G1秋華賞の馬券内馬はこう探せ【2024年更新】
息子よ、この記事を見ているということは君も競馬をやるようになったんだな。
君のことだから競馬でも勝ち続けているかもしれない。
だがな、競馬はやり続ける限りいつか絶対に負けてしまう。これはルール上仕方のないことだ。
この記事は競馬で負けて悔しいと思ったときに1つずつ読んでくれ。
親父の私が、これまでの数十年の競馬歴で学んだことをここに書いておく。
G1秋華賞の馬券内馬はこう探せ
さぁ、今週は秋華賞だ。牝馬クラシック三冠の最終レースだ。
今年はどうだい?三冠馬を目指せるような強い馬はいるかい?
秋華賞は桜花賞とオークスの間の距離でもあるため、春の実績馬が堅実に走ってくるレースでもある。
それでは、これから秋華賞の分析をしていこう。
秋華賞の馬券内馬はこう探せ
まずは、定番の前走人気と前走結果で消去しよう。
そうだ、前走5番人気以内か3着以内の馬だけを買うのだ。
もう何回も出てきたが、詳細は以下の記事を読んでほしい。
これは秋華賞でも当てはまる。
秋華賞でこの条件に当てはまる馬の成績は過去10年で10-9-10-103(複勝率22.0%)であるのに対し、条件に当てはまらない馬の成績は0-1-0-40(複勝率2.4%)と残念な結果になっている。
まずはこの条件で絞り込もう。
秋華賞は流れが変わってきたレース
次に、より詳細に前走を分析していきたいが、実は秋華賞というのは流れが変わってきたレースでもある。
以下に5年ごとに区切った前走レース別の成績を記載してみる。
■2008年~2012年の前走別成績
ローズS 4-5-1-28(複勝率26.3%)
紫苑S 0-0-0-20(複勝率0.0%)
オークス 0-0-0-5(複勝率0.0%)
■2013年~2017年の前走別成績
ローズS 2-3-4-33(複勝率21.4%)
紫苑S 3-1-0-21(複勝率16.0%)
オークス 0-0-0-5(複勝率0.0%)
■2018年~2023年の前走別成績
ローズS 0-1-3-24(複勝率14.3%)
紫苑S 1-3-0-23(複勝率14.8%)
オークス 5-1-2-12(複勝率40.0%)
どうだい?分かるかい?
2000年代から2010年代前半はローズS組が圧倒的に強かったのに対し、近年ではローズS組が苦戦し、それと代わってG2に格上げされた紫苑S組やオークスからの直行組のほうが成績が良くなっている。
この流れを踏まえたうえで、各前走別で狙える馬を探していこう。
【前走ローズS組】前走1着
近年では狙いにくくなっている前走ローズS組だが、狙いにくくなっている理由はレースレベルにある。
2017年以前、桜花賞・オークスで馬券になるような強い馬がローズSを秋華賞の前哨戦に使っていた。しかし、2018年以降は全く使わなくなったのだ。
実際、桜花賞・オークスの3着以内馬のローズSへの出走は、2017年以前は年平均2.09頭が出走していたのに対し、2018年以降は年平均0.17頭しか出走していない。
つまり、2018年以降、桜花賞・オークスの3着以内馬がローズSに出走したのは2019年のシゲルピンクダイヤだけなのだ。
ローズS組はこのレースレベルの低下により、2018年以降は前哨戦をしっかり勝ち切れるような馬のみが、本番の秋華賞で結果を出すことができるのだ。
2018年以降で前走ローズSで1着だった馬の成績は0-1-2-3(複勝率50.0%)であるのに対し、2着以下に負けた馬の成績は0-0-1-21(複勝率4.5%)と著しく低い。
そして、2着以下に負けた馬で唯一馬券に絡んだのが、先ほど名前を挙げたシゲルピンクダイヤなのだ。
つまり、前哨戦のローズSを勝てるような馬か、桜花賞やオークスといった春のG1で馬券内になれるような実績のある馬でないと秋華賞で馬券になるのは難しいということだ。
【前走紫苑S組】前走2着以内or前走2番人気以内
次は紫苑S組を見ていこう。今回分析で利用するのは紫苑Sが重賞に昇格した2016年以降としている。
こちらも前よりは成績が向上してきているとはいえ、前哨戦でちゃんと勝負できている馬でないと厳しい。
ローズS同様の切り方をしても良いが、今回はあえて異なる切り方で分析してみよう。
前走紫苑Sで2着以内に好走、もしくは2番人気以内に支持された馬の成績は3-3-0-12(複勝率33.3%)であるのに対し、条件に該当しなかった馬の成績は0-1-0-20(複勝率4.8%)と著しく低くなる。
条件に該当しなかった1頭はオークスで掲示板内に来ていた春の実績馬だった。
【前走オークス組】前走3着以内
前走オークス組は簡単である。
叩き台のレースを使わないということは、秋にもう1戦くらい目標としているレースがあるということだ。
つまり、秋華賞を通過点と捉えれるくらいの馬である。
前走オークスで3着以内だった今の成績は5-1-2-3(複勝率72.7%)と非常に強い。一方で、4着以下に敗れた馬の成績は0-0-0-13(複勝率0.0%)と全く勝負にならないのだ。
これは見分けるのが簡単だろう。
【前走その他】前走1着、かつ前走1番人気
これまでに挙げた3レース以外から来る馬は基本的に相当強い馬でないと厳しい。
実際、3レース以外から来た馬で、前走1番人気かつ1着の馬の成績は0-1-2-13(複勝率18.8%)と何とか勝負になるのに対して、それ以外の馬の成績は0-0-0-25(複勝率0.0%)と厳しい。
今後、流れが変わる可能性もあるが、一先ずはその他のレースから来る馬は相当強そうな馬だけを狙おう。
秋華賞の予想は基本的には以上である。是非参考にしてほしい!
最後におまけだけ残して終わりとする。
【おまけ】関東馬は当日2番人気以内、もしくは国枝厩舎でないと厳しい?
有名だが、秋華賞はなぜか関東馬の成績が悪いレースである。
紫苑S組の成績が上がってきた一方で、そこから秋華賞の馬券に絡む馬も引き続き関西馬が多い。
まず、秋華賞の東西別の成績を見てほしい。
秋華賞の過去10年で栗東所属の馬の成績は8-6-9-84(複勝率21.5%)なのに対し、美浦所属の馬の成績は2-4-1-59(複勝率10.6%)と約2倍の成績の差がある。
と成績では大きな開きがあるが、実は、この美浦所属の馬で馬券に絡んだ馬の特徴が面白いのだ。
馬券に絡みやすい特徴の1つは当日人気。
美浦所属で秋華賞当日2番人気以内の馬の成績は1-3-1-2(複勝率71.4%)と非常に高く、栗東所属の2番人気以内の馬の成績3-1-1-8(複勝率38.5%)と比べても安定感が段違いである。
そしてもう1つが、国枝栄厩舎である。
過去10年の国枝栄厩舎の秋華賞の成績は2-2-0-4(複勝率50.0%)と調教師の中では最も成績が良い。
反対に、国枝厩舎以外の美浦所属の馬の成績を見ると0-2-1-55(複勝率5.2%)とより悲惨な結果になっている。
紫苑S組がG2に昇格したことで、今後関東馬の地位も向上していきそうではあるが、現時点ではこの事実を少し気に留めておいてほしい。
長くなってしまったがこれで終わりだ!さぁ、秋華賞を楽しもう!