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仙台文学館特別展「文豪、仙台ニ立チ寄ル。」

会 期     2024年10月5日(土)~2024年12月15日(日)
営業時間    9:00~17:00
休館日     月曜日(休日は開館)、休日の翌日(休日は開館)
企画展展示解説 11月3日(日)・11月30日(土)

仙台駅に着いたら西口のバスロータリーを目指します。
地下鉄と徒歩ルートもありますが現地住みのフォロワーや普段モリモリ歩く健脚フォロワーが試した結果、どちらも「やめとけ」と強い物言いだったのでやめました。(山道とお噂で伺っておりましたので…前日大雨でぬかるみもすごそうだったのでね)

仙台駅西口を背中にした状態でこの看板を探しましょう。
階段を降りると屋根付きのロータリーがあります。
2~6番乗り場に来るバスで行くことができます。
土日祝に開館時間に合わせて行くなら6番乗り場から8:28発のバスが出ていますよ!

文学館のサイトで乗り場ごとの案内が紹介されているので都合のいい時間のバスで行きましょう。
どの乗り場から乗車しても停車場は「北根二丁目・文学館前」です。
バス会社によって差があるかもしれませんが片道330円でした。交通系ICカード使用可能です。

約25分乗車して下車。

降りたバス停にわかりやすく道案内あり!
案内にしたがってすぐ到着!
車がガンガン走る道路に面した場所にでかでかと立派な看板があるのはちょっと感動
ゆるい坂を上ってこの橋を渡った先にある建物が文学館です。

この日は11/3文化の日のため常設展は無料のため、開館時間から私以外にもお客さんが複数(おそらく地元の人)おりました。

入口の自動ドアを抜けてすぐの真正面に文アル太宰くんがお出迎え。

タイアップ展示は特別展なので810円(一般)を入口で支払いチケットを貰います。
また展示ルームにはフォトスポットがあるので楽しみたい方はこのタイミングでアクスタを購入する方がスムーズです。
ランダムじゃないアクスタ本当にありがたいです…

右側がチケット。展示室入口で半券と交換で栞がいただけます(ランダム)
今回のメンバーで一番好きな虚子…ありがとうございます…
アクスタは別日に来館したフォロワーさんが買ってきてくれてまして今回は剥き身で持ってきました。
展示室へ向かう階段の脇に島崎藤村
藤村の視線の奥の通路に目をやると正岡子規と両脇に高浜虚子と河東碧梧桐が3人仲良く横並び

展示室に向かうため階段をあがると…

岩野泡鳴がお出迎え。左側が展示室入口なので受付の方にチケットを見せましょう。
展示室は右側が常設展、左側が特別展になります。
左側には宮沢賢治がいます。

展示は文豪たちが訪れた時期の仙台駅や地域の紹介から始まり、文豪ごとにブロックが分かれて展示がされていました。
今回の展示は現在『仙台市』となっているエリアを来訪した文豪を特集しています。

最初は泡鳴。
「闇の盃盤」、「耽溺」、「神秘的半獣主義」の著書の他、教師となるため赴いた東北学院の文学界雑誌が展示されていたのですがこれ結構レアなのでは?
東北学院史資料センターでは今ちょうど仙台神学校時代の泡鳴と同級生の写真や成績表などのパネル展示もされているそうです。
(平日9~17時のみで土日は休館。無料です。)
実は入口の岩野くんをバシャバシャ撮っていたら「お好きなんですか?」と受付の方にお声がけいただいたり、午後の展示解説でも比較的内容が深いというか、聴いていて面白いなあと思ったのですが、こちらの館長さんが泡鳴を敬愛されてるそうで11/10には講演会もあるのですよ。
泡鳴好きの方はぜひ来館されてほしいなあ…

次は藤村。
藤村は常設展にも仙台所縁の作家、土井晩翠絡みの展示内で紹介されています。
仙台時代の藤村は自然主義の小説家としてではなく、それより前の浪漫詩人時代。
身内の不幸やトラブル、親友の北村透谷の自殺が重なった辛い境遇をいたわった知人の紹介で教師の仕事を紹介された先が仙台でした。
ここで英気を養い、うまれたのが『若菜集』で、仙台駅には当時身を寄せた下宿跡を「藤村広場」とし、『若菜集』の蝶のシルエットタイルや文学碑がその場所に集められています。
展示解説でお話いただいたのは「藤村はお手本のような綺麗な字を書くので人気も相まって他の作家と比べると贋作が非常に多く、文学館起ち上げ当時の資料収集は特に注意した」というのは印象的でした…ほら、清次郎の資料収集ではそんな心配したことなかったので…(清次郎隆盛期はあったかもしれないけれど)

