(似非)魔法の言葉 003 「いつもの」
飲食店で多くの方が憧れる台詞があります。
「いつもの」
雑に説明すると長年連れ添った夫婦等の「おい」とか「あれ」みたいなやつですね。以心伝心、説明せずとも俺お前なら通じるぞという感じ。(実は通じてない事もよくある)
お店とお客の繋がりの太さというか積み重ねてきた信頼(金銭)の大きさを表す形とも言えます。とはいえそれが双方納得の上で使われるケースは思ったより少ない気も。
店「御注文はいかが致しましょうか?」
客「いつもの」
店「(゚д゚)」
私も実際に飲食店で働いていた時に言われた事がありますが「あんた誰やねん!」的な方にこの言葉を投げかけられた時はまだ社会に出て間もないこともあり少しばかり固まった覚えがあります。
自分のいない日に来る常連さんなのか、そもそも顔を覚えてなかったのかと焦るわけで・・・まぁ実際は偶に寄るだけの自称常連客だったわけですが(;´Д`)
なので本来は客側からではなく店側からのアクションなのだと思います。
店「御注文は・・・いつものにしますか?」
客「・・・そうですね、お願いします。」
こんな感じで!(゚∀゚)
いつもの・・・は正直店として手間を増やす行為なんですよ。
「カツ丼ください。」
「唐揚げ定食ください。」
「コルドン・ブルーください。」
が
「いつものください。」
になったところで文字数的には大して変わらないのに客個人を覚える手間だけでなく間違えるリスクを背負うわけですから。
それでも店側が「いつもの」の手間を背負うのは常日頃ご贔屓にしてくれるお客様に「特別感」を感じて頂きたかったりという誠意が主軸にあったりと。
そんなところに想定外の客から「いつもの」と言われても「たけし、私らおまえのかーちゃんじゃねぇぞ J( 'ー`)し」という反応しかできないわけです。
実際に自分が先客としてご飯を頂いているお店で「いつもの」というお客さんを時々見かけたわけですが、大抵は店員さんの「〇〇で宜しかったでしょうか?」という確認コールを耳にします。
「"いつもの"通じてないじゃん(゚д゚)」と思うと同時に顔を潰さない様に苦心する店員さんの姿に昔の自分を重ねて同情するわけです。
というか安くて美味いが売りの大衆系食堂にそこまで求めるなよと(笑)
さて、今回は飲食店的な「いつもの」についてあれこれ妄想を語りましたが・・・この手の一方的な以心伝心的な要求って形を変えつついろんなパターンがあるのだろうと思います。
それらを自分がやらかさないように気をつけつつも、また何処かのタイミングで話題にしたいなと思います。(地獄の日光浴を終えて本日も沈没)
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