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クレヨンと雪の魔法
冬の朝、公園は雪に覆われ、すべてが白銀に輝いていた。ぐれぷっぷは、その真っ白なキャンバスにクレヨンで絵を描いていた。
彼は一生懸命に、自分の中に秘めた世界を表現していく。色とりどりのブドウの絵は、周りの子供たちからも賞賛されるほど美しかった。
ぐれぷっぷは静かに集中し、手袋を通しても感じるクレヨンの感触を楽しんでいた。彼の絵は、冬の寒さを和らげるような温もりを放っていた。
しかし、そんな平和な時間は長くは続かなかった。高い木の上から、パイナボーイがいたずらっぽい笑い声を響かせていた。
彼は、ぐれぷっぷが描いた絵に向かって大きな雪球を作り始める。
ぐれぷっぷは、それに気づかずに夢中で絵を描き続けていた。
パイナボーイの雪球が空高く舞い上がり、ぐれぷっぷの絵の上に落下する。一瞬、公園は静まり返った。美しい絵は一瞬にして壊れ、ぐれぷっぷは呆然と立ち尽くす。
しかし、雪球が落ちた場所から何かが輝いているのをぐれぷっぷは見つけた。雪と絵の具が混ざり合い、まるで宝石のようなキラキラとした氷の結晶が出現していた。子供たちはその美しさに目を輝かせ、パイナボーイも悪びれた様子で近づいてきた。
ぐれぷっぷは笑い、彼らと一緒にその美しい氷の結晶を眺めた。パイナボーイのいたずらが、思わぬ美しい作品を生み出したのだった。
最後に、ぐれぷっぷはパイナボーイに感謝の言葉を述べ、二人は新たな絵を描く計画を立て始める。公園の冬は、彼らの友情と創造力によって、さらに輝きを増していったのだった。
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