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私事ではありますが66

休憩時間に家に帰ってちゅーるをあげている。
今日は帰らずにコーヒーを飲める日だ。
寒くなってきたからホットコーヒーを頼んだがアツアツ過ぎて飲めない。
休憩時間に飲み切れるのか……?

無事飲み切ったが、口がヒリヒリしている。
無事とは?

先日母が「(ペットロスやその付随する状況にて)涙がとめどなく溢れる人と、涙が枯れる人がいるらしい」と言っていた。
私はもしかしたら枯れるタイプだったのかもしれない。
この間まであんなに毎日のように泣いていたのに、最近はめっきり泣かなくなってしまった。
辛い気持ちも悲しい気持ちもあるのだが、泣くことに気を回せないような、なんだか変な感じだ。

また長男猫の食欲が落ちている。
明日、もう一発ステロイドを打ってもらうことにした。

もう少しでいいから一緒にいてくれよぅ。

涙が枯れる、なんてことを思い出す何行か前に書いていたが全然枯れていなかった。

同居人氏が長男猫を病院に連れて行ってくれた。
脱水を起こしていたため点滴とステロイドの注射を打ってもらった。

帰宅後も元気がないし、ちゅーるも食べない。
ただひたすら背中を撫でながら泣く人間。

やはり古田新太にうっすら似た状態で朝を迎えた。

長男猫はステロイドが効かなくなったようだ。
とりささみ&甘えび味のちゅーるを一口舐めて"もういらない"と顔を背ける。
仕方がなく他の猫たちに分ける。君たちどんどん肥えていくねぇ……。

総合栄養の方がいいかな、と同居人氏が買ってきてくれたちゅーる。
1日何本食べるからこの本数じゃ足りない、と買い足したちゅーる。
味に飽きたのかもしれないと追加で買ったちゅーる。
食べたかったのに食べられなかったのか、食べたくなくなっちゃったのかわからないちゅーる。

母曰く「準備を始めたのかな」と言う。
やっぱりこれから向かうところは1グラムでも軽く行かなきゃいけないんだろうな。

努めて普通の状態を保ちたい。が、涙がずっと出る。

人間の心には恒常性があるのだなぁ。

ここから違うところに行く長男猫を見る。
かわいい。ずっとかわいい。
家に来た日もかわいかった。まだ小さくて引越ししたてのアパートの部屋の、机の下にいた。
その時のパートナーと喧嘩した日もかわいかった。
離婚した日もかわいかったし、実家に帰ってからもかわいかった。
今の家に住んでからもかわいかった。
具合が悪くなってもかわいかった。
痩せてもかわいかった。
今、違うところに行こうとしている長男猫もかわいい。
すごい。猫は生まれてから死ぬまで、きっと死んでしまった後もかわいいのだ。

今日かもしれない、明日かもしれない、来週かもしれない日々を生きるのである。

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