり。。なのですが、原価計算してみた結果、「もとの木の生きざま」「売れた場合に自分がつらくならないこと(自分自身の持続可能性)」「大切にしてくださる人のもとへ旅立ってほしいという願い」を大切にすることができました。
④養生テープとテープのり
養生テープはディスプレーの木皿を台に固定したり、POPをそここに貼ったり、なにかと役立ちました。
テープのりは、オリジナル手提げ紙袋づくりに大活躍でした。いままで使ったことなかったのですが、たまたま文具店で見かけました。もしかして便利かもと思ったら、半端なく便利!でした。
△ワンハンドル紙袋の持ち手のリボンを貼りたかったので、「強力に貼れる(厚手封筒や工作に対応)」タイプのnorinoを。
⑤コイントレー
コロナ対策で、あったほうがよいかと思いました。
△DAISOさんでステンレスのおしぼり置き(?)を買いました。これに、愛用のHandiworks by naoさんの「レザー×マグネット」を紙幣を留める用に。
■あとは家にあったものでやりくり
手指消毒スプレー、ワイヤートレイに脚のついたもの、キャンプ用軽量マイクロテーブル、キャンプ用ミニ椅子、ピクニックシート、領収書、POP用の紙は家にあったものを持参。
「ぐりグリ便り」も多めに準備して、ご自由に持ち帰っていただきました。
グリーンウッドワークの本(久津輪雅さん著)も持参したかったですが、重いので、表紙カバーのみ持参。
△ぐりとグリーンウッドワークの記載のあるページもコピーして中に挟みましたが、付箋をつけ忘れたので気づかれず。。
もう1冊、持参したかったのが「里山スプーン」(草刈万里子さん著)。これも楽しい本なのです。
あとは。。普段使っているナイフと小枝を1本持参して、ゆったりしてきた午後の時間帯にその場で削り花を削ったりしました。
あ、持っていってよかったな、と思ったのは、凍らせた保冷剤(ミニサイズ)。暑い日でしたが、これを手ぬぐいで巻いて首に付けていたら、涼しかったです。
手伝ってくれた相方と友たち、遊びにきてくれたみなさま、お品をおうちに迎えてくださったみなさま、隣近所のブースのみなさま、カミイチのオーガナイザーのみなさま、木陰をくれたケヤキのみなさま、涼しさをくれたそよ風とセミたち、どうもありがとうございました🥰おかげさまで幸せな一日でした!
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ぐり と グリーンウッドワーク:https://guritogreen.com/