次は子規。病気をおして旅した「はて知らずの記」を中心した展示で遺品の印をつけた地図(パネル)から松島や作並温泉の当時の写真が展示されていました。
隣接して虚子と碧梧桐。
彼等は京都から仙台のナンバースクール間を転校してきたのですが絶望的に校風が合わず、あっさり退学。今回の選抜文豪たちはみんな仙台を第2の故郷と明言したり数回来仙しているのですが、この2人だけは割とボロクソに仙台の想い出を記していてひたすら笑いをこらえながら展示を見ていました。それにしても碧梧桐が送った退学希望の手紙に対する子規の返事、恐すぎる…そりゃ震えあがってまっすぐ帰るのを躊躇うよ双璧(学ランの姿)…

次は賢治。
しょっちゅう仙台に来てるんですが来る理由がレコードや浮世絵、本を買いにというのが実家の太さを感じさせましたね…
「春と修羅」キャプションに復刻版と書かれてなかったから(他の展示の復刻版のものはそう記載されてた)オリジナルのひとつなのかな…すごいな…
ちなみに賢治が通った店の場所を示す当時の地図が展示されてるんですが単眼鏡が大活躍する細かさでしたので、持ってる方は持参されるとよいかも。

最後は太宰。
魯迅を書いた『惜別』と『パンドラの匣』を軸にした展示。
過去に太宰治の単独企画展をした際に複製をとらせてもらった『惜別』の取材メモは作品を読んだ方ならそれらがうまく反映されているのがわかる興味深いものだと展示解説で説明されていたので読了済みの方はぜひ見学されてください。
太宰は展示ケースの脇に更に仙台市街の聖地マップがあるので展示見学後それらを周るのもアリかと。※ただし撮影禁止なので注意※

次のブロックは文豪たちと交流があった仙台の文人たちコーナーで、藤村と仲が良かった教師の手紙からわかる仙台時代の藤村や、太宰による弟子の作品の容赦ない批評と雑誌への掲載の手回しの様などがわかる手紙が展示されていました。

展示コーナーは以上、残りのスペースはコミュニケーションノートや文アルの参考書籍コーナー、そしてフォトスポット。

文豪たち所縁の地紹介マップ。同じものがクリアファイルで販売されているのでそれを持って散策もおススメ(買いました)
広々とした空間にスタンドポップとは違う戦闘時の文豪達の姿が!
一番乗りで他にお客さんもいなかったので思う存分堪能しました…
アクスタ達を仙台に降り立ったように撮れるスポットもあります。
自分で手持ちだときれいに撮るのは難易度高いので撮影棒や友達に持ってもらったり工夫しましょう。
当時の仙台駅背景が個人的に一番好きでした。
展示コーナーの出口にカフェの企画展用メニューのお知らせが!
いただきました!!
フライ系はサックサクだしボリュームあって美味しかった~

文学館内に併設カフェや図書視聴覚資料コーナーもあって、午後にはデスクで勉強されてる方も多くいました。
図書は文アル向けに文豪著書の復刻版や文豪関連本に文アルの設定集や小説など豊富なラインナップでした。
企画展だけで2時間(+午後の展示解説約60分)と常設展40分程度にカフェや読書したりでなんだかんだ5時間近く滞在してましたね…
開館から閉館まで余裕で過ごせます。

ちなみに、展示解説のときにどこから来たか聞かれて私含めた関東勢と地元勢がちょうど半々くらいでした。地元の方はリピートもされてるそうで、ぜひいっぱい見学してほしい…次につながるかもだしね…!地元でやってくれたら嬉しいもんね…!!

常設展のぼのぼのフォトスポット

そんなこんなで15時ころに退館。

仙台駅方面のバスの時刻はこんな感じです。
写真右奥にあるのがバス停です。

展示の方向性は神戸文学館さんと似ていましたが(実際かなり相談されて連携とられていた様子)スペースをたっぷりとった展示や得意な作家など異なるところもあってとても楽しい時間を過ごせました。

またタイアップしてほしいな…!

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