【競馬息子への手紙】芝G1で7歳以上の馬は買うな
息子よ、この記事を見ているということは君も競馬をやるようになったんだな。
君のことだから競馬でも勝ち続けているかもしれない。
だがな、競馬はやり続ける限りいつか絶対に負けてしまう。これはルール上仕方のないことだ。
この記事は競馬で負けて悔しいと思ったときに1つずつ読んでくれ。
親父の私が、これまでの数十年の競馬歴で学んだことをここに書いておく。
芝G1で7歳以上の馬は買うな
君は7歳の馬が人気になっているG1があるとどう思う?
年齢なんて気にせずに買ったりしないかい?
たしかに、若い時にG1実績があった7歳馬がいれば狙いたくなる気持ちもよくわかる。
ただし、次の表を見てほしい。
これは直近10年間の馬齢別の古馬混合芝G1の成績である。
(ただし、3000mを超えて他G1と少し性質の異なる天皇賞春は除いている)
これを見ると、3歳~5歳は成績が変わらない一方で、6歳から下降傾向になり、7歳・8歳の馬はほとんど太刀打ちできていないことがわかるだろう。
馬にもやはり「老い」は存在する。
馬の7歳というのは、人間でいうと30代ということになる。
君にはまだわからないかもしれないが、30歳を超えると人間でも一気に体力の衰えを感じるものだ。
ただ、君のことだからこう言うに違いない。
「でも、40歳近いプロ野球選手やサッカー選手だっておるやん。競馬だって本当に強い馬は7歳以降でも頑張るやろ。」
ここが人間と馬の違うところでもある。
次にこの表を見てほしい。
これは先ほどのデータを5番人気以内の馬に絞ったデータである。
これを見てわかるのは、3歳~6歳については人気馬の複勝率は明確に上がっているが、7歳・8歳の馬は人気馬でもしっかり飛んでいるということだ。
今後、日本競馬界における馬の育て方が変わってくるようであれば、この傾向にも変化が生じるかもしれない。
ただ、今と同様に「3歳のクラシック」にベストを持ってくるような馬づくりをしていると、今後もこの傾向は続くはずだ。
最後に、君が気になるかもしれないので、過去10年の芝のG2・G3の成績を載せておく。
G1では6.7%しかなかった複勝率は、G2・G3に限定すると一気に11.2%にまで上がる。
特に5番人気以内に絞ると、7歳馬の複勝率は32.2%に改善される。
だから、G2・G3で7歳以上の馬を買うのは止めはしない。
ただし、芝G1で7歳以上の馬は買うな