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黒砂糖とキャラメルの話

おはようございます。

昨日はお休み。
マスターのお使いで新大工に向かいました。

約束の時間まで少し時間があったので、ブラブラと散策し、割れて無くなっていたティーポットを買いました。

まだ時間が10分ほどあったので小さなフードコートでひと休みしました。

すると間もなく隣に70代のおじさんが座りました。
杖を置くときに私に頭を下げました。
私もつられて頭を下げました。

すると、袋から買ったばかりだと思われる沖縄産の黒砂糖を取り出し開封しながら

「こいはなかなかうまかっですよ。天然やけんね。体にもよか!」

と言いながら私に袋を差し出しました。

「食べてごらん!」

子供の頃知らない人から物をもらってはいけないと教えてもらっていたし、今では孫にもそう教えているこの私。

「えっ?いいんですか?」

あっけなく落ちる。

それからおじさんは自分の身の上話を話し始めました。
若い頃は県外で寿司職人をしていたこと。
自慢のお孫ちゃんの話。

ここまでは和やかで微笑ましい。

ここからどこでスイッチが入ったのか、政治への不満、病院と喧嘩した話、市役所職員さんへの不満へと発展。

どれもなるほどなと思いつつ、何とか我慢できる範囲のものの様な気もしました。
私は煽ることも同調することもなく、ただただ聞いていました。

私はこうゆう知らない人との会話が好きです。
知り合いでもないもう二度と会うことはないだろう人との話はなかなか面白い。

感情移入することもなく、ただ淡々と。
もらった黒砂糖をかじりながら聞く知らない人の世間話。

そしておじさんは自分のことを喋るのに私の身の上を全く聞かないのも良かったですね。高得点!

ある程度、沸々とした世間への不満を漏らした後1枚の紙を折り始めました。
そして私に差し出しました。


広告で折ってくれた船


小学5年生の時に覚えた折り紙の船だそうです。

不満を話してる時は割とキツめの口調になるおじさん。

「んが、こら!」(おまえこら)
「うったくってくるっぞ!」
(殴っちゃうぞ)

などという言葉も飛び出しました。

それはもちろん私に向けられたものではなく病院や市役所での話。
でもあくまで口喧嘩で手は出していないと主張するおじさん。
私はそこに ある法則を見出しおじさんに質問しました。

「固い仕事、ワイシャツを着てる人が嫌いなんですか?」と。

おじさんは少し考えて
「そげんじゃなか。病院も良かところはあるよ。」

と答えました。
なるほど。そうなのか。

するとおじさんは今度はいい病院をいくつか教えてくれました。
そして地元の商店街の良いお店、美味しいお店も教えてくれました。

おじさんに笑顔が戻ったところで調度良い時間になりました。

「私、そろそろ行きますね。黒砂糖ごちそうさまでした。」

そう言っておじさんと別れました。
面白かったな。

マスターのお使いも終わり、帰宅するためにバスに乘りました。

いつももより混んでる。

でもなんとか座れました。
すると程なく隣に御婦人が座りました。
御婦人は私よりも少し年上。

座った途端、私に向かって

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