⑨秘密結社東京本部 くちびる最高幹部よりブツ届く

東京本部最高幹部よりコードネームkuronekoを介し、ぐりぐりに例のものが届いた。

怪しまれないようにトロピカルな缶を選び、到着もいい夫婦の日。

さすがは広報部長から短期間で最高幹部までのしあがった男(くちびる)のやることには 隙がない。

ブツの届いたその時に、たまたま母親と来ていた近所の幼稚園児が「私、キウイすきだよ。キウイのお菓子かな。。」

と、上目遣いに聞いてきたが、秘密結社長崎支部ぐりぐりとしては、その純粋なつぶらな瞳を無視せざるを得ない状況に追い込まれる。

冷や汗が背中をつたう。何か。。

「・・・これ、マ、マスターにだなぁ。。勝手に開けれないなぁ。。ハハハ」

クールに答える私に、園児の母親が

「そんな事言っちゃダメでしょう」と

娘を制す。ふぅ～第一関門突破だ。

親子が帰ったあと、私は慎重にその缶の開封作業へと取りかかった。

大きく深呼吸をしてその蓋をあける。

・・中身は・・・

・・・・

・・・・・・

なんと神々しい。。このような神聖なものを私はかつて見たことがない。

ブツがこの下にあることは火を見るよりも明らか。いざ！

なんと！！

1つ手に入れるのも困難だという代物を意図も簡単に。。さすがはわが組織の最高幹部。

１つの行き先は決まっている。

数日前に福岡支部 支部長に軽口の口約束で決定したジョン氏のものだ。

そんな事よりジョン氏は明日大事なミッションを大濠公園で遂行するので、この事はミッション終了後に目に留まればいい。むしろ目に留まったとしても無視してもらいたい。それほど大事なミッションなのだ。

とにかく１つはジョン氏に。任務は必ずや果たします。

あと２つは私の忖度で良いものか・・

とりあえずぐりぐりで一旦、預り受ける。

選ばれし人材が現れるその日まで。

それにしても最高幹部くちびるからのメッセージは無いものだろうか。。

タオル・・(あ！タオルって言っちゃった)

ブツを包みし白い布にも・・・何も無しか。

も、もしや・・・

この神々しいまでの紫色のご尊顔。この裏にメッセージがっ？

(ぐっしゃぐしゃの折り目ついてる・・)

あぁ・・この裏に・・

紫の顔の人・・(ガラスの仮面かよっ！)

 Mr.ダーヨシ？(軽い？軽いのか？！)

(思い出した！くちびるがずつと前に言ってたやつ。)

【秘密結社 司祭】

レオナルド・ダ・ヴィンチが如く、我が最高幹部くちびるは司祭様の裏にメッセージを託されたのか。。。

その想い受け取ったり！！

バンっ！

(￣▽￣;)

なんやねんっ！

40過ぎて何ごっこや？！

イラつくわ～

いや、本当にくちびるパパから手紙代わりに『姉、あとはよろしく！』とかあるかなと思って裏返したんよ。

【靴下】て。度肝ぬかれたわっ！

推察するに、くじ引きかなんかに使った紙やな、これ。

ぐっしゃぐしゃでおかしいなと。。この包装するならコピーとればいい話やけんね。この【靴下】も含めての・・・ちゅうこっちゃな。

ムカつくわ～！八つ尾町。

あ！八つ尾町は私達兄弟とくちびるパパが幼少の頃育った町です。

そういうわけで無事に届きました。

ありがとう！くちびるパパ。

今回はちょっと内輪話で申し訳ない。

ではまた。