ご年配カップルと母の話
こんにちは。
先日のお休みの日。
魚を欲しましたので1人で回転寿司屋さんに行きました。
カウンターに1人で座って黙々とメニューを選び、粛々と食す時間。
こんな時間が意外と好きだ。
そうしていると、私の正面から嬉々とした会話が聞こえる。
姿は見えず。
夫婦の会話とは違うどこか他人行儀でありながらそれほど若い声でも会話でもない。
時折、男性が入れる浅めの下ネタが昭和を感じさせる。
嫌悪感はないが、笑えもしないのが残念だ。
そんな下ネタが耳に入りつつ私は次の寿司ネタを選ぶ。
ネタ被せ。
こんな時間も嫌いではない。
しばらくすると、正面の昭和カップルが頼んだであろう天ぷらがスーパカーに乗って来て止まった。
スッと目の前のスライドドアが開いた。
スライドドアで今まで見えなかったカップルの姿がはっきりと見えた。
おおっ!思ったよりも歳上だ。
う~ん。60代後半〜70代といったところか。
いい。いい。
お互いに色んな人生を経て出会い、寿司をつまむ時間を共有できる相手を見つけて楽しそうじゃないか。
男性は、天ぷらを取りながら
「天ぷら食べたらまた舌の回るばい。困ったのぉ。」
と、さも面白い話を今まで以上にできますよとの宣戦布告を女性に投げかけていた。
私としては、今までは面白い話がほとんどできてなかった男性の宣戦布告が楽しみだ。
『お手並み拝見』
(私が楽しみにする権利は皆無)
男性は回転寿司のフルオーダーからのスーパーカーや新幹線に料理が乗ってくるシステムに少し浮かれたようにこう言った。
「ドラえもんの世界やね!
このシュッて寿司の来るってね~考えられんばい。」と。
女性はハハハと申し訳程度に笑っている。
スライドドアが閉まったため2人の表情が見えないのが残念だ。
男性は国民的アニメを会話に入れることによって若さや親しみやすさを強調したかったのかもしれないが女性の反応がイマイチだと感じたのか
焦り気味にドラえもんの声真似をしながらこう言った。
「はい!何が来たのかな?」
えっ?!
えっ?!
(●__●)
ドラえもんがポケットから道具を出す口調であることは間違いない。
『はい!タケコプター!』
『はい!スモールライト!』
のソレである。
「はい!何がきたのかな?」
まさかの疑問形。
これは男性にしてみても意図するところと違うだろう。
道具を出そうと頑張ったが喉の奥に引っかかって出なかったんだろうな。
せめて、天ぷらを食べたあとならば結果は違っていたのかもしれない。
疑問形。
しかもあの声真似は初代ドラえもん大山のぶ代さんのものであろう。
【大山のぶ代さん、西の果ての回転寿司店でもらい事故】
こうゆう時、1人は困る。
誤魔化しようがない。
笑いをこらえて悶絶するしかないのだ。
笑いをこらえてオーダータブレットを流し見るしか術はない。
笑いを誤魔化すために感傷に浸ることを思いつく。
生前、母はヒラメが好きだったな。
私はマグロやヒラスの様な赤身が好きだが、母はヒラメとアワビが好きだった。
贅沢な女やで。
たまにはヒラメでも食べてみるか。。。
ヒラメを食べながら、やっぱりあんまり好きじゃないなと思いつつ母を思い出す。
私の身体を介して母があの世で味わってくれたらいいけどな。
感傷に浸る作戦は成功した。
母はこんな私に何を思うだろう。
「せっちゃん、ドラえもんのどんがん道具やろか?
何が来たのかな?ヒュヒュッ🤭」
人を小馬鹿にした母の顔が浮かぶ。
ダメだ!!
そんな事を思っては!!
思い出した。
母は感傷に浸れるような性格ではなかった。
うかつ!😓
私は我慢できずにお会計のボタンを押した。
あ~ぁ。
ご年配カップルと母のせいでデザートの杏仁豆腐食べそこなったよ。
まったく。
70代ってやつは(笑)
いいや、全部50代の自分のせいだな(笑)
人のせいにしてすみません💦
近いうちにもう1回杏仁豆腐食べに行かねば。
リベンジ杏仁。
しかしながら、どうゆう理由にしろ久しぶりに母を思い出したので良しとしよう。
弟たちにも思い出して頂きたい。
ではまた。