【開催レポート】宇宙における日米パートナーシップの始動支援と協力の新たな道を開く!
みなさん、こんにちは!
私は、2019年のGUPにガールズとして参加した、大学3年生です。小さい頃から宇宙がとても好きで、GUPで憧れの宇宙飛行士の山崎直子さんにお会いし、質問をしたりお話を聞いたりして、リーダーシップとは何か、私はこれからどうなりたいのか、自分なりの答えを見出すことができました。
あれから5年。今回はそんな素晴らしい経験をさせていただいた山崎直子さんやGUPの方たちのご招待で、Japan Society主催の宇宙シンポジウムのキックオフイベントに参加してきましたので、その様子をレポートしていきたいと思います!
このシンポジウムには、宇宙飛行士の山崎直子さん、若田光一さん、そして天文学者の嘉数悠子さん、スペースデブリ除去に取り組む世界初の民間企業のCOOであるChris Blackerbyさんの4名が登壇しました。使用言語は通訳なしの英語!
シンポジウムはオープニングムービーから始まりました。そこで現れたのは宇宙開発が活躍するこれからの未来や多種多様な産業との繋がり、日本とアメリカが協力して担うべき役割・・・英語のナレーションに合わせて映像も流れ、とても自然で、これからの登壇者の方のお話が待ち遠しくなるようなものでした。
しかし、モデレーターの方が開口一番「これは全てAIに作らせたものです。これからの宇宙開発はAIを利用した技術の利用が必須となっていきます。」と言ったとき、参加者は皆とても驚いていました。こんなにも自然で素晴らしい映像がAIに作らせることができるのか・・・シンポジウム開始直後から強いインパクトを受け、これから先のAIの可能性、さらに人間の能力に取って代わられてしまうかもしれない脅威を強く感じました。
続くパネルディスカッションでは今後の日米間の宇宙開発に期待すること等について話されました。特に印象に残ったのは、『「我々の存在する宇宙は何でできているのか」「我々はどこから来て、どこへ向かうのか」といった人間の宇宙への根源的な問いを追究するような研究分野では、商業的な部門を確立することは可能なのでしょうか?』という質問に対する、「すばる望遠鏡は素晴らしい性能を持っているため、世界各国がこの望遠鏡を共同で利用し、世界の宇宙研究分野においてなくてはならない存在となっています。この望遠鏡の開発によって生み出された様々な技術は、人間の目に対する技術にも応用されています。」という天文学者の嘉数さんの答えでした。私も日々大学で宇宙論に繋がる物理の勉強をしている中で、「私が目指している研究は世の中に必要とされるものなのだろうか?」と考えることがありますが、このやり取りを聞いて、宇宙への純粋な、根源的な問いを追い求め研究を進めるなかで、社会の生活が少しでもよくなるような商業的・技術的な価値は生み出されているのだと改めて感じました。
続くQ&Aセッションでは、「宇宙開発関連に携わっている人の人数はどれくらいいるの?」「日本の宇宙開発の予算が削られている中で、達成目標を最大化するにはどうしたらいい?」等活発なやり取りがなされましたが、どの回答にも「失敗を恐れない」「自分の好きなことを見つける」「チームの中での役割を見つける」「パートナーシップ」の大切さが挙げられていました。この三つは、私が高校生のときにGUPで見つけたリーダーシップ像ととてもよく似ています。失敗してもめげずに明確な目標を掲げて進めば、目標に到達できるかはわからないが、必ず近づくことはできる。また、日本が宇宙開発において強みを活かせる分野を確立することは、これからの国際協力においてとても大切であるということ、そして一つの国では成し遂げられない大きな目標でも、多くの国が得意分野を提供し合えば大きな成功を成し遂げることができる。そして、パートナーシップを大切にして、自分がチームの中で最適な役割を見つけて貢献することがとても大切だということです。
今回参加した宇宙シンポジウムを通じて、大学生活では知識や技術を学ぶだけではなく、自身の強みや価値、目標としている分野での役割、リーダーシップなどマインドの醸成をしていくための大切な時期であると再認識させられました。私が学んでいる宇宙論の分野は、黙々と勉強をし、研究を進めていく分野とも捉えられがちです。しかし、教員や友人、先輩・後輩と議論するからこそ得られる学びや洞察はたくさんありますし、研究そのものも観測分野からの理論の検証と分野を超えた研究者との議論があってこそ成り立つものです。今後の大学生活でも、仲間との協力を大切にしながら、チーム内での自分の強み、役割を見出しリーダーシップを磨いていくことも目指していきたいと思います。
GUPでは今後もさまざまなセミナーやワークショップが企画されています。皆さんも気になるものがあったら是非参加してみてくださいね!